凍結融解胚移植と新鮮胚移植後の出生児の出生時比較

不妊治療のリスク

2009年09月01日

Fertility and Sterility

凍結融解胚移植によって生まれた子どもは、新鮮胚移植によって生まれた子どもに比べて、平均の出生時体重が大きく、低出生体重児や早産になるリスクも低いことが、デンマークの全国調査で明らかになりました。

デンマークで1995年から2007年までに、凍結融解胚移植で生まれた子ども(単胎児)957人と、新鮮胚移植で生まれた子ども(単胎児)10329人の、出生時の体重や妊娠期間、先天異常の発症率などを、調べたところ、平均の出生時体重は凍結融解胚移植による子どものほうが、新鮮胚移植による子どもよりも205グラム大きく、低出生体重児や早産のリスクも低かった。

また、先天性欠損や神経障害、悪性腫瘍、遺伝性疾患の発症率については、差は見られませんでした。

コメント

体外受精や顕微授精の際に胚を凍結保存して、着床環境のよりよい周期に融解胚移植することは、年々、一般的になっています。

その際の治療成績や子どもの健康への影響についての報告では、新鮮胚移植との差は見られないようです。

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