マカは生殖能力を向上させる

生活習慣・食事・サプリメント

2005年05月11日

Reproductive Biology and Endocrinology 2005 , 3:16

マカは、ペルーのアンデス地方の海抜4,000メートル以上の高地にのみ成育するアブラナ科の植物で、生殖力を高める滋養強壮作物として、原産地では約2,000年前から伝統的に利用されてきました。

マカには、男性の性欲を高めたり、精子の数を増やす作用があることが、これまでのいくつかの研究によって確認されています。

ペルーのカイェターノ・エレディア大学の研究者らは、雌のマウスを用いて、マカが生殖能力を高めることを確認しました。「Reproductive Biology and Endocrinology」に発表されました。

実験は、Bald/C系統のマウスを無作為に、生殖プロセスの状況を調べるグループ、 着床状況を調べるグループ、そして、卵巣摘出後の子宮の重さを調べるグループに分け、それぞれのグループでマカを与えたマウスと与えなかった対照マウスを比較しました。

その結果、1匹の母親マウスが妊娠した子供の数は、マカを与えたマウスの方が明らかに多く、卵巣を切除した後の子宮の重量は、マカを与えたマウスの方がより増加したことが判明しました、

このことから、マカを与えたことによって、雌のマウスの生殖能力が向上したことが確認されたとしています。

コメント

★慎重を要するサプリメント選び

"不妊に良いと言われている"サプリメントはいくつかありますが、"不妊に良いと言っている"のは、販売者だけであることが往々にしてあります。

だいたい、妊娠するということは、カラダの持つ自然な働きな訳ですから、何が、妊娠にプラスに作用するのか、特定すること自体、さほど意味がないのかもしれません。
極論すれば、不妊治療でさえ、原因の明確なケースでは別として、本当にプラスに働いたのかどうかは、神のみぞ知ると言えるのかもしれません。

そのような前提を踏まえて、妊娠することを目的にサプリメントを利用する場合、女性のカラダにとってデリケートな時期であること、お金のかかることであることから、慎重に考える必要があります。

一口に不妊と言っても、それぞれにいろいろな状況があるからです。

具体的には、どのような働きが妊娠に寄与するのか、要するに、何をもって不妊に良いとするのかをある程度は明確にし、そして、それが自分の現在の状況には有用なものなのかを検討することです。

また、どの程度の科学的な根拠があるのかも押さえておきたいものです。

★マカの場合

今回、研究対象とされた"マカ"について、これまでの調査研究で明らかになっているのは、とにかく、根菜類にしては、珍しく栄養成分が豊富なこと。このことだけでも、日頃の栄養補給のためのマルチビタミンミネラルとしてのサプリメントとして使えそうです。

具体的には、アミノ酸が豊富で、アミノ酸スコアは、大豆の86に迫る80。また、ビタミンミネラルの含有も多く、特に、鉄や亜鉛は他の根菜類に比べて数倍から数十倍含みます。

作用として、確認されているのは、男性の精子の数や運動率を向上させたり、性欲を高めること。

不妊の改善という観点から考えた場合、男性は女性に比べると、ほとんど、精液の状態に集約されますから分かりやすいと言えます。さらに、夫婦生活を量的にも質的にも充実させるためにも有効なようです。

★女性の場合はより複雑

女性の場合に、妊娠に良い作用とはどのようなものでしょうか?
男性よりも、やや込み入っています。

まずは、質の良い卵を育てる働き、精子や受精卵がスムーズに移動できるような頸管や卵管の環境、着床に相応しく、妊娠が継続しやすい子宮内膜環境、こう考えると、生殖器官がちゃんと働きということなんですが、どちらかと言えば、トータル的なカラダの力といえるかもしれません。

ですから、たとえ、薬や注射で卵巣を刺激し、たくさんの卵が育つように治療しても、それでけで妊娠する訳ではなく、それ以降の妊娠へのプロセスを考えると、やはり、カラダに備わった生殖力が必要になってくる訳です。

では、マカは、女性にとって、どのように妊娠することに寄与する働きがあるのでしょうか?
実際のところ、人間の女性を対象にした臨床試験によって、確認することは大変難しいようです。
妊娠に至るプロセスで、影響を及ぼす要因が多く存在するため、全く条件を同じにして、マカに作用を確認することが、非現実的であるからです。

そんな理由から、現状では、今回発表された研究報告のように、マウスのような実験動物を使い、調べてみるしかありません。
もちろん、マウスで確認されたことが、そのまま、人間にもいえるとは限りませんが、このような動物実験の結果、さらには、 これまでマカを飲んだ女性の実例等を参考に検討するのが良いのではないでしょうか。

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