メルマガ

VOL.937 運動、魚、そして、サプリメント

2021年06月06日

____________________________________________________________________

 妊娠しやすいカラダづくり No.937            2021/6/6
____________________________________________________________________


今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・編集長コラム:運動、魚、そして、サプリメント
・当社製品&サービス
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

  サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
------------------------------------------------------------------
2021年5月31日 曇り時々雨、のち晴れますように
相手に期待すること、自分が期待されること
https://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20210531.html
--------------------------------------------------------------------
記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


編集長コラム Jun.2021_______________________________________________

 運動、魚、そして、サプリメント 
-----------------------------------------------------------------------
元々、骨の健康の維持に欠かせないビタミンとして知られていたビタミンDですが、妊娠や出産にも重要なビタミンであることが知られるようになりました。

ビタミンDが不足していると、不妊治療を受けていてもいなくても、妊娠率の低下や流産リスクの上昇だけでなく、妊娠後の母子の健康、さらには、出生児の健康にまで関連することが多くの研究で明らかになっています。

また、免疫調節にも深く関与し、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の中、ビタミンDが不足している人は感染後の重症化リスクが高いという研究報告が相次いでなされていることから、世界中から熱い視線が注がれるようにもなりました。

ところが、そんな、大切なビタミンであるにもかかわらず、30代、40代の日本人女性のほとんどはビタミンDが不足しているというのです。

1割とか、2割というレベルではなく、9割以上の女性が不足しているということは、もはや、根本的な問題があるということに他なりません。

それは、現代人、特に女性のライフスタイル、すなわち、過剰な紫外線カット、また、ひと昔前ほどには魚を食べなくなったこと関係しているのではないかと考えられます。

ビタミンDの必要量のほとんどは、日光にあたることによって皮膚でつくられ、食品には一部の魚にしか含まれていないという極めて特殊なビタミンであるからです。

このような背景から、ここ数年で、不妊治療の際に、採血をし、ビタミンDの過不足を測定する検査を実施するクリニックが多くなりました。

そして、不足していればビタミンDをサプリメントで補充するように推奨されます。

もちろん、不妊治療は時間との戦いでもあり、サプリメントによる効率的な補充は必須です。

ただ、やはり、同時に根本的な問題であるライフスタイルにも目を向けることが重要ではないかと、これまでの私たちの経験から感じています。

なぜならば、不足度合いが大きい場合は、補充量を増やしても、充足レベルに達するのに時間がかかることがありますし、ビタミンDの吸収率に個人差があって、やはり、充足まで時間がかかることがあるからです。

また、いつまで、どれくらいの量をサプリメントで補充すべきかという悩ましい問題もつきまといます。

要するにビタミンD不足をサプリメントだけで完全に解決することは難しい面があるというわけです。

そのため、朝に太陽光を浴びて、魚を積極的に食べることを心がけ、その上でサプリメントで補充することで、確実な充足が可能になるはずです。

実際、約9,000人の日本人を対象にした研究で、ビタミンDの充足に関連している生活習慣は、運動習慣や日焼け止めの不使用、そして、鮭をよく食べること、でした。

鮭を週に1、2回食べる人は、全く食べない人に比べビタミンDの充足度が2倍であると報告されています。

日光と魚が鍵になることは間違いありません。

本当に興味深いことには、緯度が高くなればなるほど、つまり、日照時間が短くなればなるほど、近海で獲れる魚に含まれるビタミンDの量が増えるのだそうです。

一方、運動習慣や魚を食べることは、妊娠や出産、そして、トータルの健康において、有利な面が多くあることも、これまでの膨大な研究データが教えてくれています。

やはり、外で日にあたること、近くで獲れた魚を積極的に食べることを前提に、ヒトの心身の健康を維持する仕組みが出来上がっているようです。

であればこそ、ライフスタイルの変化によって生じたビタミンD不足は、ライフスタイルの改善によって予防することが理にかなっているということになります。

--------------------------------------------------------------------
↓編集長コラムバックナンバー
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/
--------------------------------------------------------------------
記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


当社製品&サービス________________________________________________

・BABY&ME~新しい命のための環境づくり
 https://babyandme.jp/

・翻訳書:妊娠しやすい食生活
 http://www.akanbou.com/shoku/

・お勧めの本:妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
 http://www.akanbou.com/bookguide/


編集後記____________________________________________________________

自分の都合と心身のメカニズムとのギャップにも、目を向けることが大切ですね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]     VOL.937
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします。
--------------------------------------------------------------------
不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点でお届けしています。
--------------------------------------------------------------------
発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://partner-s.info/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎発行部数
・自社配信: 1,519部
・まぐまぐ: 2,383部
・合計部数: 3,902部(6月6日現在)
--------------------------------------------------------------------
◎免責事項について
当メールマガジンの提供する情報は医師の治療の代わりになるものでは決してありません。プログラムの実行は各人の責任の元で行って下さい。プログラムの実行に伴う結果に関しては、当社の責任の範囲外とさせて頂きます。
--------------------------------------------------------------------
◎注意事項
読者の皆さんから寄せられたメールは、事前の告知なく掲載させていただく場合がございます。匿名などのご希望があれば、明記してください。また、掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。メールに記載された内容の掲載によって生じる、いかる事態、また何人に対しても一切責任を負いませんのでご了承ください。
--------------------------------------------------------------------
◎著作権について
当メールマガジンの内容に関する著作権は株式会社パートナーズに帰属します。一切の無断転載はご遠慮下さい。