子宮を温存する子宮腺筋症の手術が「高度でない先進医療」に認定

不妊改善・生殖医療関連

2005年10月07日

独立行政法人国立病院機構「霞ヶ浦医療センター」

独立行政法人国立病院機構「霞ヶ浦医療センター」の西田正人院長が開発した、「高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術」が、厚生労働省の定める「必ずしも高度でない先進医療」に認定されました。

これにより、妊娠する力を温存した子宮腺筋症の手術が、手術代以外の入院費や薬代に保険が適用される混合診療となり、患者負担が軽減されることになりました。

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子宮腺筋症というのは、子宮の筋肉の中に子宮内膜が入り込んでしまう病態のことで、激烈な痛みを伴い、30~40代の女性に多く、突然発症するのが特徴。

これまでの治療は、子宮を摘出してしまうもので、その後の妊娠、出産は不可能となるものだったのですが、

西田院長は、腺筋症の識別方法や腺筋症の核出するための器具を開発導入し、子宮を温存し、手術後の妊娠が期待できる手術を開発しました。

これまで、20例の手術を実施、うち1人が手術後に妊娠しました。

そして、この手術法が、厚生労働省の保険診療と自由診療を併用し、患者負担を減らす混合診療を認める「必ずしも高度でない先進医療」に認定されました。

これによって、患者負担の手術代は約50万円になったとのことです。

■参考サイト
独立行政法人国立病院機構「霞ヶ浦医療センター」産婦人科
http://www.hosp.go.jp/~kasumi/html/gyne.htm