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VOL.206 自分たちにとっての適切な治療とは?

2007年05月13日

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           妊娠しやすいカラダづくり

  2007/5/13 No.206
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

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》今週の更新情報
》妊カラフォーラム
》Voice From Readers『言われてうれしかった、救われた言葉』
》妊娠しやすいカラダづくり編集室から
》編集後記

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           今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2007年5月11日 最新ニュース
喫煙は運動能力の高い精子のDNAに損傷を与える
http://www.akanbou.com/news/news.2007051101.html
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2007年5月10日 最新ニュース
ピルによる避妊後、妊娠しにくくなることはない
http://www.akanbou.com/news/news.2007051001.html
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2007年5月8日 妊娠報告
先生の勧めを断ってばかりの不良患者でも
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2007050801.html
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▼最新ニュースから

★精液検査の結果からだけでは分からないタバコの害

タバコを吸うことは、
運動能力の高い精子のDNAに損傷を与える可能性があるとのこと。

精子DNAの損傷は受精能力の低下や流産の原因になります。

タバコの男性不妊への影響は、
精液検査の結果、
すなわち、精子の数や運動率の数値からだけでは分からないということです。

たとえ精液検査の結果が良好であったとしても、
お子さんを望まれる男性は禁煙することに越したことはありません。

禁煙が難しければ、
DNA損傷の原因として指摘されている酸化ストレスを、
出来るだけ低下させる努力はすべきです。

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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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            妊カラフォーラム 

    "不妊治療を受けるにあたってのご相談について考える"  
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妊カラフォーラムでは、
読者の方からの感想やご意見、ご要望をご紹介したり、
さらには、ちょっとした質問や相談にお答えしたりします。

皆さんからのメールをお待ちしています!
メールの件名は「妊カラフォーラム」でお願いします。
info@akanbou.com

今週の妊カラフォーラムでは、
メロンさん(29)からのご相談について考えてみたいと思います。

以下、メロンさんからのご相談です。


 病院の問診の不妊暦はどのくらい?という質問で、
 本当は3ヶ月から半年位というのを、
 2年以上の年数を記入したほうが、
 早く適切な治療、検査を受けられるのでしょうか。


ご相談内容から察するに、
より効果的な治療を早く受けたいとの思いがおありのようです。

1日も早い妊娠を望まれているわけですから当然ですね。

実は、不妊治療を始めて間もない方から、
治療や検査のスピードアップして欲しいという相談はよくあります。

それも同じ思いからかもしれません。

ですから、考えるべきテーマは、
「問診表の記入の方法」ではなくて、
「治療の進め方」なのかもしれませんね?

先生の勧める一般的な治療や検査の進めるペースよりも、
もっと早いペースで治療や検査を受けたい場合、
どうすればいいかということですね。

表面的には、「先生とのコミュニケーション」、
要するに「先生にいかに自分の希望を伝えるか」ということがありますね。

まあ、専門家に対して、気兼ねなく、意見することは、
誰しも、普通は、なかなか出来ないことですから、
お気持ちはよく分かりますが、
不妊症というのは命にかかわるような病気ではありませんから、
決して、こうしなければいけないという絶対的な決まりはありません。

そして、治療のペースを決めるのは、
治療を施す側の医師ではなく、
あくまでも、治療を受ける側の患者です。

ですから、ご自身の希望を率直に先生に伝えて構いません。

ただし、それは、あくまでも表面的な問題にしか過ぎないように思います。

そのことも大切なことではありますが、
大前提として「不妊治療の進め方」について、
言い替えれば「不妊治療に特有な事情」を知っておくことが大切です。

★適切な治療とは?

そもそも、適切な治療や検査とはなにかということです。

不妊治療においては、
それぞれの夫婦にとって、
どんな治療が適切な治療なのかを決めることは、
実を言いますと、決して、簡単なことではありません。

たとえば、排卵が全くないというケース、
両側の卵管が完全に閉塞しているというケース、
そして、ご主人の精液の精子が全くいないというケース、
これら、絶対不妊というよばれているケースでは、
受けるべき治療、すわなち、適切な治療は明らかです。

ところが、それ以外のケース、
たとえば、自然妊娠の可能性は十分にあるのだけど、
妊娠しにくくさせている原因らしきものがあるようなケースでも、
それに対しての治療を施しても、すぐに、妊娠に至るとは限りませんし、
ましてや、原因不明となると、適切な治療法を知る術はありません。

まあ、妊娠を妨げる要因になるものは多岐に渡るということで、
そして、それらの要因が複合的、変動的であるケースも、
少なくないわけですね。

このように、不妊治療をスタートする際に、
確実に妊娠に至る治療法を知る術がないわけですから、
自分たちに"適切な治療"を知ることはとても難しいのです。

★どのように治療法を決定すればよいの?

