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VOL.528 善玉とか、悪玉とか、いうよりも・・・

2013年07月28日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.528 2013/7/28
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・編集長コラム:善玉とか、悪玉とか、いうよりも・・・
・読者からのメール:アンガーマネジメントで妊娠しやすいココロづくり の感想
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2013年7月24日 妊娠報告
5年間のうつ病を克服し、自然妊娠
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2013072401.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


編集長コラム Jul.2013_______________________________________________
 
 善玉、悪玉というよりも・・・
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先月、活性酸素には精子を増やすはたらきがある、そんなショッキングな研
究結果が、京都大学の研究グループによって発表されました。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=79112

そもそも、活性酸素は周囲の細胞を攻撃(酸化)し、傷つけることから、老
化やいろいろな病気の原因とされていて、言ってみれば「悪者」で通ってい
るわけです。実際に、活性酸素の濃度の高い環境では、精子細胞の膜やたん
ぱく質が傷つけられ、精子の動きが悪くなってしまうことも確かめられてい
ます。

そんな活性酸素に、精子を増やす働きもあるというのですから、驚きです。

ただし、今回の発表をよくみてみると、活性酸素濃度が低いと精子をつくる
働きがにぶく、その濃度を増やしていくとよくなる、そして、さらに増やし
ていくと、また、悪くなってしまい、しまいには精子をつくる細胞が死滅し
てしまうとあります。

つまり、活性酸素の濃度は低くても、高くても、精子をつくる働きが低下し
てしまう、そして、高すぎると精子細胞がダメになってしまうというわけで
す。

どうも世間では活性酸素は悪者で通っていますが、そんな単純なものではな
さそうですね。

調べてみると、活性酸素は私たちが生きていくうえでなくてはならない存在
であることがわかります。

例えば、免疫を担っている白血球は、外部から侵入してきた細菌と戦い、殺
す際に活性酸素を利用しているそうです。

また、活性酸素が多いと、卵子も精子も傷つけられ、その成育の障害になる
一方で、精子が受精能力を獲得したり、卵子の中に進入する際にも、活性酸
素はなくてはならない働きをしているのです。

活性酸素は多過ぎても、少な過ぎてもいけない、かと言ってなければもっと
いけない、大切なのは適切な濃度、すなわち、「バランス」なのですね。

悪玉とか、善玉という形容は、狭いところしか見ていないというか、全くの
間違った見方であるわけです。

私たちは、これは体にいいとか、悪いとか、それは妊娠にいいとか、悪いと
か、いろいろなモノやコトに善玉、悪玉のレッテルを貼っています。

ところが、活性酸素と同様、おおよそ、私たちが食べたり、飲んだり、はた
また、体内でつくっている、すべてのものには、本来的には、善玉や悪玉な
どない、体にプラスに働くこともあれば、マイナスに働くこともあるだけだ
と。

そして、プラスに働くか、マイナスに働くかに影響を及し、操っているのは
「バランス」だと。

善玉悪玉論は、一見、わかりやすく、腹のスワリがいいのですが、大切なこ
とを見誤ってしまう危険性があるということですね。

考えてみれば、妊娠するために必要とされる栄養素は5大栄養素、すなわち、
たんぱく質や糖質、脂質、ビタミン、ミネラルといって、50数種類の成分
です。

それらが、卵子や精子、受精卵、胚の細胞の材料になり、細胞分裂や増殖を
すすめ、そして、それに必要なエネルギー源になっているわけです。

5大栄養素は新しい命がすこやかに成育するための必須の栄養環境を提供し
ますが、それらのバランスが崩れると、その障害になり、阻害してしまいか
ねません。

たとえば、糖質はエネルギー源になりますが、だぶつくと糖化ストレスや酸
化ストレスを高め、卵子や精子にダメージを与えてしまいます。そして、必
須脂肪酸のバランスが悪ければ、炎症体質を招き、卵質を悪くしたり、着床
しづらくさせてしまいかねません。また、ビタミンB群の一種である葉酸は
不足すれば、細胞の正常な分裂に支障をきたしたり、子の先天異常のリスク
を高めたりしますが、過剰に摂取すれば、出生児のアレルギーのリスクを高
めてしまいます。

