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VOL.193 何を信じればいいのか分からないということについて

2007年02月11日

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           妊娠しやすいカラダづくり

  2007/2/11 No.193
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

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》今週のコラム:何を信じればいいのか分からないということについて
》今週の更新情報
》連載企画:ホルモンバランスを整える自然な方法 第4回
》妊カラ実践セミナー:不妊改善のためのサプリメント活用術(5)
》編集後記

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             今週のコラム
              VOL.193
    何を信じればいいのか分からないということについて
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例の納豆ダイエット捏造事件で、
「いったい、何を信じればいいのか分からなくなった」、
そんな、ちょっとした怒りを含んだ声があちこちで聞かれます。

報道番組ではないにしても、データを示したり、
大学の先生へのインタビューや実際の実験をやったりして、
それっぽい、情報番組の体裁をとっていたわけですから、
なんていうか、ちょっと、裏切られたような気分になってしまいますね。

ただ、所詮、テレビの番組の製作者なんて面白おかしくするためには、
内容を誇張するだけでなく、捏造するなんていうのは日常茶飯事でしょう、
なんて冷静で、大人な声も多く聞かれます。

テレビだから、そして、有名な人や偉い人が言っているから、
だから正しいのだろうと思ってしまうこと自体が、
そもそも間違いだということですね。

ところで、この「何を信じていいのか分からない」というのは、
皆さんからいただく不妊治療に関する相談においても、
実は、よくよくお聞きするフレーズなんです。

よくあるケースとしては、
人によって、アドバイスしてくれる内容が違うというもので、
中には、同じクリニックなのに、
先生によって言うことが違うなんていうこともあったりします。

経験者や専門家でさえ言うことが違うというのに、
「いったい、何を信じればいいの」ということになるわけですね。

なぜ、こんなことが起こってしまうのでしょうか?

それは、おそらくは、
誰にでも当てはまる一般的な正解がないのにもかかわらず、
他人に、自分の正解を求めてしまっているからだと思うのです。

それこそ、どこかの大臣の失言問題ではありませんが、
人間の身体は機械ではないわけです。

たとえば、70%の人に効く薬は、
とんでもなく効く薬ということになるのですが、
それでも、30%の人には効かないのです。

また、50%の確率で治るけれども、
副作用がおこる確率が30%あるような治療法であれば、
たとえ、医師といえども、治る50%に賭けてみようとするのか、
30%のリスクを回避しようとするのか、
目の前の患者さんによって、判断が異なるのは当たり前でしょう。

それほどに、人間の身体というのは、
遺伝子の配列が一人一人異なる超個性的な生き物なわけです。

ですから、アドバイスを受ける場合は、
結論よりも、どちらかと言えば、考え方を重視すべきだと思うわけです。

妊娠率を優先したのか、安全性を一番に考えたのか、
要するに、なぜ、その結論に至ったのかということを参考にすべきです。

方法論を提示されても、なかなか、判断は難しいものですが、
考え方や価値観、もっと言うと、好きか嫌いで考えてみればどうでしょう?

少しは、決断へのステップを進められるようになるかもしれません。

いずれにしても、正解は外には、なかなか見つからないものです。

人の身体や考え方、価値観は、それぞれに異なるものですから、
正解そのものを求めるのは無理があります。

そうです、正解は自分たちで出すしかないのです。

ですから、何かを信じるのではなく、
自分を、自分の眼を、耳を、そして、自分の感性こそを、
また、パートナーとの関係や未来を信じるべきで、
さらには、それらを常に磨く努力は、怠らないようにしたいものです。