何をもって"適切な治療"とするか、ですね。

一般的には、まずは、軽い治療からスタートします。

そして、何も問題がなくても周期あたりの妊娠率は100%ではないので、
何回か同じ治療を繰り返して、それでも妊娠しなければ、
徐々に、強い治療にステップアップしていきます。

具体的には、初めはタイミング指導からスタートして、
排卵誘発剤で複数の卵を排卵させて妊娠の確率を高くしたり、
人工授精で、卵子と精子をより出会いやすくしたり、
さらには、体外受精では、
受精卵が出来るところまでを医療で介添えし、
妊娠の可能性を高めたりするわけです。

ここからが本題ですね。

治療をステップアップするということは、
妊娠の確率を次第に高めていくということなのですが、
同時に、体への負担を大きくしていくことであり、
さまざまなリスクが負っていくことであり、
また、経済的な負担も大きくなっていくということなのです。

ですから、ステップアップのペースを早くするということは、
妊娠の確率を高くするということであると同時に、
もしかしたら不必要な体への負担やリスクを負うことになりかねないのです。

一般的なステップアップのペースは、
それまでの統計から、
それ以上同じ治療を繰り返しても、
妊娠できる見込みが低いと考えらるペースなわけですね。

大雑把に言えば、
タイミング指導や人工授精までの一般不妊治療までで、
だいたい7割くらいの方は妊娠に至っています。

体外受精や顕微授精などの高度な治療が必要なケースは約3割くらいです。

★夫婦間、そして先生との信頼やコミュニケーションが大切

いかがでしょうか?

もちろん、
不妊治療の目的は妊娠することなのですが、
妊娠に至りさえすれば、
何がどうなってもいいわけではありません。

大切なことは、それぞれの治療の内容や妊娠率だけでなく、
それに伴うリスクも知ったうえで、
自分たちに適切な治療のペースを二人でじっくりと考えることです。

そして、先生のアドバイスを参考にしながら、
自分たちの希望を率直に伝えることです。

極端なことを言えば、
治療を受けずにのんびりと待つという方法もあり、
いきなり高度な治療を受けるという方法もあるのかもしれません。

妊娠するということは、
100%人為的にコントロールできるわけではありません。

ですから、いつか、授かるその時まで、
"何を大切にして待つのか"がポイントになってくると思います。

その場合、夫婦間、そして、先生との信頼関係やコミュニケーションが、
大切なわけですから、
やっぱり、問診表は、正確に、正直に、記入するべきだと思います。


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        Voice From Readers
           あなたの声を聞かせて!
        『言われてうれしかった、救われた言葉』
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http://www.akanbou.com/voice/voice-001.html
皆さんの体験を聞かせて下さい!

言われてうれしかった言葉や救われた言葉、勇気づけられた言葉、
今週ご紹介するのはYさんからの投稿です。

■言われて嬉しかった言葉【016】

結婚5年目、33歳で赤ちゃん待ちは3年目です。

先日旦那さんと一緒に受診し、
人工授精数回ののち、体外へ、と治療方針が固まった帰り、
やっぱり不安な私は、
もし・・もし・・という言葉を連発していたところ、旦那さんが言った、

『俺達(人間みんな)は、
 世の中のもので欲しいものが全て手に入るわけではない。
 でもそれも人生』

という言葉です。

あとどこかの先生がいわれていた言葉で、

『不妊治療は淡々と受けるのがコツ』 

そううまくはいかないけれども、
肩のちからが少しぬけた言葉達でした。

---[Yさんからの投稿ここまで]---------------------------------------

ご主人の言葉はとても力強く、勇気づけられます。
Yさんありがとうございました。

■K・Sさんからの感想メールをご紹介します。

また、K・Sさんからは、
「言われてうれしかった言葉」について感想をいただきました。

---[K・Sさんからのメールここから]---------------------------------

サイト内の「言われてうれしかった言葉」読みました。

なんだかとても視野が広がるような、
気づかなかった事に気づかされるような、
穏やかな空気感が漂っていて、わたしはとても好きでした。

いま、私は治療期間が長くなっていることに焦っており、
自分自身がいかに妊娠することから気を紛らわそうと、
学校に通ったり、お花の教室に行ったりして「頑張って」いるものの、
それはそれで楽しいのですが、心が休まるという感覚がもてず、
なんとなく苦しかったのも事実でした。

全て妊娠できない自分から離れるため、「頑張って」いるかぎり、
それはそのことから離れてはいない、ということだったのかもしれません。

わたしが忘れてたり、
気が付かなかったものに出会えて、
穏やかな気持ちを、少し、自分の中に見つけることが出来て、
ほっとしているという感じもあります。

改めて「頑張らなくていい」コラムをもう一度読みました。
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20050205.html

あとこのサイトの妊娠報告はとても力になるのに、
友人のそれはそうでないのはなんででしょう??

