イギリスで初期の子宮内膜症の新しい治療法

不妊原因になる病気

2004年10月12日

scotsman 2004/10/12

イギリスでそれほど症状の進行していない子宮内膜症に有効な新しい治療法が開発され、多くの若い女性を救えるのではとの期待が高まっていると報じられています。

いまや子宮内膜症は女性10人に1人に割合で、その内の40%は不妊に悩むと言われています。
ただし、全国子宮内膜症協会の最新の報告では、内膜症と診断されるまでに平均7年経過しているようです。

現在の治療は、作用の緩やかな低用量ピルから、強力な作用で月経を止めて閉経状態を作り出す療法まで及んでいます。進行がそれほど進んでいなくて局部的なケースではレーザー手術が効果的ですが、広範囲に渡る場合には、薬物療法の後に手術療法を併用する必要があります。

そんな中で新しい治療法の有効性が明らかになりました。
肝臓や脾臓の損傷を周囲の組織を出来るだけ傷つけないように治療する「the Helica machine」が開発されました。"イオン化ヘリウム"を使って組織を切除する機械によって、他の器官へのダメージや癒着を起こすことなしに、病変組織を取り除くことが可能になりました。

開発者を喜ばせることには、 この機械で子宮内膜症の女性の不妊治療に使用され、治療を受けた女性の50%が3ヶ月以内に妊娠したことから、大きな期待が寄せられているようです。

コメント

子宮内膜症とは、子宮の内側の内膜組織が何らかの原因で子宮以外の場所で、月経サイクルによって子宮の内側と同じように、増殖、剥離を起こし、血液が外に出られなくなくて周囲の臓器と癒着を起こし、激しい月経痛などの症状を起こす病気です。

この子宮内膜症が不妊を招く場合、その原因はさまざまなケースがあり、内膜症の程度によっても治療法が異なってきます。

今回のニュースは、イギリスで開発された治療ですから、将来的に日本でも治療可能になるのか、今後の研究に注目したいものです。

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