頸管粘液の量と状態は妊娠しやすいタイミングを教えてくれる

妊孕性に影響する因子

2007年11月14日

Fertility and Sterility Vol.88 Issue4 , P.915-924

子宮頸管粘液の状態や量によって、最も妊娠しやすい日を予測して性交することで、妊娠するまでにかかる期間を短くすることができることが、イタリアの大学の研究チームの実施した調査によって確かめられました。

イタリアのUniversity of PaduaのBruno Scarpa博士らの研究チームは、191名の女性が月経や性交、そして、頸管粘液の状態を記録したデータを分析しました。頸管粘液の状態と妊娠しやすい性交のタイミングを導き出しました。

2536周期で161名が妊娠しています。

その結果、毎周期に約6日の妊娠可能な日があって、頸管粘液は排卵が近づくにつれて、その分泌量や粘り気に変化がおこってきます。

最も妊娠しやすいタイミングには、 分泌量が増え、透明で、卵の白身のような弾力性があり、 滑らかになります。

研究チームは妊娠を望むカップルにとって、女性の頸管粘液の量や状態から最も妊娠しやすい性交のタイミングを予測することは有用で、特に、それほど頻繁に性交することがなかなか困難なカップルにとっては役に立つと指摘しています。

コメント

自分たちで取り組める妊娠の可能性を高める最も有効な方法は、女性の身体が妊娠しやすい日に多くの夫婦生活をもつことでしょう。

実際のところ、基礎体温の推移からは予めそのタイミングを知ることは不可能で、そのタイミングを知るためには市販の排卵検査薬を使うことがポピュラーなようですが、そのようなツールに頼るよりも、女性の身体の変化を敏感に察知するのが最も自然で確実なのかもしれません。

また、妊娠しやすい時期になると、女性の性欲が高まるとも言われています。

そういう意味からも、もっと、自然に任せるという感覚が大切なのかもしれません。