クラインフェルター症候群による無精子症の男性の35歳未満の8割から精子採取

男性不妊治療方法

2005年09月17日

読売新聞

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染色体異常によって男性の600~1000人に1人の割合で起こるとされている、クラインフェルター症候群は、性器の勃起や射精能力も普通で、正常な性行為が出来るものの、精巣が一般男性の約14ccに比べて2~3ccと小さく、精巣機能も異常なため無精子症となります。

精液中に精子が存在しないため、精巣から精子を採取し、顕微授精によって、体外受精させる治療が行われるのですが、治療の成功(妊娠)は、精巣から精子を採取できるかどうかが大前提になります。

帝京大学の泌尿器科の岡田助教授は、 1999年に顕微鏡を使った手術法により、精巣内の精子を探す精度を高め、それまで5%程度であった採取成功率を、50%に高めることに成功しました。

そして、今回の報道によりますと、岡田助教授は、35歳未満の男性で、8割近い割合で精子を採取できたというのです。

さらに、採取成功率は男性の年齢が若いほど高いことも判明しています。

もはや、クラインフェルター症候群で無精子症と診断されても、出来るだけ若いうちに最新の治療を受ければ、かなりの確率で子供を持つことが、可能になった、ということです。