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VOL.239 美しい花が咲き、大きな実がなるために

2007年12月30日

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          妊娠しやすいカラダづくり

  2007/12/30 No.239
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

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》今週の更新情報
》2007年編集後記

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           今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2007年12月29日 妊娠報告
情報に振り回されず、出来たらラッキーと自然に思えるようになって
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2007122901.html
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2007年12月28日 最新ニュース
トランス脂肪酸の過剰摂取は胎児死亡のリスクを高める
http://www.akanbou.com/news/news.2007122801.html
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2007年12月27日 最新ニュース
月経周期の長さと妊娠する力の関係は?
http://www.akanbou.com/news/news.2007122701.html
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2007年12月26日 最新ニュース
インスリン抵抗性の体外受精の成績に及ぼす影響
http://www.akanbou.com/news/news.2007122601.html
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2007年12月25日 Q&A
このまま体外受精に踏み切っていいものか悩んでいます
http://www.akanbou.com/qa/qa.2007122501.html
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2007年12月24日 最新ニュース
肥満は性ホルモンに影響を及ぼし男性不妊のリスクを高める
http://www.akanbou.com/news/news.2007122401.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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            2007年編集後記
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2007年最後の配信となりました。

★細胞の若さをコントロールする"長寿遺伝子"のこと

私にとって、今年最もインパクトのあったトピックは、
"長寿遺伝子"とよばれる遺伝子の存在を知ったことです。

この遺伝子のことを知ることになったきっかけは、
NHK出版の「未来への提言」シリーズ、
「レオナルド・ガレンテ『長寿遺伝子』を解き明かす」という本でした。

その名前があらわすとおり、
この遺伝子が働くと、
細胞の老化が抑制され、若さが保たれ、
寿命が延びるというのです。

なにしろ、卵子のアンチエイジングは、
不妊を克服するためのセルフケアの一番のテーマであり、
アメリカのように若い女性から卵子の提供を受けることが出来ない日本では、
不妊治療の究極のテーマでもあります。

要するに、生殖能力の"高さ"とは、
突き詰めれば、卵子や精子等の生殖細胞の"若さ"なわけですから、
長寿遺伝子の働きが妊娠する力をも左右するとも言えるわけです。

当然、この遺伝子の働く仕組みを知ることは、
妊娠体質をつくるうえで、大きなヒントになるはずです。

★細胞の若さを保つのは個人の努力次第で可能

サーツー遺伝子(Sir2)とよばれる、
老化を遅らせる「長寿遺伝子」を初めて発見したのは、
アメリカのマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ博士で、
現在、分子生物学で、最もノーベル賞に近いとも言われています。

さて、この長寿遺伝子、
なにも特別な人だけに備わっているわけではなくて、
誰でも持っているのだそうです。

ところが、普段は、スイッチがオフになっていて、
生活環境によって、スイッチがオンになり、遺伝子が働きだすと言うのです。

このことは何を意味するのでしょうか?

遺伝子の働きと聞くと、
宿命的な印象を持ってしまいがちですが、
決して、そうでなくて、私たちの努力次第で、
細胞の若さを維持することは可能だということなんですね。!

★長寿遺伝子のスイッチがオンになる条件とは?

さて、それでは、長寿遺伝子に働いてもらうためには、
何を、どうすれば、よいのでしょうか?

ガレンテ博士は、本の中で、
長寿遺伝子のスイッチがオンになる環境として、
ずばり、"少なく食べること(カロリー制限)"、
"身体をよく動かすこと"、
そして、"心に希望を持つこと"、
これら3つを挙げています。

やはりと言うべきでしょうか!

