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VOL.353 体内・体外の環境を整えるということ

2010年03月14日

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 妊娠しやすいカラダづくり 
 VOL.353
 2010年3月14日                  
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じぶんたちにあったこたえをだすために・・・

なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、
悩みを克服するために、"二人で話し合い、考えを整理"して、
"自分たちにふさわしい答えを出す"上でのヒントになるような情報を、
出来る限り客観的な視点で、毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。


━[今週の内容]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼編集長コラム
体内・体外の環境を整えるということ

▼今週の更新情報一覧

▼妊娠しやすいカラダづくり実践編
炎症をおこしにい体質を目指す~食べ方編

▼編集後記


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 編集長コラム
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 体内・体外の環境を整えるということ
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体外受精にステップアップすることを考えているのだけれど、
主人がどうしても首をたてに振らない・・・、
数日前、Oさんという方と、
ご主人との治療に対しての考え方のギャップについての話しになりました。

どんな治療を受けるのか、
すなわち、どのように赤ちゃんを待つのかについては、
正解などなく、
それぞれの夫婦が、
自分たちの考え方をすり合わせ、
さらには、互いの価値観に照らして、
自分たちなりに、納得のいく答えを導くしかないのですが、
お二人が話し合ううえで、参考にしてもらえそうなお話しをしながら、
改めて、つくづく、感じたことがあります。

それは、"環境"というものの大切さです。

妊娠に至るプロセスや方法の違いよりも、
さまざまな環境が及ぼす影響のほうが、
その何倍も大きいのではないかということです。

さまざまな環境とは、
たとえば、卵子や精子が成熟する卵胞液や精液中の環境であり、
そして、受精卵が移動し、着床する、卵管や子宮内の環境であり、
また、胎児が生育する胎内環境であり、
さらには、出生後の授乳環境や養育環境などのことです。

世界で初めての体外受精ベイビーが生まれてから32年、
体外で卵子と精子を受精させ、
何日間か培養してから、子宮内に戻すという、
人類が誕生してこのかた、
それまではあり得なかった方法による妊娠とあって、
体外受精が及ぼす子どもへのさまざまな影響について、
不妊治療に携わる人たちは、とても、とても、心配し、
そして、数多くの追跡調査や比較試験が実施されました。

現在までのところ、
体外受精児の出生時から成人に至るまで、
心身の健康状態は、概ね、良好で、
自然妊娠で生まれた子どもと比べて、変わらないとのこと。

当初、懸念された心配は、次第に、杞憂になりつつあります。

つまり、体外受精を施したことで、
生まれた子どもに決定的な影響を及ぼす事実は見当たらないわけです。

それに対して、
母親になる女性や父親になる男性の栄養状態や生活習慣は、
やがて生れくる子どもの心身の健康状態を、
大きく、左右することが多くの研究で明らかになっています。

たとえば、卵子や精子、受精卵、胚は、
周囲の環境中の酸素や栄養成分をやりとりすることで生育します。

卵胞液や精液中の状態は卵子や精子の質、
そして、その後の受精率や胚のグレードまでも左右したり、
子宮内膜の状態は妊娠の成立や継続に大きく影響を及ぼすことも、
また、明らかです。

そして、胎内の栄養環境は、
胎児や赤ちゃんの間でだけでなく、
大人になってからの体質をも左右するのです。

さらには、生まれてからも同様です。

「三つ子の魂百まで」とか、
「類は友を呼ぶ」などのことわざが意味する通りです。

子どもはその環境を自分で選べません。

その環境をつくり、整えられるのは、
母親になる女性であり、父親になる男性なのです。

誤解しないでいただきたいのは、
体外受精を勧めているわけではありません。

ただただ、"どんな方法で授かるか"ということよりも、
母親になる女性や父親になる男性の"体内環境"、
そして、出生後の"養育環境"のほうが、
お子さんやお子さんの将来の心身の健康状態に与える影響が大きい、
この事実を知ってほしいだけです。