これらは、ほんの一例で、つまりは、新しい生命の誕生に絶対に必要な栄養
素も、そのバランスが悪くなると、妊娠しづらくさせてしまうのです。

全く、同じ顔ぶれであるにもかかわらず、です。

妊娠に近づくために大切なこと、私たちに出来ることは、なにか、特別なも
の、たとえば、妊娠にいいと噂されているものを、せっせと摂ったりするこ
とでも、妊娠にいいとされている食材や食品をせっせと食べ続けることでも
ありません。

そんなことに、真面目に取り組めば取り組むほど、偏った栄養環境をつくっ
てしまうことになり、本末転倒です。

取り組むべきは5大栄養素が本来の働きや役割を発揮できるように、バラン
スを整えること、それに尽きます。

高齢になれば、なるほど、バランスが崩れやすくなったり、バランスの崩れ
の影響が大きくなったりしますので、30代後半以降の方にとっては、なお
のこと大切だと思います。

ポイントは、良質な「たんぱく質」をしっかり摂ること、血「糖」値の急激
な上昇を招くような食べ方をしないこと、「脂肪」の摂取バランス、そして、
不足しがちな「ビタミンやミネラル」を補うことです。

まずは、善玉悪玉論、すなわち、妊娠にいいもの悪いもの、不妊に効くもの
効かないものという、間違った見方を頭から追い出すことから始めるべきで
すね。

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読者からのメール_____________________________________________________

アンガーマネジメントで妊娠しやすいココロづくり の感想
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ロワ佐奈子さんの連載記事「アンガーマネジメントで妊娠しやすいココロづ
くり」への感想のメールをいただきました。

[Mさんからのメールここから]---

なんだか、こころにずっしりと響きました。
毎回楽しみに拝読しています。

みんな、表面に見えてなくても、色々と思って頑張ってるだな・・・・と。

どんな結果になっても、どんな決断をしても、
それぞれが幸せになったらいいな、と思います。

でも、じゃあ、自分は、どんな決断をしたら、幸せなんだろう???と

毎日、模索してるような状況です。

でも、ロワさんのコラムを読んで、
焦らずに、自分の心を折り合いをつけていけたらいいな、と思いました。

これからも、こちらのめるまが、楽しみにしています。
暑い毎日ですが、身体に気をつけて頑張ってください。

[Mさんからのメールここまで]---

Mさん、ありがとうございました。

ロワ佐奈子さんの連載記事、私(細川)もいつも楽しみにしています。

以下、ロワ佐奈子さんからです。

こんにちは。
「アンガーマネジメントで妊娠しやすいココロづくり」のロワ佐奈子です。
この度は、当連載へのご感想をお送りくださいまして、誠にありがとうござ
います。

それぞれが幸せになったらいいな、というMakikoさんのお言葉に大変共感
致しました。幸せのカタチというのは、人それぞれ。自分の幸せのカタチを
見つけるまでには苦しい決断や望まない結果という道も通らなくてはいけな
いのかもしれません。

でも、焦らず、その道さえ楽しめるようになれたら・・・それこそ幸せな人
生なのかな?なんて思いを巡らしていました。

連載開始から、読者の方からのご意見、ご感想を頂くのが今回はじめてのこ
とでしたので、とても嬉しく、大変励みになりました。重ねて、お礼を申し
上げます。ありがとうございました。

Makikoさんの幸せ模索が希望と夢を叶えるものでありますように。そして、
Makikoさんらしい幸せのカタチが見つかりますよう、祈っております。

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編集後記____________________________________________________________

夏こそ、身体が冷える季節であることを、今年は本当に実感しています。年
のせいなのかもしれません。

でも、それは、年のせいで実感するようになったということだけで、認識の
ないまま、つまり、知らず知らずのうちに、身体が冷えているという状態の
ほうがやっかいなのかもしれません。

考えてみれば、この季節、服装は薄着になりますし、飲食も冷たいものが多
くなります。

確かに、屋外は暑いですが、室内や交通機関の中は相当冷えています。

自覚のあるなしにかかわらず、身体をあたためるように努めることが大切で
すね。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.528
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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