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VOL.291 二人でどう楽しむか

2008年12月28日

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            妊娠しやすいカラダづくり

    2008/12/28 No.291
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。
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こんにちは、細川です。

2008年の最後の配信になりました。

今年もとうとう授からなかった・・・、
久し振りに親戚や友人に会うのがゆううつで・・・、
そんなメールを何通もいただきました。

この時期は、とにかく、
日頃はやり過ごしていることを感じさせられたり、、
そして、そのことを、あれこれ、考えさせられたりするものです。

ただ、年末年始のイベントが、
今から憂鬱に感じられるということは、
そんな"嫌事"を、予め、想定できているということでもありますから、
今から何かしら、対策を講じておくこともできるということです。

避けられるものなら避ける、
どうしても避けられないものであれば、気持ちの準備だけはしておく、
それだけでも、ずいぶん違うのではないでしょうか。

ただ、"嫌事"は、
予想外に、突然、やってくるものでもあるので、
その時は、その時で、溜めこんだりせずに、
その後、何かに八つ当たりするとかして、
思いっきり、発散するしかないかもしれません。

その方法も今から考えて、
予定に組み込んでおくのがいいでしょうね。

煩わしいことでもありますが、
冷静に自分を観察できるときでもあるかもしれません。

さて、なかなかお子さんを授からないという経験を通じて、
そして、そんな経験をしたからこそ、よかったとおもうことについて、
OさんとMさんのメールをご紹介させていただきます。

まずは、Oさんから。

----[Oさんからのメールここから]------------------------------------

不妊を経験してよかったこと、
私でもお話しできるテーマと思い、メール差し上げます。

私はある時点までは、
不妊の経験なんて、授かることが出来なければ、
辛いだけで、いいことなど何もないと思っていました。

もしかしたら、そう思ってらっしゃる方も多いと思います。

現在、44歳。

途中で休んだりしましたが、
これまで9年間に、人工授精が10数回、体外受精や顕微授精を10回と、
一通りの治療を受けてきましたが、
精神的な負担、年齢のこと、経済的なことで、子どもをあきらめました。

私たちの場合、医学的には、自然妊娠の可能性はないとされていますから、
不妊治療をやめることは、子どもをあきらめることになるのです。

妊カラは読んでいますけど(苦笑)。

ところで、妊カラに投稿するのは妊娠報告のときと決めていましたから、
その反対の報告なんて迷惑かなって、
これを書きながらも躊躇する気持ちもなくはありません。

だって、励みにも何にもならないですし、
こうすればいいよ!なんていうアドバイスもできませんから。

もし、アドバイスしても説得力ないですし(笑)。

でも、妊カラに励まし続けてもらったことのお礼を言いたいのと、
やっぱり、治療を繰り返しているときには、
わからなかったこと、気がつかなかったことはあったので、
もしかしたら何かの役に立てるかもしれないと思い直しました。

不妊を経験してよかったと思うこと、
それは、周囲にいる人たちの気持ちを、
受け止めることができるようになったことです。

それまでの何の苦労もない生活だけでは、
こうはなっていなかったと思います。

子どもを持つってどういうことなんだろう、
主人と二人で繰り返し、繰り返し、話しあいました。

愛情を注ぐということ、
守るものがあることで励みになるということ、
そんなことなのかなと思いました。

実は、治療をやめるのは、
40を超えてドライブがかかった自分を、
夫が、みかねて、これ以上は止そうと、強く戒めてくれたからです。

子どもがいなくても、
これから、二人で愛情を注げる対象をみつけていこう、
そう強く言われて、ようやく、ふんぎりをつけることが出来ました。

本当のことを言うと、
心の奥底では、ふんぎりがつかず、
今でも、泣き続けているのかもしれません。

でも、それまでにないくらい、
主人の気持ちを強く感じることができたこと、
そして、自分が、少し、強くなれた、
それは、確実に言えると思っています。

より大きな器で、新たなスタートをきろうという気持ちです。

本当にありがとうございました。

1日も早く、皆さんの望みが叶えられますように。

----[Oさんからのメールここまで]------------------------------------

Oさん、ありがとうございました。

もう一通、Mさんからです。

----[Mさんからのメールここから]------------------------------------

私たち夫婦は、出会って半年で結婚しました。

結婚する前に、
卵巣のうしゅで2回開腹手術をしており、
主治医から、
あなたは将来子どもが出来にくいかもしれないと言われてましたが、
結婚してすぐ子どもを授かり、無事出産し、元気に育ってます。

でも出産から10ヶ月後、
また卵巣のうしゅで開腹手術をし、
それから私たち夫婦の不妊治療がはじまりました。

状況からして、一人子どもが授かったことが奇跡的なのに、
3度目の手術で自然妊娠は、ほぼ不可能と言われ気持ちはどん底でした。
体外受精に切り替えてからは、
お金を貯めながら、
気持ちの回復を待ちながらの超ゆったりペースの不妊治療となり、
丸7年経ってしまいました。

今思えば、主人とは、私自身、恋に恋する状態で結婚したので、
主人のことをよくわかってなかった気がします。

でも子どもが出来にくい状況を通して、
いろいろ話し合い、励ましあい、見守ってくれたこと、
この人は本当に優しい人なんだと気づきました。

何処の家庭にも色々な問題を抱え、
頑張って心やすまる家庭を築き上げてると思いますが、
私たちの場合は不妊治療の体験で絆が深くなったと思います。

お金もかかってしまいましたが、
この先二人目が出来なくても後悔しないと思います。

----[Mさんからのメールここまで]------------------------------------

Mさん、ありがとうございました。

最初から分かりあえているカップルなんていませんね。

分かりあえていると思っていても、それは、思い込みというものでしょう。

いろいろなことを経験するなかで、
徐々に、分かってくるものではないでしょうか?

