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VOL.590 なぜ、昔はもっと高齢でも妊娠、出産していたのか

2014年10月05日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.590 2014/10/5
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・編集長コラム:なぜ、昔はもっと高齢でも妊娠、出産していたのか
・「体外受精のためのヨガセラピー」10月コース申込受付中!
・私たちが運営するサイト
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2014年10月5日 最新ニュース
発育卵胞数が2個以下の場合の体外受精と人工授精の妊娠率
http://www.akanbou.com/news/news.2014100501.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


編集長コラム Nov.2014_______________________________________________
 
 なぜ、昔はもっと高齢でも妊娠、出産していたのか
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梅ヶ丘産婦人科院長の辰巳賢一先生にはコンテンツの作成に際して、さまざ
まなアドバイスをいただいますが、この夏もドクター向けセミナーで「年齢
因子」ついてのご講演を拝聴してまいりました。

高齢、それも40代で妊娠を目指す際にあたってなにが一番大切なのかを教
えていただき、それこそ、目から鱗が何枚も落ちるようでした。

その中で、昔といっても、戦前の女性は40歳どころか、45歳以上でも、
多くの女性が妊娠、出産していたことを知りました。


━ 100人に1人が45歳以上から生まれていた時代があった

この2、3年、マスコミで「卵子の老化」について、度々、報道されるよう
になり、女性の年齢が高くなるほど妊娠しづらくなることが広く知られるよ
うになってきました。

ただ、実際のところ、何歳くらいまで妊娠、出産が可能なのでしょうか?

ギネスブックの年齢的な妊娠限界としてはアメリカのオレゴン州で57歳と
120日が出産最高齢として記載があります。また、日本では48歳の女性
の顕微授精による妊娠、出産例が報告されています。

これまでの日本はどうだったのでしょうか。40歳以上の出生数とその割合
をみてみると驚くべき事実が判明します。

1925年といいますから大正末期には、40歳から45歳の女性が約12
万人、45歳以上で約2万人の赤ちゃんを産んでいるのですよ!その年の総
出生児数は約200万人なので、なんと、100人に1人の赤ちゃんの母親
が45歳以上なのですね。

当然、高齢の妊娠、出産は、それ以降、激減し、1975年(昭和50年)
には40歳から45歳の出生数は8727人、45歳以上で319人になっ
てしまいます。50年で45歳以上の女性の出生数は50分の1に減ってい
ます。

因みにそこから、現在に至るまで増え続け、2010年は40〜45歳で約
34000人、45歳以上で約800人になっています。

このことをどのように解釈すればいいのでしょうか。

その時代と現代を比べ、その頃にあって、今にないものについて考えること
で、高齢で妊娠を目指す場合に妊娠の確率を高めるためのヒントが見つかる
かもしれません。


━ 人の妊娠力は昔に比べて低下しているのか?

まず、そもそも、本来的に備わっている生殖能力が、時代とともに低下して
しまったのでしょうか?もっともらしく聞こえなくはありませんが、人間と
いう生き物の生殖能力が、たかだか、90年で低下してしまうのは考えにく
いことです。

であれば、昔と現代の環境や生活習慣の違いに着目すべきでしょう。

まずは、その時代に40代後半に出産していた人は、おそらく、多産で40
代後半になって初めての子どもを授かったというわけではなく、20代前半
から妊娠、出産を繰り返し、最後が40代というパターンではなかったかと
思われます。

妊娠、出産を繰り返すと、その間、排卵が抑制され、卵巣内の卵子の減少が
ゆっくりだった、そして、それだけ、子宮を使うことで、子宮周囲の血行が
よかったのではないかということが考えられます。

このあたりに、現代との違いを見出すことが出来るかもしれません。

ただし、卵子の減少がゆっくりだったとしても、子宮の血行がよかったとし
ても、それらは、妊娠率には直接影響しません。

なぜなら、妊娠率に影響を及ぼすのは「卵子の質」であるからです。

そして、卵子の質は年齢によりますので、昔でも、高齢になればそれなりに
卵子の老化は進んでいたはずです。


━ 高齢妊娠が多かったのは性交回数が多かったから

年齢が高くなると卵子が老化することは、自然の摂理とも言うべき、今も、
昔も、変わらない現象です。

つまり、40歳代になれば正常な卵子が排卵する回数が、20代、30代に
比べれば、極端に少なくなるのは、昔も、今も変わらないというわけです。

であれば、最先端の生殖医療をもってしても、老化した卵子をよくすること
は不可能ですから、高齢で妊娠を希望する場合、毎周期、妊娠のチャンスを
持っているかどうか、このことが妊娠の確率を左右する最大の因子になって
きます。

