高度な不妊治療による双子に血液が混じる異常

不妊治療のリスク

2004年09月05日

河北新報 2004/09/02

体外受精や顕微授精などの不妊治療によって妊娠、生まれた双子が、二卵性にもかかわらず、一つの胎盤を共有し、互いの血液が混ざるという特殊なケースが、昨年以降、国内で少なくとも5例あったことが9月2日の日本不妊学会で報告されました。

不妊治療を受けた場合は通常よりも双子が生まれる確率が高く、その場合、子供の血液に異常があるというリスクが指摘されました。

コメント

今回、報告された例は以前から指摘されているところです。
一卵性とは異なり、二卵性の場合は、胎盤を共有することはなく、双子にそれぞれ別の胎盤があるのが普通です。
一卵性の場合は1つの受精卵から胎児が生まれるため、同じ遺伝子を持つことから胎児同士の血液が混ざりあっても問題ありませんが、二卵性の場合、遺伝子が異なることから血液が混ざり合うと血液循環の不均衡が起き、胎児の成長に影響が出るのではないかと考えられています。
また、性染色体の混在のために将来、不妊に繋がる可能性も指摘されています。

原因は分かっていませんが、受精卵を子宮に戻した時、または、着床する時に胎盤に成長する部分がくっついた可能性が、考えられるとしています。

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