初期であれば子宮ガンの治療後に妊娠も可能

不妊改善・生殖医療関連

2005年03月16日

Medline Plus

子宮体(内膜)がんや子宮頸がんを治療することは、必ずしも、将来の妊娠を諦めるというわけではないということを、新たに発表された研究によって報告されました。

妊娠の可能性を残しながら、ガン細胞を殺す治療法で、子宮内膜の掻爬を繰り返しながら、ホルモン剤、メドロキシプロゲステロンを使用するホルモン療法です。
ただし、がんが初期段階でなければならず、さらに、再発の可能性が高いため、治療後もこまめに検査する必要があります。

研究は、岐阜大学医学部のチームによるもので、治療後の妊娠を希望する初期の子宮体がんの12名の若い女性を対象に実施されました。

治療は6ヶ月から10ヶ月にわたり、がんが消滅するまで続けられ、12名全員の腫瘍に効を奏しました。

妊娠を試みた10名のうち、7名が妊娠しました。1名が双子で、1名は流産しました。

9名は、その後、数年、追跡して調査したところ、8名が再発し、内、4名は子宮を摘出し、3名はホルモン療法を受けました。再発し、ホルモン療法を受けた3名のうちの1名は、結局、妊娠し、出産しました。

いずれの女性もガンが他の組織に転移しておらず、ガンによって死亡した女性もいません。

コメント

子宮ガンには、子宮頚部にできる子宮頚ガンと、子宮の奥の子宮内膜のできる子宮体ガンの2種類があります。

どちらも近年若年化傾向にあり、特に子宮体ガンは、閉経期以降のガンと言われていたものが、30代や40代で発症するようになってきています。
どちらも定期的な検診が必須のガンです。

子宮頚ガンの原因はセックスと言われ、年々ガン年齢が若年化しています。一方で子宮ガンの検診が普及してきたため、早期発見がしやすくなり、治る率も高くなっています。

早期に発見し、治療することがポイントのようです。

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