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VOL.381 "たまたま"ということをどう考え、どう対処すればいいのか

2010年09月26日

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 妊娠しやすいカラダづくり 
 VOL.381
 2010年9月26日                  
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じぶんたちにあったこたえをだすために・・・

なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、
悩みを克服するために、"二人で話し合い、考えを整理"して、
"自分たちにふさわしい答えを出す"上でのヒントになるような情報を、
出来る限り客観的な視点で、毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。


━[今週の内容]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼編集長コラム
"たまたま"ということをどう考え、どう対処すればいいのか

▼今週の更新情報

▼妊カラフォーラム
高度不妊治療から卒業します。

▼編集後記


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 編 集 長 コ ラ ム
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 "たまたま"ということをどう考え、どう対処すればいいのか
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不妊症や不妊治療の解説本には書かれていませんが、
不妊の原因には、"たまたま"ということが、相当な頻度であります。

どこにも異常がないのにもかかわらず授からない、ということです。

たとえ、適切なタイミングで性交して、
精子と卵子が出会えたとしても、受精しなかったり、
たとえ、受精しても、
途中で成長が止まってしまうことが、
かなりの確率であるということですね。

このことについて、どのように理解すればいいのでしょうか?

生き物のメカニズムとして見るとどうでしょうか。

動物には、「固有の歩留まり」があるということです。

いろいろな動物の周期あたりの妊娠率を調べてみると、
ラットやウサギでは100%、
ニホンザルでは70%、チンパンジーでは50%、
そして、私たち、人間では20%と言われています。

人間は、そもそも、妊娠しづらく出来ている生き物のようです。

子孫を残すという目的は共通でも、
どのように、そのことを成し遂げるのかについては、
それぞれの動物に応じた、違ったやり方があるということでしょう。

人間の場合、そこに排卵しづらいとか、卵管がうまく働かない、
男性の精子の運動率が悪いなんてことがあると、
20%が10%台になって、
場合によっては、ゼロになってしまうわけです。

なんとまあ!
私たち、人間の生殖活動は、
"偶然"というものに支配されているのでしょうか。

改めて、そのことを思い知らされるものです。

赤ちゃんを待つときには、
このようなメカニズムを正しく理解しておきたいものです。

さて、
"たまたま"とか、
"偶然"ということを、
どのように考えればいいのでしょうか?

それは、「世の中にはどうにもならないことがある」ということでしょう。

それでは、
"たまたま"とか、
"偶然"ということに対して、
どのように対処すればいいのでしょうか?

偶然が支配する世界では、
私たちは、何をすべきなのか、
私たちに、何ができるのかということを考えてみます。

3つあります。

まずは、「自分やパートナーを責めない」ということ。

圧倒的に、偶然が支配しているわけです。

誰かを責めたり、
何かを悔やんでみても、
何のメリットも、何の意味も、そこにはありません。

次に、「偶然は分かち合いたい」ということ。

偶然が支配する世界では、
自分に都合のよいことがあれば"幸運"と、
都合の悪いことがあれば"不運"と言います。

幸運は嬉しいものですが、不運は悲しいものです。

そうなること、
そうなってしまうことについては、
私たちにはコントロールできませんが、
パートナーをはじめ、周囲の人たちと分かち合うことで、
喜びは、より大きくなり、悲しみは、より小さくなるものです。

そして、最後に、「不運を転じて福となす」ということ。

この世の中、運がよいのが幸せで、
運が悪いのが不幸なことでは、全くありません。

幸せな人生かどうかは、
どんなことがおこったのかということではなく、
喜びを見出すココロを持てるかどうかが大きいのではないでしょうか。

つまり、いつ、赤ちゃんを授かるのか、
そして、赤ちゃんを授かるのか、授からないのかということと、
幸福な人生かどうかということは、
全く別のことだと思うわけです。

そして、喜びを見出すココロは、
自分の思い通りになった経験よりも、
自分の思い通りにならなかった経験からのほうが、
大きく育まれるように思います。

考えてみれば、
この世の中には思うようにいくことのほうが少ないようです。

であればこそ、
"たまたま"や"偶然"とは、
うまく付き合っていきたいものです。

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http://www.akanbou.com/column/main.html#1

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 今 週 の 更 新 情 報 一 覧
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2010年9月21日 妊娠報告
半ばあきらめていましたが初めての体外受精で奇跡的に妊娠できました
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2010092101.html
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 妊カラフォーラム
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高度不妊治療から卒業します。
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体外受精や顕微授精などの高度な治療から卒業することを決意された、
Yさんからのメールをご紹介します。

