妊娠の妨げになるものを取り除く (不妊治療)

一般不妊治療(タイミング法・人工授精)

妊娠の可能性を高める治療として、排卵日を予測して、精子と卵子が出会いやすい状態をつくります。一般的な治療に「タイミング法」や「人工授精」があります。

妊娠の可能性を高める治療として、排卵日を予測したり、精子と卵子が出会いやすくしていきます。


タイミング法

妊娠を妨げる大きな問題がない場合、まずは「タイミング法」を行います。タイミング法は、超音波検査やホルモン検査などを参考に、医師が排卵日を推測、指定された日にセックスを行うもの。
基礎体温を参考に自分でタイミングをはかるだけでは、なかなか正確な排卵日はつかめないもの。医師にタイミング指導をしてもらうだけで妊娠する人は少なくありません。どれくらいの期間行うかは個々の状況により違いますが、20代なら半年〜1年くらい、35歳以上では3〜6周期程度が目安といえます。


人工授精(AIH)

子宮の入り口である子宮頸管を通らずに、より卵子に近い場所(子宮)に元気な精子を送り込む方法です。
精子が子宮頸管を通りにくい、精子の量が少ない、勃起や射精に問題がある場合の治療法として、またタイミング法の次のステップとして、広く行われています。
精子をマスターベーションで採取して病院で処理してから、子宮に注入して妊娠を待ちます。「人工」の言葉に戸惑うかもしれませんが、受精や着床は自然妊娠となんらかわりません。妊娠率は施設により異なりますが、5〜10%程度といわれています。人工授精では、排卵誘発剤を使うことが多く、排卵を促すhCG注射も用いられます。
人工授精で妊娠した人は5〜6回までの治療で授かることが多く(累積妊娠率)、治療を繰り返す目安は6周期程度とされています。