なぜなら、それらは、
間違うことはあっても、決して、裏切ることがないからです。


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             今週の更新情報
            http://www.akanbou.com
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2007年2月10日 妊娠報告
環境を変えて、ストレスを感じなくなって
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2007021001.html
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2007年2月8日 最新ニュース
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)はクロミフェンが第一選択薬
http://www.akanbou.com/news/news.2007020801.html
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2007年2月6日 妊娠報告 
不妊治療のお休みに
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2007020601.html
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2007年2月6日 最新ニュース
「喫煙や飲酒、カフェインの摂取と卵巣年齢の関係」
http://www.akanbou.com/news/news.2007020601.html
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上記の記事についてのご質問等は、下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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     連載企画:ホルモンバランスをととのえる自然な方法
       
          第4回 ストレス対策(後半)
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■「ストレスと上手く付き合うには?」

ストレス対策の後半です。

これまで、ストレスと妊孕性ということについては、
いろいろな研究がなされていますが、
その有効な対策法となると、
実際のところ、「ストレススパイラル(ストレスの悪循環)」が、
"壁"になっていることが多いように思えてなりません。

大前提として、この"壁"を乗り越えないことには、
どんなストレス対処法も、それほどの効果がないように思うのです。

★ストレススパイラルとは?

一言で言えば、妊娠のことを気にするなと言われれば、
もっと、妊娠のことが気になるようになるということです。

そもそも、人間は、努力して"気にする"ことは出来ても、
"気にしない"ことは出来ないものです。

なぜなら、望んでいるにもかかわらず、
なかなか、妊娠しない、できないことは"気になる"ことなのであって、
決して、"気にしている"ことではないからです。

ですから、もしも、頑張って、"気にしない"ようにしようとすれば、
ほとんどの場合、そこに意識や注意が集中してしまうので、
ますます、"気になって"しまうのです。

ですから、"気にするな"というアドバイス、
或いは、"気にしないでおこう"とか、"忘れよう"とかいう頑張りは、
実は、スーパー逆効果になるわけです。

これが、ストレスのマイナス作用から逃れたり、
さまざまなストレス対処法の邪魔をしている"壁"なのです。

ですから、まずは、この"壁"を取っ払うことが先決です。

★ただ、気づくだけでよい

それは、「ただ、気づくだけでよい」のです。
私たちが、これまで、さまざまなケースに出会って、経験したことです。

うまく伝えられるかどうか、心配なのですが、こういうことです。

ストレスから逃げたり、避けたり、
はたまた、無視するのではなく、きちんと向かい合うのです。

言い換えると、少し、突き放すというか、客観的になるというか、
自分のストレスに気づくということ、
ただ、それだけのことで、
私たちに備わっている"復元力"が働くようになるということです。

もう少し、具体的に言いますと、
自分は何に悩んでいるのか、そして、何を心配しているのか、
まずは、それを探し当てることです。

そして、そのことが自分にストレスになっていて、
自分に身体にマイナスの影響を及ぼしていることを自覚すれば、
それ以上のマイナスの働きに、
ブレーキがかかるようになるだろうということです。

ストレス状態を放置するのではなく、
その正体を徹底的に明らかにする作業が最も大切です。

このことがうまくいけば、
それ以上、深刻な状況に陥ることがなくなり、
後は、時間の問題で、よい状況に向かっていくはずです。

★復元力を応援すること

あとは、復元力をバックアップすることが大切です。

1)人に話す。

とにかく、悩みや苦しみ、辛さを吐き出すことです。
とても大きな復元力になります。

2)リラックスの仕方を学んで、習慣化する。

リラックスは、リラックスしようと努力して出来るものではありません。
リラックスする方法を身につけて、習慣化する必要があります。

私たちは、毎週土曜日に、
「母親になるための気功&ストレッチ」をやっていますが、
その目的は、リラックス法を身につけることです。

ヨガやアロマセラピーでもいいのですが、
大切なことは、学ぶということです。

たとえ、1日に10分、15分でも、
毎日、取り組むことで身についていきます。

たまには、お酒を飲んだり、
何かで憂さを晴らすのも、いいかもしれませんが、
常に、通用する方法ではありませんし、
それほど、大きな復元力にはならないかもしれません。

