双胎に伴うリスクの大きさは体外受精でも自然妊娠でも差はない

不妊治療のリスク

2009年05月12日

Fertility and Sterility

体外受精による双胎に伴うリスクの大きさは自然妊娠のそれと差がないことが、日本赤十字社葛飾赤十字産院の調査で明らかになりました。

体外受精(64名)と自然妊娠(87名)で、二絨毛膜性の双子を妊娠した35歳以上の初産の女性の出産データを比較することで、体外受精による影響を調査しました。

その結果、母親の平均年齢や出産時の妊娠期間、新生児体重に差は見られませんでした。

さらに、妊娠中毒症や妊娠糖尿病、前置胎盤、胎盤剥離の割合、そして、誕生後1分の新生児の状態の評価である、アプガールスコアにおいて、大きな差は見られませんでした。

ただし、トータルの帝王切開や選択的帝王切開の割合は、自然妊娠よる双子よりも、体外受精による双子のほうが高いことが分かりました。

このことから、体外受精は、双胎によるリスクの大きさや合併症の発生率には、影響を及ぼさないことが分かりました。、

コメント

体外受精の最も現実的なリスクは多胎妊娠です。

近年、移植する胚の数を1個に近づけることで、多胎妊娠をより確実に予防することが一般的になってきたものの、体外受精による多胎妊娠は、自然妊娠よりも高い割合です。

これまで、多胎妊娠に伴うさまざまなリスクや合併症の発生率は、自然妊娠よりも、体外受精のほうが高くなるとの見解もあったようですが、症例数は少ないものの、今回の調査によって、高度生殖医療による影響はみられないことが確かめられたようです。

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