やっぱり比べているのでしょうね。

『焦らず、比べず、諦めず』

わたしも紙に書いてみましたよ。(^_^.)

とりとめもない文章を最後まで読んでくださりありがとうございます。

このサイトに出会えてよかったと思っています。

---[K・Sさんからのメールここまで]---------------------------------

ありがとうございました!

言われて嬉しかった言葉は、
当事者にはみえにくいことや忘れがちな事を、
気付かせてくれるように思います。

そして、それだけではなく、
言葉を発する人の言外の思いやりが、しっかりと、伝わってくるんですね。

私たちも勇気づけられています。

ところで、妊娠報告は、
とても励みになって、楽しみにしているという声が多いのですが、
他の人の妊娠報告は辛いという声も少なくありません。

焦らず、比べず、諦めず、なのかもしれませんね。


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        妊娠しやすいカラダづくり編集室から
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私たちは、不妊に悩むご夫婦を応援します!!

━[読者アンケート回答のお礼について]━━━━━━━━━━━━━━━

▼図書カードの当選者が決まりました。

50名の図書カードの当選者の方へメールを送りしました。
ご住所とお名前をお知らせ下さい。


━[不妊に関するご相談はQ&Aへどうぞ!]━━━━━━━━━━━━━

▼人には聞けない不妊の悩みに専門家がお答します。

↓以下のページからどうぞ
http://www.akanbou.com/qa/main.html

※内容によっては質問の回答には時間が要す場合、
 回答できない場合があります。


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▼あなたに相応しいサプリメントとその使い方をご提案します!

サプリメントであれば何でもいいというわけではありません。
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━[妊娠報告をお願いします]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼皆さんからの妊娠報告をお待ちしています。

とにかく、不妊を克服された方々の体験は本当に励みになります。

↓以下のページからどうぞ
http://www.akanbou.com/houhoku/main.html


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編 集 後 記
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今週から「妊カラフォーラム」をスタートしました。

そして、言われてうれしかった言葉の投稿もいただきましたし、
感想メールも何通かいただきました。

読者アンケートを通して、
また、多くの応援団の方々からのアドバイスをいただき、
いろいろなことを考え、準備をスタートしました。

なんていうか、自分たちは、何を目指すべきで、何をすべきなのか、
これまでよりも、少し、深く考えさせられるようになったような気がします。

今、一番感じていることは、
このメルマガやサイトの読者の方々は、
不妊に悩む当事者であるとともに、
間違いなく、不妊に悩む方々の最強の応援団だということです。

私たち、編集にかかわる人間の力は、たかがしれたものです。

皆さんのとても貴重な、大切な体験や思いを、
皆さんが、不妊の悩みを克服するための知恵や励みに転換し、
そして、増幅させることが、
私たちの役割ではないかと思っています。

不妊の悩みというのは、
それぞれの夫婦が持つ世界観、
それぞれの夫婦が抱く未来像に、
大きく左右されるというか、深く関わるもののようです。

そして、それぞれの夫婦が持つ世界観、
それぞれの夫婦が抱く未来像は、、
夫婦が幸福な人生を構築することにも、また、深く関わっています。

それが間違いでなければ、
不妊を経験するということは、
その後の幸福な人生を築くうえでプラスになるはずです。

おっと、悪い癖で、少々、力が入り過ぎてしまいました(^_^;)。

くれぐれも、メールは、お気軽にお送り下さいね!!
どんな内容でも結構ですよ〜。

★私たちは、読者の皆さんからのメールをお待ちしています!
メールの件名は「妊カラフォーラム」でお願いします。
info@akanbou.com

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.206
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・自社配信: 995部
・まぐまぐ: 5,256部
・合計部数: 6,251部(5月12日現在)
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http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000116311
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◎注意事項
読者の皆さんから寄せられたメールは、事前の告知なく掲載させていただく
場合がございます。匿名などのご希望があれば、明記してください。また、
掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。メールに記載された内容
の掲載によって生じる、いかなる事態、また何人に対しても一切責任を負い
ませんのでご了承ください。
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【発 行】 株式会社パートナーズ内
[妊娠しやすいカラダづくりプロジェクト]
【編集長】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
荻田浩司(医師・医学博士)  
【WEB】 http://www.akanbou.com
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