---[Yさんからのメールここから]-----------------------------------

はじめまして。

不妊治療を開始してからずっと、
メルマガからは役に立つ情報とともに、
前に進み続ける勇気と希望をいただいてきました。

ありがとうございます。

長いですが、治療の経緯を書かせていただきます。

結婚してすぐの37歳の時に不妊検査を開始しました。

子宮内膜ポリープや、
子宮内膜増殖症の手術を間に挟みながら、
タイミング、人工授精、体外授精、顕微授精とステップアップしていき、
気が付けば、41歳の誕生日を迎えようとしています。

人工授精3回目で妊娠するも、
8週目で不全流産。

さらに人工授精3回で妊娠せず、
体外授精に踏み切りました。

注射の反応が良過ぎて卵が取れ過ぎ、
毎回、凍結するしかありませんでした。
しかも、胚盤胞まで進むのは1個か2個。

卵巣の腫れが引くまで期間もあけなければならず、
ここ1、2年は妊娠するチャンスも格段に減って、
焦ってばかりでした。

採卵2回、移植3回目で妊娠しましたが、
こちらも6週で完全流産しました。

着床しない原因、妊娠が継続しない原因は「不明」です。

採卵のたびに流産のたびに、
身体への負担と精神的な負担でボロボロになっていき、
口には出さないものの、
夫も、もういいのではないかと思っている雰囲気が伝わってきました。

それでも、周りがどんどん出産していく状況に焦り、
無理に治療を続けてきました。

最近通い始めた鍼灸医の先生に、
「自分でも身体に負担になることばかりしてるなって思ってるんでしょ?」
と言われた時、本当にそうだ、とやっと思えました。

「もし、出産してたら、
 あなたの身体のほうがダメになってたかもしれないって
 思ったほうがいいよ」とも言われ、
フッと楽になりました。

楽になると同時に、
妊娠しなければダメなんだと、
周りよりも自分でレッテルを貼っていることにやっと気づきました。

結果を出せない自分を責めてばかりいましたが、
これだけ頑張った自分を褒めてやりたい、と初めて思えました。

今回、「これで最後にするから」と夫に頼んで、
より確実性の高い顕微受精に臨みました。

結果はダメで、余剰胚もできず。
やっと卒業を決めることができました。

自然に任せて、
妊娠するならするでいい、しないならしないでいい、
と思えるようになりました。

あの時ああしていればよかった、
こうしていればよかった、
は今でもあります。

でも、大事なのはこれからどう生きて行くか、ですよね。

通院や内服や妊娠に縛られない生活もいいものかもしれません。

不妊治療は本当に諦めるタイミングが難しい。

特に30代後半で結婚した夫婦はお金に余裕があるため、
諦めるタイミングが本当に難しいです。

医療が進歩している今はなおさら。

自然妊娠を望んでいる間は、このメルマガを読ませていただきます。

メルマガにはこれからも、希望が湧く情報とともに、
はっきり現実を見据えた情報も、
是非、載せてください。

不妊と戦っている人たちが、
少しでも判断する材料が増やせるように。

長くなりました。

どうしても、
高度不妊治療を卒業したタイミングでメールがしたかったので、
不躾ながら送らせていただきました。

これからも楽しみにしています。

---[Yさんからのメールここまで]-----------------------------------

"治療を受けて授かるという方法"を手放されたことで、
新たなことが得られるチャンスかもしれませんね。

力強い"気"を感じました。

貴重な経験を投稿いただき本当にありがとうございました。

これからも応援しています!

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文章に書くことで、頭の中の考えや気持ちが整理されたり、これまで分から
なかった気づきがあると、経験者はおっしゃいます。チャレンジしてみてく
ださい。どんな内容でも大歓迎です。

▼妊カラフォーラムへ投稿ください!
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 編 集 後 記
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一気に涼しくなりました。

熱さに弱い精子にとっては、これから元気になる季節です。

理由は分かっていませんが、
10~11月に妊娠すると他の季節に比べて流産率が低いそうです。
http://www.akanbou.com/news/news.2007112101.html

もしかしたら、涼しくなって、
精子の活動が活発になったからかもしれません。

いろいろな意味で、いい季節の到来です。

季節の移ろいを感じる生活を楽しみたいものですね。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.381
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・合計部数:5,583部(9月26日現在)
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