3)新鮮な空気と日光と休息。

マイペースな運動も効果的です。
自然に接することほど、大きな力を得られることはありません。

★そして、二人で、楽しいことを

ストレス対処法に、決まった方法などありません。

とにかく、楽しいこと、好きなことは、
大きな喜びとともに、力を与えてくれるものです。

そして、最後に最も効果的な方法を。

ご主人とのふれあいを多くすればするほど、
ストレスの影響が低下していくこと、
このことも、これまでの多くの研究が明らかにしています。

ご主人と手をつなぐだけで、日頃のストレスは大きく軽減されます。

まあ、これって、ストレス対処法なんていうレベルではありませんけどね。

次回のテーマは、甲状腺ホルモンとの影響です。

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            妊カラ実践セミナー

       不妊改善のためのサプリメント活用術(5)
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http://www.nature-g.com/funin/supple.html
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ワンポイントアドバイスが、大変好評です。

今週は、関心度が高い「安全性」についてです。

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よくあるご相談事例からのワンポイントアドバイス
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▼妊娠前に摂取するサプリメントの安全性は何ではかればよいのか

母親になる女性の妊娠前や妊娠中の身体の状態が、
良くも悪くも、子どもに大きく影響することは、
これまで多くの研究報告が、証明するところです。

このような事情から、
私たちは、妊娠前の女性のサプリメント摂取について、
最も重視すべきは、安全性である考えています。

私たちが考えて、実行している安全性の目安をご説明します。

安全性について最も大切な目安は、
日頃から食習慣のある成分であるかどうかということ。
そして、伝統的に摂取されてきた歴史あるかどうかです。

人間の身体にとっての良し悪しは、結果からしか判断できません。

ですから、日頃から食べているものであれば、間違いないという、
極めて、単純明快な基準です。

ただし、気をつけなければならないのは、
たとえ、摂取しなれている成分、
体内に存在する成分でも、
似て非なるものが存在するということです。

合成か、天然かということだけでなく、
単体か複合体かによっても働きが違ってきますし、
異性体といって、化学式が同じでも、
分子構造が異なれば、似て非なるものになってしまいます。

また、余計なものが入っていないかということ。

添加物ですね。

主成分以外に、錠剤にするための賦形剤や結合剤、
充填剤、滑剤、コーティング剤、
また、味がついていれば香料や甘味料が配合されているものです。

主成分以外の添加物のほうが多いという製品も少なくありません。

ただ、やっかいなのは、
都合の悪い情報は開示しないケースが、驚くほど多いことです。

いちいち、チェックして、
不明であれば、メーカーや販売者に確認すべきです。

▼あなたに相応しいサプリメントとその使い方をご提案、販売します!

サプリメントであれば何でもいいというわけではありません。

最新の研究報告や私たちに経験に裏付けられた、
不妊改善のセルフケア法、
サプリメントの賢い選び方、上手な使い方を提案します!

↓以下のページからどうぞ
http://www.nature-g.com/funin/supple.html
↓どんなサプリメントがよいのか分からないという方、ご相談下さい。
http://www.nature-g.com/query/main.html

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編 集 後 記
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関東地方は、穏やかな晴天の連休です。
明日も全国的に天気がよいようです。
こんな天気の日は、自然の中ですごしたくなりますね。

かの養老孟司先生は、
1日に1回は、木や草花等、
人間がつくったものでない、自然のものを見ることを、
どこかの本で勧めていたように思います。

この連休はそんな自然の中に出かけてみませんか。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.193
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◎発行部数
・自社配信: 1,003部
・まぐまぐ: 5,201部
・合計部数: 6,204部(2月10日現在)
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http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000116311
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【発 行】 株式会社パートナーズ内
[妊娠しやすいカラダづくりプロジェクト]
【編集長】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
荻田浩司(医師・医学博士)  
【WEB】 http://www.akanbou.com
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