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VOL.786 男性のカラダづくりはパートナーの治療成績に寄与するのか?

2018年07月08日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.786 2018/7/8
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・トピックス:男性のカラダづくりはパートナーの治療成績に寄与するのか?
・お知らせ:日本受精着床学会でランチョンセミナーを共催します
・当社製品&サービス
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2018年7月7日 曇り時々雨、のち晴れますように
ラジオ出演と学会のお知らせ
http://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20180707.html
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2018年7月2日 編集長コラム
「妊活」って、いったい、なんなのか?
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20180702.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


トピックス Jul.2018__________________________________________

 男性のカラダづくりはパートナーの治療成績に寄与するのか?
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男性と女性では役割が大きく違うからか、妊娠、出産に際して、男性はどうしても「他人事」のように思い(思われ)がちかもしれません。

実際、女性は自らの体内に新しい命を授かり、そして、新しい命は決して短くはない期間、育ち、さらには、出産という大仕事がある一方、男性の関わりと言えば、射精だけ、それは女性に比べれば、一瞬の出来事と言っていいくらいのことです。

ただし、それは妊娠後のことであって妊娠前はそうではありません。

特に、不妊治療を受けているカップルにとって、こと、治療成績のための「カラダづくり」に関しては、男性も、女性も、同じように影響があるようです。

つまり、妊娠しやすいカラダづくりは、決して、女性だけ取り組めばよいというわけではないということのようです。

◎男性のライフスタイルは顕微授精の治療成績に影響を及ぼす

7月1日から4日までスペインのバルセロナで開催されていた、ヨーロッパ生殖医学会で男性もライフスタイルは「自分の」精子の質だけでなく、「パートナーの」顕微授精の治療成績にも影響を及ぼすという研究結果が発表されました。

ブラジルのサンパウロの大学病院で2015年10月から2016年12月まで精液検査を受け、その後、パートナーが顕微授精を受けた男性(36歳以下)965名を対象にライフスタイルと精液検査の結果や顕微授精の成績との関連を解析しました。

男性のライフスタイルは精液検査の前に過去3ヶ月間の1日の喫煙本数や週の飲酒量、週の運動の頻度、飲んでいる薬、職場で触れることのある有害薬剤について質問票に回答しました。

▼精液検査
・喫煙 → 精液量・精子数・総精子数・総運動精子数・精子DNA断片化率と負の相関関係。
・飲酒 → 精子数・精子DNA断片化率と負の相関関係。

▼治療成績
・喫煙、飲酒 → 受精率、胚盤胞到達率と負の相関関係。

このように喫煙や飲酒の習慣は、精子の質や受精率、胚盤胞到達率にマイナスの影響を及ぼすことが示唆されました。

また、ナッツを習慣的に食べることは精子の数や運動率を改善するというランダム化比較試験の結果をスペインのグループから発表されました。

◎ナッツの常食は精子数や運動率を改善する

18から35歳の健康な男性119名をランダムに2つのグループに分け、一方のグループには通常の西洋型の食事にミックスナッツ(アーモンドやヘーゼルナッツ、くるみ)を1日に60グラム加え、もう一方のグループには加えず、14週間後に精液検査や精子DNA断片化率の変化を比較しました。

その結果、精子数や運動率、正常精子形態率で、ミックスナッツを食べたグループの男性は食べなかった男性に比べて有意に高いことがわかりました。

また、ナッツを食べたグループの男性では精子数が16%、精子運動率が6%、正常精子形態率が1%、そして、精子DNA断片化率が有意に改善されたとのこと。

このようにナッツを習慣的に食べることは精子の質にプラスの影響を及ぼすことがわかりました。
◎男性もカラダづくりを意識すべき

喫煙習慣のある男性は禁煙する、飲酒の習慣がある男性は、ひとまず、控える、そして、毎日、ミックスナッツを食べる、いずれも、お金のかかることではありません。

治療にかかる費用を考えると、男性のライフスタイルの改善はコストパフォーマンスが高いこがおわかりいただけると思います。

不妊治療に臨むカップルにとって、カラダづくりもふたりで取り組むべき、です。

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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


お知らせ__________________________________________________________

第36回日本受精着床学会でランチョンセミナーを共催します
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2018年7月27日(木)〜28日(金)に幕張メッセ国際会議場にて開催される第36回日本受精着床学会総会・学術講演会にて企業展示および下記ランチョンセミナーを共催いたします。

日時:2018年7月27日(金) 12:00〜12:50
場所:幕張メッセ国際会議場(第3会場)
座長:柴原浩章先生(兵庫医科大学産婦人科学講座主任教授)
演者:北宅弘太郎先生(リプロダクションクリニック大阪院長)
演題:妊娠に必要な栄養素

・第36回日本受精着床学会総会・学術講演会
http://jsfi36.umin.jp/

・ランチョンセミナーチラシ
https://partner-s.info/wp/wp-content/uploads/2018/07/2018JSFI_luncheon.pdf


当社製品&サービス________________________________________________

・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
 http://babyandme.jp/

・翻訳書:妊娠しやすい食生活
 http://www.akanbou.com/shoku/

・妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/


編集後記____________________________________________________________

報道でしか知る由もありませんが、想像を絶するような大雨に西日本にお住まいの方々はくれぐれもお気をつけください。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]    VOL.786
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします。
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点でお届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://partner-s.info/
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◎発行部数
・自社配信: 1,710部
・まぐまぐ: 2,926部
・合計部数: 4,636部(7月8日現在)
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