ドクターにインタビュー

vol.06

質のよい卵を育むための生活習慣〜高齢不妊との正しい戦い方

神野正雄 先生(ウィメンズクリニック神野院長)

神野正雄

ドクターに訊く、今回のテーマは、「質のよい卵を育むための生活習慣」で、サブタイトルを、「高齢不妊との正しい戦い方」としました。

現代の日本では、晩婚化などの影響で、妊娠を希望する女性の年齢が、年々、高くなっています。

女性は、年をとればとるほど、卵巣の老化が進み、妊娠する力が低くなってしまうため、結婚年齢が高くなるに伴って、高齢不妊、すなわち、年齢による卵巣の老化が原因の不妊症が増えています。

一方で、日本産科婦人科学会の統計をみてみると、体外受精や顕微授精などの高度生殖補助医療の治療件数は右肩上がりに増え続けているものの、1回の治療あたりの妊娠率は低下の一途をたどっています。

このことは、卵管閉塞や男性不妊症を原因とする不妊症には絶大な効果を発揮してきた体外受精ですが、卵巣機能障害への治療の有効性はそれほど高くないことを物語っています。

そのため、卵巣機能障害にいかに対処するかは、きわめて、深刻、かつ、重要なテーマであると言えます。

卵巣の老化を逆転させることは困難ですから、高齢による妊娠率の低下に対しては、ART(高度生殖補助医療)を、ひたすら繰り返すしかないのでしょうか?

いずれにしても従来通りの考え方ややり方だけでは難しいことは明らかです。

そこで、難治性卵巣機能障害の不妊症に対して、独自の考え方と方法で、高い実績を挙げておられる、ウィメンズクリニック神野院長、神野正雄先生にお話しをお伺いしました。

vol.06 インデックス

★神野正雄先生 プロフィール

ウィメンズクリニック神野院長、医学博士。日本生殖医学会生殖医療指導医。
慶應義塾大学医学部卒業、慶應義塾大学大学院にて体外受精を開始。
米国Eastern Virginia Medical Schoolに留学、卵成熟の研究。
慶應義塾大学病院で体外受精に従事。大学院卒業、同産婦人科助手。
Charles Thibault Honorary Lectureship賞を受賞(卵体外成熟)。
杏林大学医学部産婦人科助手、同大学の体外受精を開設。顕微授精を開始、妊娠に成功。世界体外受精会議記念賞を受賞(子宮内膜組織血流量による子宮内膜着床能力の評価)。杏林大学医学部産婦人科助教授。
平成16年、ウィメンズクリニック神野院長就任。

ドクターに訊く

ドクターにインタビュー