低容量ピルによる避妊期間の後でも妊娠しにくくなることはない

妊孕性に影響する因子

2007年05月10日

55th Annual Clinical Meeting of American College of Obstetricians and Gynecologists

低容量ピルによる避妊期間の後、妊娠を希望して低容量ピルの服用を中止した場合、妊娠までに要する期間は低容量ピルを服用しない女性と変わらないことが、製薬会社の資金提供による試験によって明らかになりました。

European Active Surveillance Study on Oral Contraceptivesに参加し、低容量ピルによる避妊期間の後、妊娠を希望して服用を希望した2064名の女性を対象に実施されました。

その結果、服用を中止後、最初のサイクルで21.2%の女性が妊娠し、周期あたりの一般的な妊娠率(20~25%)と遜色ありませんでした。

そして、服用後1年間の妊娠率は79.4%に達し、低容量避妊薬を服用しない女性の妊娠率と変わりないことが分かりました。

結局、ピル服用中止後、平均3周期で妊娠に至りました。

また、低容量ピルの服用による避妊期間のよる影響もみられませんでした。

低容量ピルの服用期間が2年以下の女性の服用中止後1年間の妊娠率が79.3%だったのに対して、服用期間が2年以上の女性のそれは81%でした。

コメント

低容量ピルの服用による避妊期間の後、妊娠を希望しても妊娠しづらくなるという専門家もいたようですが、今回、発表された試験の結果からは、ピルによる妊孕性への影響はみられなかったようです。

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