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VOL.242 不妊治療を受けるということ

2008年01月20日

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           妊娠しやすいカラダづくり

  2008/1/20 No.242
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

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》今週の更新情報
》不妊サバイバルガイド 第4回 不妊治療を受けるということ
》妊娠しやすいカラダづくり編集室から
》編集後記

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           今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2008年1月16日 最新ニュース
妊娠中の地中海食は子どものアレルギーを予防する
http://www.akanbou.com/news/news.2008011601.html
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2008年1月15日  編集長コラム
好き嫌いも大切な判断基準
http://www.akanbou.com/column/main.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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         連載企画「不妊サバイバルガイド」

       第4回 不妊治療を受けるということ(1)
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1ヶ月ぶりの不妊サバイバルガイドです。

不妊という、それまで予想だにしなかった事態は、
最も対処するのが難しい人生経験の1つかもしれません。

なかなか思うように授からない期間が長くなればなるほど、
それに伴う焦りや心の痛み、喪失感、そして、失望感も大きくなります。

そして、だからこそ、
人間としての大きな成長をもたらしてくれる機会でもあります。

この事態をサバイバルするには、

[1]良質の情報に接すること、
[2]二人で、いつも、十分に、話し合うこと、
[3]信じること、

この3つしかないと思います。

何を信じるのか?

[1]自分たちを信じる、
[2]自分たちのカラダを信じる、
[3]自分たちの住む世界は生きるに値するものであるということを信じる、

この3つではないでしょうか?

そんな思いを込めつつ、
このサバイバルガイドを続けていきたいと思います。

さて、これまでの3回を振り返ってみます。

第1回は「二人でつくるじぶんたちのロードマップ」で、
http://archive.mag2.com/0000116311/20071118233518000.html
まずは、自分たちなりの見通し持ちましょうということ。

そして、その目的は、妊娠や出産ではなく、
二人で、二人の幸せのカタチをイメージするということでした。

第2回目は「自分たちの妊娠の可能性を推測するための3つの視点」で、
http://archive.mag2.com/0000116311/20071125161333000.html
いったい、自分たちは妊娠できるのかということを、
出来るだけ客観的に知っておきたいということでした。

第3回目は「妊娠しないということをどのように受け止めるべきなのか」で、
http://archive.mag2.com/0000116311/20071209182501000.html
自分たちは、なぜ、妊娠できないのかということを、
出来るだけ客観的に知っておきましょうということでした。

そして、第4回目の今回は「不妊治療を受けるということ」です。

不妊治療を受けるということは、
「出口の見えないトンネル」を進むようだとよく言われます。

すなわち"どんな"治療を受ければ、
"いつ頃"妊娠出来るのかが分からない・・・。

そんな不妊治療特有の"分かりにくさ"をあらわしています。

ここは、精神論だけでは、到底、サバイバルできるものではありません。

トンネルの中で自分たちを見失わないためには、

→ 今は、何のために(どんな目的で)、どんな治療を受けているのか
→ 今は、どのあたりにいるのか

常に、自分たちなりに、イメージしながら、
そして、その時々で、少しずつ、修正していくことが大切です。

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         不妊治療を受けるということ(1)
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■そもそも、不妊治療は何を治療する?

"治療"とは言うものの、
実際には、悪いところを治す場合もありますが、
どちらかと言うと、そのようなケースは少数派でしょう。

ほとんどのケースは、何かを治しているという感覚はないはずです。

ですから、頑張って病院に通っているにもかかわらず、
だんだんよくなっている!という実感が持てないのが普通です。

なかなか授からないまでも、
意外に、こんなところも、気持ち的に辛いところかもしれません。

それでは、そもそも、不妊治療とは何をするのでしょうか?

★"治す"というより"アシスト"する

不妊治療は、何かを治すことも、もちろん、ありますが、
男女の生殖機能がスムーズに働くような条件や環境を整える、
そんな感じの理解のほうが、より、実態に近いかもしれません。

[1]不妊の原因になっているものを治療・除去する
[2]妊娠する確率を高める
[3]妊娠に至るプロセスをバイパス(迂回)する

大きくは、この3つに分けらるのではないでしょうか。

[1]不妊の原因になっているものを治療する

不妊検査で不妊の原因になっているものが見つかった場合、
その原因を治療します。

例えば、排卵しないとか、排卵しにくいといった場合に、
を排卵誘発剤を使って治療したり、
卵管が詰っていたり、狭くなっっている場合に、
内視鏡による卵管形成術で卵管の通りをよくしたり、
子宮内膜症や子宮筋腫が妊娠を妨げている可能性が高いと判断された場合に、
その病変を除去したり、それに伴う癒着をはがしたりします。

[2]妊娠の確率を高める

検査を繰り返しても、
不妊の原因がみつからない場合には、
妊娠の確率を高めるような工夫を施すことになります。

例えば、タイミング法といって、
排卵の時期をエコーやホルモン検査で推測し、
最も妊娠しやすい日に夫婦生活を持つようにしたり、
過排卵といって、
毎周期、正常に排卵があっても、
排卵誘発剤を使って複数の卵子を排卵させたりします。

[3]妊娠に至るプロセスをバイパス(迂回)する

妊娠の確率を高める目的でもあるのですが、
その手段として、妊娠に至るプロセスをショートカットします。

例えば、射精された精子が、
子宮腔に到達するまでをバイパスする人工授精、
また、精子と卵子が出会い、受精し、
卵管を移動して子宮に到達するまでをバイパスする体外受精などです。

迂回することによって、
それまでの検査では、見落としていた、
或いは、技術的に見つけることが出来なかった不妊原因を、
完璧に、やり過ごしてしまえる(飛び越してしまえる)わけです。

ある意味、手っ取り早い方法で、妊娠率も目に見えて高くなります。

ただし、それと引き換えに、
体外受精や顕微授精等の高度生殖医療になると、
肉体的、精神的、経済的にかかる負担リスクについては、
それまでの治療に比べて、異なるレベルや次元になってきます。

これらの方法を状況に応じて駆使しながら妊娠を目指すわけです。

■どのように進めるべきか?

