産後の喫煙は母乳の出を悪くする

その他

2006年01月05日

American Journal of Public Health Feb. 2006

出産後に1日に10本以上のタバコを吸う女性は、そうでない女性に比べて、早くに母乳が出なくなることが明らかになりました。

妊娠中の喫煙を戒める研究は多いですが、産後の喫煙に関して言及する研究は、これまでありませんでした。
調査を実施したサウスカロライナ大学の研究者は指摘しています。

調査は2000年から2001年のオレゴン州で出産した母親、3,000人以上を対象としています。

それによりますと、91%の母親は母乳を与えており、そのうち、26%は乳児が10週になる前に母乳がとまってしまいましたが、産後に10本以上のタバコを吸う母親は、10週未満で母乳が止める割合がそうでない母親に比べて2倍でした。

それは、おそらく、喫煙によってプロラクチンというホルモンの分泌が低下し、母乳が作られなくなってしまったのではないかと考えられています。
また、タバコに含まれる有害な物質の影響や喫煙習慣のある母親の子供は、そうでない母親の子供に比べると過度に泣くことが考えられます。

コメント

妊娠前や妊娠中の喫煙については、盛んにその害について言われていますが、産後の喫煙については、さほど言われていません。

ところが、今回の研究によって母乳の出が悪くなることが明らかになったことから、乳児にとって、母親の母乳で育てることが、健康のためには大変重要であることを考えると、産後もタバコを吸うことを控えることが大切なようです。

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