妊娠するかどうかは、
私たちの努力に関わらず、
遅かれ、早かれという側面があります。

ところが、自分たち、
そして、やがて生れくるであろうわが子の健康や生活の質は、
自分たちの考え方や努力が大きく左右するわけです。

女性にとっても、そして、男性にとっても、
自分を大切にすること、イコール、家族を大切にするということ。

妊娠しやすいカラダづくりは、
早く、妊娠するためだけの考え方や方法論では、決して、ありません。

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news-master@akanbou.com


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 今 週 の 更 新 情 報 一 覧
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2010年3月12日 最新ニュース
体外受精で生れた子どもの成人期の健康状態 
http://www.akanbou.com/news/news.2010031201.html
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2010年3月11日 最新ニュース
鍼治療を体外受精と併用しても治療成績はよくなるとの証拠はない 
http://www.akanbou.com/news/news.2010031101.html
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2010年3月10日 Q&A
今後の体外受精の治療方針について
http://www.akanbou.com/qa/qa.dr.tatsumi-034.html
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2010年3月9日 最新ニュース!
地中海料理に特有の食生活パターンは体外受精の妊娠率を高める  
http://www.akanbou.com/news/news.2010030901.html
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2010年3月8日 トピックス
不妊治療の効果を最大にする6つのポイント 
http://www.akanbou.com/topics/topics/022.html
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 妊娠しやすいカラダづくり実践編
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 炎症をおこしにくい体質を目指す ~ 食べ方編
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前号や最新ニュースで紹介していますが、オランダの大学病院で、食生活の
パターンと体外受精の治療成績の関係を調べた結果が、発表されています。

この記事についての反響はとても大きく、改めて、食生活を見直すきっかけ
になればと思っています。

治療成績によい影響を及ぼしたのではないかと考えらる食べ方の一つは、地
中海料理の特徴である「炎症を起こしにくい食べ方」です。

炎症を起こしにくい体質は、直接的には、胚の着床環境にとって、間接的に
は、卵子や精子の成熟にとって、プラスになる体内環境になるのではないか
と考えられているようです。

そこで、今週と次週の2回にわたって、炎症を起こしにくい体質を目指した、
食べ方と栄養補充(サプリメント)をご紹介したいと思います。

◎炎症を起こしにくい体質を目指す食べ方

1)炭水化物は精製度の低いものを

全粒穀物を中心にする。たとえば、お米であれば玄米や発芽玄米、小麦であ
れば全粒粉を使ったもの。精製度が低い穀物は、精製した白いものよりも、
消化吸収がゆっくりになり、血糖値を急激に上げないこと、抗酸化作用を有
する微量栄養素を豊富に含むことから、炎症を抑制する方法に働きます。

2)油を見直す

料理には、コーン油やサラダ油、サフラワー油など、リノール酸が主成分の
植物油から、エキストラバージンオリーブオイルやキャノーラ油に変える。
また、トランス脂肪酸を多く含むマーガリン、ショートニングを使った加工
食品を避ける。

3)動物性たんぱくは少なく、魚や植物性たんぱくを多く

魚は週に3回くらい、大豆や豆類を多くとる。

4)食物繊維を多く

野菜や果物を多く、そして、全粒穀物を食べて、食物繊維を増やす。

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 編 集 後 記
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このメルマガを配信しだして、かれこれ、8年ほどになりました。

それくらいになると、
一人目に続き、二人目、
そして、三人目の妊娠を目指して、
メルマガを購読いただいているというメールを、
よくいただくようになりました。

また、お子さんを妊娠、出産した後も、
読んでいただいているお母さんも多いようです。

今回の編集長コラムで書いたことは、
生殖医療に関するさまざまな文献をみていて感じることだけでなく、
そんな多くのお母さんとのメールや電話、話のやりとりから、
強く感じていることです。

最近、子どもを虐待する親のニュースが増えているように思います。

そんなニュースが流れると、
思わず、テレビから目を背け、
耳を塞ぎたくなる衝動にかられます。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.353
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◎発行部数
・自社配信: 230部
・まぐまぐ:5,479部
・合計部数:5,709部(3月14日現在)
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◎「妊娠しやすいカラダづくり」のバックナンバーはこちらから
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【編 集】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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