そうはいうものの、
不妊治療では、そのスタート時点において、
どんな治療方法を採用すれば確実に妊娠出来るのかを知る方法がないのです。

ですから「全治○ケ月」という診断が出来ないのです。

ある意味、とっても、心もとないと思われるかもしれません。

生命の神秘と言ってしまえばそれまでなのでしょうが、
不妊治療がギャンブルであると言われるゆえんでもあるわけです。

決して、適切な表現であるとは思えませんが、
不妊治療には、ギャンブル的な要素があることは否定できません。

であればこそ、大切なのは、科学的で、合理的な考え方です。

★ステップアップ法という進め方

それが、「ステップアップ法」と呼ばれる治療方針で、
可能な限り、母子の身体をリスクに晒さないで妊娠を目指すというものです。

負担の軽い方法を繰り返し、
徐々に、負担やリスクが大きくなるものの、
妊娠の確率も高くなる方法へ移行していきます。

ただし、考え方の優先順位は同じでも、
目的は、妊娠することにあるわけですから、
特に、高度生殖医療へのステップアップのタイミングについては、
現実には、それぞれの施設や医師によって、相当な開きがあるようです。

たとえ、身体への負担が軽いからと言って、
妊娠の見込みが極端に低い治療を漫然と繰り返すのは無駄なことでしょうし、
かと言って、単に、妊娠の確率が高いからという理由だけで、
安易に、ステップアップするのも、
不必要に、負担が大きい治療を受けることになりかねません。

どの時点で、それまでの治療を見切るのか、
その判断は、決して、簡単なことではないでしょう。

★医師との信頼関係を大切に、納得のいく治療を受ける

そういう意味では、
ステップアップ法と言えども、
1つのモデルであるに過ぎません。

妊娠した夫婦の経緯を振り返れば、
全ての夫婦が従うべきルールなど、決して、存在しないことは明らかです。

どんな治療を、どんな順番で、どんなペースで、受けるのかは、
結局は、それぞれの夫婦が、
何を優先するのか、どうしたいのか、ということになります。

そのために、知識の習得も必要なことですが、
それは、医師から提供される選択肢から、
自分たちらしい選択や判断が出来るようになるためのもので、
決して、医師と同等の知識を身につけましょうということではないはずです。

大切にすべきは医師やスタッフとの信頼関係であり、
そして、納得のいく治療を受けるということではないでしょうか。

それこそが、後悔しない選択になると思います。

■しなやかで、弾力性のあるココロとカラダにする

もう1つ、意識しておきたいことは、
不妊治療と言えども、決して、万能ではないということです。

要するに、治療に出来ること、出来ないことを知っておくということです。

そんなことは当たり前なことと、誰でも分かっていても、
治療を受けた周期には、妊娠への期待感が高まるのは人情で、
期待感が大きいほど、ダメだった時の落差も大きくなるもので、
不妊治療を受けるということは、それだけで、ストレスになるものです。

不妊治療は、あくまでも、
妊娠が成立するための条件や環境を整える手段であって、
決して、全てを委ねる対象にはなり得るものではありません。

お薬は、質のよい卵子が排卵される機会を増やしてはくれますが、
卵子の質そのものを高めてくれるものではありません。

また、顕微授精は、卵子と精子の距離を究極的に縮めてくれますが、
受精するのは卵子と精子の持っている力です。

主体は、他でもない自分たち自身のカラダなです。

そういう意味で、不妊治療への過度な期待は禁物です。

ココロやカラダのバランスを整えること、
そして、そのバランスが、ちょっとやそっとのことで崩れてしまわない、
"しなやかで、弾力性のあるココロとカラダの状態"をつくることこそが、
結局は、不妊治療の効果を最大にすることを忘れてはなりません。

不妊治療を受けるということ(1)は以上です。

不妊治療を受けるということ(2)では、
より具体的な戦略を整理していきたいと考えています。

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編 集 後 記
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イギリスのケンブリッジ大学とMedical Research Councilは、
よく身体を動かす、適度にお酒を飲む、野菜や果物をたくさん食べる、
そして、タバコを吸わない、
これら4つが習慣化している74歳は、
全く習慣化していない60歳と、
平均余命が同じレベルであったと報告しています。

"若さ"とは、難しいことでもいなんでもなくて、
このような日常の積み重ねの結果のようです。

アンチエイジングとは、
決して、お金がかかるものでも、
偉い先生におまかせすることでもなく、
当たり前なことを、当たり前に出来るか、なんですね。

観点を変えると、
さして変わり映えのしない日常生活を、
いかに楽しめるかと言えるかもしれません。

現代社会では、そんなふうに過ごすには、
ちょっとした努力が必要なように思えてなりません。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.242
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【発行人】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)  
【WEB】 http://www.akanbou.com
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