その昔は、この日本で、45歳以上でも多くの妊娠、出産例があったのは、
一重に避妊をしない性交回数が多かったことによるものではないかというこ
です。

要するに、「性交回数を増やすこと」、これが高齢で妊娠の確率を高める最
も有効な方法であるということになります。

それにしても、その昔はテレビもネットもありませんし、お店も閉まります
から、他にやることがなかったのでしょう。

期間限定で、夜の外出やネット、テレビを締め出してしまいますか。

それはさておき、性交回数さえ増やせばいい!というアドバイスがプレッシ
ャーになる、負担になるのであれば、毎周期、人工授精を繰り返すのがいい
と思います。

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↓編集長コラムバックナンバー
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/
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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


体外受精に臨む女性の"リラックス"をお手伝いするプロジェクト________

「体外受精のためのヨガセラピー」10月コースの受講申込を受付中です
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不妊治療をやめたり、休んだりした途端、授かったということがよくありま
す。それは、治療のストレスから解放されたことによるものではと考えられ
ています。

それだけ、心の状態は妊娠の成立に大きな影響を及ぼすということに他なり
ません。

私たちは、治療中でもそんな気持ちの状態になれればいいのに、そう考えま
した。

そのためのプロジェクトが「体外受精のためのヨガセラピー」です。

リストラティブヨガをベースにしたプログラムですが、普通のヨガではあり
ません。ポーズを修得するようなことはしません。要するに、「頑張って」
なにかを身につけるようなところがないというか、不要なヨガです。

想像しがたいかもしれませんが、ひたすら、受け身で、委ねるだけで、本当
のリラックスをカラダで覚えようというものです。

10月コースは来週土曜日スタートですが、まだ、受講可能です。

10/11、10/18、10/25の土曜日の15:20~16:30に、東京港区芝(慶應
義塾大学東門向かい)のスタジオで開催します。

---開催概要---

・内 容:ヨガセラピー(70分)×3回
・日 程:毎月第2、3、4土曜日の15:20~16:30
・受講料:13,200円(税込)
・定 員:12名
・講 師:小山 紀枝 先生
・場 所:スタジオトゥルシー(東京都港区芝5-13-14)

---体外受精に臨む女性の"リラックス"をお手伝いするプロジェクト---

・監修者:ルナワークス代表 岡部朋子先生
http://medical-yoga.luna-works.com/index.html
http://www.akanbou.com/medical_yoga/

・監修者:東京慈恵会医科大学産婦人科講師 杉本公平先生
http://www.akanbou.com/doctor/interview18/

・運営者:株式会社パートナーズ・妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏

▼10月コースのお申し込み受付中です

1)メールにてお申し込みください。
メールに「ヨガセラピー10月コース受講希望」とし、お名前、年齢、連絡
先をお知らせください。
2)受付確認と受講案内のメールをお送りします。
事務局から受付確認と受講案内のメールをお送りします。
・メール送付先:info@akanbou.com
*コース内容の詳細や受講に関してのお問い合わせもメールにて受付ます。
*体外受精のためのヨガセラピーとしていますが体外受精を受けていない
 方でも受講いただけます。

▼体外受精のためのヨガセラピー公式サイト
http://www.akanbou.com/yoga/

皆さんの受講をお待ちしています。

主催:株式会社パートナーズ・妊娠しやすいカラダづくり
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ヨガセラピーに関してのお問い合わせは下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


私たちが運営しているサイト__________________________________________

▼不妊に悩む夫婦の自己決定を支援する情報サイト
→「妊娠しやすいカラダづくり」
http://www.akanbou.com/

▼妊カラ・男性不妊編
→「男性不妊 ~ ふたりで知っておきたいオトコのこと」
http://www.akanbou.com/dansei-funin/

▼お子さんを望まれるふたりのためのサプリメント
→「BABY&ME」
http://babyandme.jp/

▼ドコモ、au、ソフトバンク公式携帯サイト
→「おしえて!不妊ナビ」
http://funinavi.edia.ne.jp/index.html


編集後記____________________________________________________________

最新ニュースでフランスからの最新の研究報告を紹介しています。
http://www.akanbou.com/news/news.2014100501.html

体外受精の卵巣刺激で1個しか卵胞は発育しなかったら、そのまま、体外
受精を続けずに人工授精に切り換えても、治療周期あたりの治療成績は変
わらないというのです。

考えてみれば、体外受精は卵管障害や重度の男性不妊を克服するための治
療方法だったわけで、卵子の老化が克服できるわけではありません。

もしも、卵巣を刺激し、10〜15個の卵子が採卵できれば、妊娠の確率
が高くなるというメリットがもたらされます。

ところが、卵胞が少ない数しか発育しなければ、それほど妊娠率の向上が
期待できませんから、卵管が問題なく、重度の男性不妊でもなければ、体
外受精は、胚移植までのプロセスを見える化し、確実化するという、限り
なく、保険的な意味あいの治療になります。

40代からの不妊治療で妊娠率を高めるための秘訣について、梅ヶ丘産婦
人科の辰巳先生にインタビューしてまいりました。

次号以降の「ドクターに訊く」で紹介する予定です。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.590
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整
理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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◎発行部数
・自社配信: 1,624部
・まぐまぐ: 4,137部
・合計部数: 5,761部(10月5日現在)
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