バセドウ病を治療後のICSIで妊娠するも流産、転院後AIHにステップダウンして

10.09.03

お名前  ANさん 性別  女性 年齢  38歳 結婚歴  8年1ヶ月
不妊期間 7年6ヶ月 不妊治療期間 5年1ヶ月

妊娠に至った治療内容

結婚して2年経った頃、不妊専門外来を持つ病院で治療開始。

子宮卵管造影検査、通水検査を行い、卵管が詰まってはいないけれど、閉塞気味と言われました。
その後タイミングをとっていましたがなかなか妊娠しないため、人工授精を8回行いましたが、妊娠せず。

その治療の間に、基礎体温の乱れ、異常な発汗や頻脈の症状から内科を受診し、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)であるとわかり、不妊治療と内科治療を同時に進めていくことになりました。
内科治療により甲状腺の数値が安定してきたので、ステップアップを決め、体外受精にチャレンジ、結果的に顕微授精となるも、凍結しておいた胚盤胞を移植した結果、 初の着床、妊娠となるも、8週でけい留流産。

その後残った胚盤胞を移植したり、腹腔鏡検査を受けてみたりステップダウンして人工授精をするも妊娠には至りませんでした。

友人の勧めもあって、別の不妊専門病院に今年の年明けに転院し、再び高度治療にチャレンジするつもりでいました。

体外受精をするには、その病院での説明会への参加が必要だったりと、準備が必要だったため、転院してすぐの周期は卵巣年齢を調べたり、 前の病院でしなかった通気検査をしたり、主人と休みも合ったので人工授精をしました。

ただ、その周期は私の子宮内膜が6~7ミリとあまり厚くなく、主人の精液検査の結果も良くはなかったのですが、妊娠し、現在9ヶ月に入りました。

妊娠に至った経緯

結婚してから2年は夫婦共働きでしたが、私が営業職で帰宅も遅く、仕事でのストレスも上手く解消できない状態が続いていたので、思い切って仕事を辞めました。
すると、自由な時間が増えた分、 不妊について思いつめてしまうようになり、一日中パソコンに向かい、不妊関連のサイトを見続けていました。
今思うと、病んでいました。

そんな生活を続けるのは良くないとさすがに気づき、派遣社員として短時間の仕事を始めたのは、とてもよい気分転換になりました。

不妊治療中にバセドウ病であることがわかり、また妊娠したのも結婚して5年の時点では高度治療によっての1回のみというのもあり、妊娠しづらい体質なのだから、高度治療をしないと授かる可能性はないのだろうと思っていました。

最初に受診した不妊専門病院に不満があったわけではないのですが、友人の強い勧めで病院を変わったことによって、体外受精ではなく、なぜかステップダウンの人工授精で授かることができたので、結果として大きな転機になったのは間違いないと思います。

妊娠しやすいカラダづくりのために実行したこと

・相談薬局に行き、漢方薬と栄養素を摂取。
その漢方は保険がきかず、ひと月の漢方代が5万を超えて経済的に苦しくなってきたため、2年ほどでやめましたが‥

・アロマテラピー、ホメオパシー療法。
私は体の芯が冷えて硬く、ほぐれるのに少し時間はかかりましたが、心の中のわだかまりも軽くなり、自分には合っていたと思います。

・サプリメント摂取。
こちらのベイビー&ミーにもお世話になりました。

・主人と二人の時間を楽しむこと。
休みには温泉に行ったり、遠出をよくしました。

不妊改善中の方へひと言

不妊は出口の見えないトンネルだとよく言われますが、私も気持ちが前向きになったり、落ち込んだりを常に繰り返していました。ですので、自分に合った方法で気分転換することは本当に必要です。

が‥、一時的に気分転換はできても、不妊の問題は簡単には頭を離れず、完全に忘れることなど不可能だと思います。現に私もその一人です。

後から結婚した友人や後輩の、「妊娠しました♪」という喜びに満ちた報告が来る度に落ち込み、おめでとうと顔で笑って心で泣いていました。
そんな時、こちらのサイトで、あきらめず、かといって過剰に期待せず、淡々と治療に取り組むことが大事なのではないかという記事を読み、とても勇気づけられました。

私の場合は、顕微授精で授かった初めての命がけい留流産となった時は、とてもつらかったですが、立ち直った後は何だか吹っ切れた気持ちになったのを覚えています。
これだけ医学が進んでいても、こうやって誰にもどうすることもできないことは起きるんだな‥と。

また、お世話になったアロマテラピーの先生から、
「子どもというのは、二人だけでも十分幸せな夫婦の元には、生まれてこないこともあるのよ」
という言葉を聞き、ずいぶん楽になりました。

それから不妊治療は旦那様と二人三脚で進めていくものなので、今後どのように治療を進めるかについても、主人とよく話し合いました。意見が合わないがゆえに言い争うことももちろんありました。

いくら夫婦とはいえ、男と女は根本的な考え方が違うのだということも痛感させられたので、ぶつかる度に、相談のもちかけ方や言い方には工夫が要るんだなと、勉強になりました。

最終的には二人共同じ気持ちを持って治療に取り組めたと思います。

その他、ご自由に

あきらめず、かといって過剰に期待するのでもなく、淡々と‥という姿勢が、私を本当に楽にしてくれました。
がんばっている人は、「肩の力をぬいて」「もっと気持ちを楽に」などと言われても、具体的にどうすればいいのかわからないのだと思います。

いつもの自分とは違う行動パターンをとってみるのもいいかもしれません。
例えばステップアップばかりでなく、時にはステップダウンを検討したり、病院を変わってみるなど‥。

細川様には、いろいろ相談にも乗っていただき、感謝しております。

メルマガを読みながら、上辺でない数々の言葉に大変勇気をもらいました。

皆さんのところに、赤ちゃんがやってきますように。 

編集室より

おめでとうございます!

改めてこれまでの経緯を拝見させていただき、いろいろなことがあって、いろいろなことを経験されたことを知りました。

私たちにとってでさえ、伝わったこと、そして、感じることは、決して、小さなものではありませんでしたので、今、頑張っておられる方々にとっては、大きな励みになっているものと確信しています。

ありがとうございました。

そして、そんなAさんとご縁があったことをとても嬉しく思い、そのことに感謝しています。

お元気なお子さまを出産されますように、そして、ご家族の健康をお祈りしています。

本当にありがとうございました。