肥満は男女とも男性ホルモンを狂わせる

妊孕性に影響する因子

2006年12月12日

the Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism

肥満は男性の男性ホルモンのレベルを低下させ、女性の男性ホルモンレベルを高くすることが、the New England Reserch Instituteやバージニア大学等の調査研究で明らかになりました。

男性ホルモン(テストステロン)は、男性にとって重要ななホルモンですが女性にも分泌されます。

男性は年をとるに従って、男性ホルモンの分泌が低下していきますが、身長が182cmの男性で体重が13.6kg増えると、10歳分よけいに年をとったのと同じくらい男性ホルモンが低下することが、1,667人の男性を対象にした追跡調査で明らかになりました。

また、妻を亡くすなどの精神的に大きな打撃を受ける経験をした男性も、同じように男性ホルモンが低下することも分りました。

また、104人の女性を対象にした調査研究では、思春期以降の肥満女性は、適正な体重の女性に比べて、男性ホルモンが2~9倍にも多くなることが明らかになりました。

女性にとって男性ホルモンが高くなることは、生殖能力の低下につながったり、体毛が増え、糖尿病のリスクが高まります。

コメント

男性にとって、男性ホルモンが低下するということは、性欲の減退や精子の造成能力をさせ、妊娠させる力が大きく損なわれてしまいます。

そして、女性にとって、男性ホルモンが高くなるということは、生殖ホルモンのバランスを崩してしまい、多嚢胞性卵巣症候群等による排卵障害や無排卵を招いてしまい、妊孕性が大きく低下してしまいます。

このように、肥満は男女ともに、妊娠する(させる)力を低下させてしまいます。