男性の年齢も流産のリスクに影響する

不妊治療のリスク

2005年05月27日

Medline Plus

妊娠しても流産するリスクは、夫である男性の年齢にも影響されることが、このほど発表されたフランスの研究によって判明したようです。医学専門誌「American Journal of Epidemiology」に掲載されました。

これまで、母親になる女性の年齢が高くなるほど流産になる確率が高まるとされてきましたが、夫である男性の年齢に関しては、明確ではありませんでした。

このほど、5100名の妊婦を対象とした調査研究によって、男性の年齢と流産のリスクとの関連性が明らかになりました。
女性の年齢にかかわらず、男性の年齢が高くなるほど、流産のリスクが高まり、男性の年齢が35歳を超えるカップルは、35歳以下の男性のカップルよりも、流産のリスクが27%も高まることが確認されました。

これは、年をとればとるほど、染色体異常の精子が多く作られるようになり、流産のリスクを高めるのではないかと考えれているようです。

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一般に約15%が流産に終わるとされており、母親の年齢別でみると、35歳を超えれば流産率が上昇し、35~39歳では20%、40歳以上では40%以上が流産に終わるとされています(※1)。

男性の年齢はというと、これまでは、ほとんど調査されていなかったのではないかと思われます。今回の発表では、男性の年齢が20歳から50歳になると、流産のリスクが倍増するとのこと。

普通は、母親となる女性が高齢であるほど、夫である男性も高齢である可能性が高いわけですから、出来るだけ早くに、妊娠、出産することが大切であることが、改めて明らかになったということです。

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