"食"と"運動"そして、"心"なんです。

世間では、アンチエジングがブームのようですが、
若さを保つということは、
何も、特別な"方法"や"手段"があるわけではなくて、
「日々、どう生活するか」だと言うことなのですね。

ただ、食べることや運動すること、そして、心の状態と聞けば、
そんなこと、"分かっている"し、
"知っている"と感じている人も少なくないと思います。

そうです、テーマは、既に、出ているし、分かっているんですね。

大切なのは、それらのテーマを、
それぞれの環境の中で、どのように実現して、結果を出すか、です。

おそらく、現代社会で生活するうえで、
このことが最も難しいのかもしれません。

★妊娠体質をつくるのは日々の小さなことの積み重ね

3つのテーマについて、
それぞれ、少し、解説を加えてみたいと思います。

まずは"食"です。

ずばり、カロリー制限です。

何かを食べるなとか、制限しろということではなく、
単に、少なく食べるということです。

つまり、何でもバランスよく、かつ、少なめに食べるということです。

ただし、食べることは楽しみでもあるわけですから、
週末や記念日だけ、食べたいものを食べたいだけ食べて、
普段は、粗食にするいうことになりますでしょうか。

2つ目は"運動"です。

これも、わざわざ、
フィットネスクラブのプログラムを、
実践するというようなことではなくて、、
例えば、毎日、よく歩くとか、
とにかく、身体をよく動かすということです。

3つ目は"希望を持つ"ということです。

これは、食や運動とは、また違う意味で、
"言うは易し、行うは難し"なテーマと言えるでしょうか・・・。

★花や実は、茎や根があってこそ

皆さんにとって、2007年はどんな年だったのでしょうか?

今年も授かることが出来なかったということだけで、
よくなかったなんて思っている方、
もしかしたら、少なくないのかもしれません。

今は、未だ、希望を持つというところまで、
到底、行けそうもないという方もいるかもしれません。

でもですね、授からない期間を長く経験するということは、
例えば、親子とは、家族とは、夫婦とは、仕事とは何なのかについて、
労せずして授かった人には、到底、及ばないレベルで、
考えざるを得なかったということでしょうし、
労せずして授かった人には、
想像だに出来ない感覚や思いを味わったことでしょう。

それらの経験は、人生の茎や根を強くしてくれずはずです。

そして、茎や根が強ければ強いほど、
美しい花が咲き、大きな実がなることでしょう。

★妊娠体質を強くする

ガレンテ博士は、先の本の中で、
生活環境によって、長寿遺伝子のスイッチがオンになることについて、
次のように、そのメカニズムの起源を説明しています。

---[本からの引用ここから]-------------------------------------------

太古の昔、あらゆる生物にとって重要なことは、
食料が十分にあるのか不足しているのかを見きわめることでした。
食料が十分にあれば安心して生殖活動を行うことができ、
種を保存することができます。

しかし、食料不足の場合は、生殖を行わず持ちこたえ、
次に食料が得られるときまで待つことが大切になってきます。
そして食料が得られたら生殖するというわけです。
ここで、そのときまで生殖能力を温存できるよう、
若さを保つことが重要になります。

ですから、サーツーのような遺伝子を持つというシステムは、
きわめて理にかなったことだと思います。

---[本からの引用ここまで]-------------------------------------------

いかがでしょうか?

少なく食べること、
身体をよく動かすこと、
そして、いつも希望を持つことが、
年をとっても、生殖能力を温存するための条件である理由がよく分かります。

この3つが妊娠体質を強くする条件だということです。

さて、私たちは、ついつい、
花や実(妊娠)という結果だけを見てしまいがちです。

また、花や実は目立ちますが、
枝や茎は目立ちませんし、根は見えません。

ところが、花が咲き、実がなるのは、
茎や根の地味な働きがあってのことです。

であれば、見るべきは、花や実ではなく、茎や根であるはずです。

それを怠っては、花や実をつけることは叶いません。

ただし、花が咲き、実がなるのは、一瞬のことですが、
その前の根が大地に伸びて、茎が育つには、その何倍もの時間がかかります。

私たちは、常に、物事の根幹に思いをはせながら、
皆さんの人生に美しい花が咲き、大きな実がなるように、
どのように日々の生活を送れば、
妊娠体質に変え、強くすることが出来るのかを、
皆さんと一緒に学び、伝えることに、来年も全力投球する覚悟です。

それでは、よいお年をお迎え下さい!

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.239
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【編集長】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
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