そして、どこまでの関係を築けるのかは、
それぞれの夫婦がどんな経験をしたかにも左右すると思います

ですから、子どもを授かるということはパートナーとの営みの結果で、
子どもを、いつ授かるのか、また、子どもを授かれるのかどうか、
全て、二人にとって、どうなのかということなんですね。

本当にありがとうございました。

★再び、二人の価値観に照らすということ

望む、望まないにかかわらず、すぐに授かる人もいれば、
望んでいるにもかかわらず、なかなか授からない人もいます。

その違いは、何なのか、どこにあるのか、
未だ納得できる答えに巡り合うことができません。

ただ、言えるのは、
当事者のせいではないケースが、ほとんどだということです。

昔から、こういうことを、
人々は、運命とか宿命とか、言ってきました。

ところが、昔と現代(この10年間くらい)では、
運命とか宿命が持つ意味あいがずいぶんと変わったように思います。

お子さんを授かるための手段や情報が、
超飛躍的に増えたということです。

それは、もちろん、とっても有難いことなんですが、
その反面、昔にはなかった"難しさ"も抱え込むことになりました。

それは、選択肢が増えたことで、迷うことが多くなったこと。

迷うということは、決めきれないことであり、
ココロの状態としては、程度の問題ではありますが、
決して、安定したものではありません。

手段や情報が増えたということは、
自分に不必要な手段や情報が増えたということでもあります。

つまりは、ある意味、余分なものが増えたわけです。

ですから、自分に必要な手段や情報を選ぶ"力"がなければ、
幸せになれないということです。

ベルギーで実施された最新の研究で、
体外受精を受けている女性の精神状態は、
自己批判や依存心が強い人ほど不安定であると報告しています。
http://humrep.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/den438

要するに、自分を責めたり、何かに頼っても、辛くなるばかり、
そういうことが実証されたということです。

自分に必要な手段や情報を選ぶ眼や感覚を持つことは、
決して、簡単なことではないと思います。

なにしろ、正解がないということなのですから。

また、冷静に考えることができない時もあるでしょう。
そのときは、思いっきり感情を爆発させましょう。

でも、二人にとっての正解を、二人で探し続けることだけは、
絶対に諦めないでいたいものです。

二人にとっての正解は、
二人の価値観に照らすことでしかみつかりません。

大切なことは、"どうしたら妊娠できるか"ではなく、
"二人でどう楽しむか"にこだわることです。
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20081223.html

二人でどう楽しみかにこだわる、
簡単なようで、難しく、
でも、複雑なようで、単純なものです。

2009年も、皆さんにとって、素晴らしい年にしましょう、
そして、すべての方々によいことがありますように。

それでは、よいお年をお迎えください!

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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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            今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2008年12月26日 最新ニュース
ストレスは子宮内の着床環境を悪化させる可能性がある
http://www.akanbou.com/news/news.2008122601.html
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2008年12月25日 妊娠報告
主人の気持ちを知り、高度治療の決心がついて
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2008122501.html
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2008年12月24日 最新ニュース
BMI(体格指数)と不妊治療(IVF)の治療成績との関係
http://www.akanbou.com/news/news.2008122401.html
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2008年12月23日 編集長コラム
"どうしたら妊娠できるか"ではなく、
"二人でどう楽しむか"にこだわりたい
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20081223.html
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2008年12月22日 Q&A
顕微授精で著しく受精率が悪い原因は?
http://www.akanbou.com/qa/qa.dr.imano-014.html
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 妊娠しやすいカラダとココロをつくる「ファーティリティレッスン」
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仲間と一緒に、楽しみながら、取りくんでみませんか?
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http://www.akanbou.com/fertilelesson/top.html

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なかなか授からない悲しさや辛さは、
人には言いづらいもので、一人で悩んでしまいがちです。

ファーティリティレッスンでは、同じ悩みを持つ者同士、
一緒に楽しみながら、取り組む意味をとても大切に考えています。
なぜなら、人と人との繋がりは、
お互いを励まし、勇気づけることになるだけでなく、
それまで気付かなかったことに気づかせてくれたり、
そのことで、視野が広がり、悩みを克服するための大きな支えになることを、
これまでの経験で、確信するに至ったからです。

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編 集 後 記
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2008年も終わろうとしていますが、
今年も、いろいろな方々と出あうことができました。

そして、そのことを通じて、いろいろなことを経験することができました。

お世話になったたくさんの方々に感謝いたします。

今年、一年、本当にありがとうございました。

このメルマガも長く運営すれば、するほど、その難しさを感じます。

2009年は、より着実に、進み、
より多くの方々のお役に立てるようになりたいと思います。

とにかく、2009年も、素晴らしい年にしましょう。

よいお年をお迎えください!

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.291
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・自社配信: 292部
・まぐまぐ:5,685部
・合計部数:5,977部(12月28日現在)
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【編 集】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)  
【サイト】 http://www.akanbou.com
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