日本産婦人科学会が体外受精児の追跡調査の実施を決定

不妊治療のリスク

2005年02月20日

共同通信

日本産婦人科学会は、体外受精などの高度な不妊治療によって出生した子供の健康状態についての追跡調査を、来年度から実施することを決定しました。

これは、体外受精が実施されて20年以上が経ち、体外受精におよって出生した子供が、2002年度時点で10万人を突破したにもかかわらず、体外受精による子供の健康状態の長期間にわたる調査は十分ではないため。

これまでは、多胎妊娠や早産による低体重児が多いことは分かっていたが、長期間にわたって、肉体的、精神的な成長度合い、死亡率、病気にかかる率、不妊傾向等を把握する仕組みを作るとしています。

現在、高度生殖補助医療の実施施設として500数十施設が登録されていますが、妊娠率や出生数等、出生までの数字は学会に報告されていますが、その後は全く分からない状態。

コメント

これまでは、とにかく、妊娠する、或いは、妊娠させるということのみ、にフォーカスし過ぎていたのかもしれません。

ところが、日本では既に年間に生まれる赤ちゃんの70数人に1人の割合で、体外受精児が生まれているのです。いまや、アメリカに次ぐ、"不妊治療大国"なのです。

この辺りで、妊娠しさえすればよいという発想は改めるべきであることは言うまでもありません。

キーワード