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VOL.174 ヒトが妊娠するということ

2006年09月23日

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           妊娠しやすいカラダづくり 

            2006年9月23日 第174号
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━不妊に悩むカップルを応援します!━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールマガジンは、
お子さんを望まれるカップルに向けて、
有益と思われるさまざまな情報を提供しています。

妊娠しやすいココロとカラダをつくるための自然な療法について、
また、不必要な不安や心配事を排除し、不妊の悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような情報を、
出来る限り客観的な視点で、毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

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01 今週のコラム:受動喫煙の影響について
02 更新情報
03 今週の特集:ヒトが妊娠するということを正しく認識するために

---[CONTENTS]-----------------------------------------------------

━01━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    今週のコラム
               VOL.174
           受動喫煙の影響について
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最新ニュースでお伝えしているように、
http://www.akanbou.com/news/news.2006092301.html
妊娠中の女性は、自分がタバコを吸わなくても、
周囲の人が吸うタバコの煙(副流煙)を浴びること(受動喫煙)によって、
流産のリスクが高まるとの研究結果が報告されています。

この副流煙の影響については、
昨年にも、体外受精の妊娠率が半減するという研究報告がなさてています。
http://www.akanbou.com/news/news.052702.html

もちろん、タバコを吸った場合の妊娠力の低下についても報告されています。
http://www.akanbou.com/news/news.040801.html

自らタバコを吸った場合の害は、自らが招いていることになるわけですが、
人の吸ったタバコの煙の被害については、なんとも理不尽です。

既に、ご存じの方も少なくないと思いますが、
なんと、タバコを吸っている人が吸う煙(主流煙)よりも、
周囲の人が浴びる煙(副流煙)の方が、
有害物質の含有量が多いのです。

それも、ちょっと、多いどころではありません。

なんでも、主流煙の方はフィルターを通るかららしいのですが、
例えば、悪名高いニコチンで2.8倍、タールで3.5倍、
発ガン性物質のベンツピレンで3.9倍、
目が痛くなるアンモニアで46倍だそうです。

もしも、受動喫煙の影響を受けているとすれば、
おそらくは、ご主人が吸うタバコの副流煙でしょう。

今回の研究報告が、禁煙のきっかけになればと願いたいものです。

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ご意見、ご要望等は、下記のアドレスにお寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


━02━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今週の更新情報
http://www.akanbou.com
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2006年9月23日 最新ニュース
妊婦の受動喫煙は流産のリスクを高める
http://www.akanbou.com/news/news.2006092301.html
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2006年9月22日 妊娠報告
何事も前向きに捉え、毎日を大切に生きれば
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2006092201.html
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2006年9月21日 最新ニュース
ヒトパピロマウイルス感染が体外受精の妊娠率を低下させる
http://www.akanbou.com/news/news.2006092101.html
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2006年9月20日 Q&A
私が不妊症なのか、心配です
http://www.akanbou.com/qa/qa.2006092001.html
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2006年9月19日 妊娠報告
"気にしなくなったときに"子供がやってきました
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2006091901.html
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2006年9月18日 Q&A
次回の胚移植に備えて出来ることは?
http://www.akanbou.com/qa/qa.2006091701.html
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上記の記事についてのご質問等は、下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


━03━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          今週の特集
               20060923
      ヒトが妊娠するということを正しく認識するために
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ちょっと、大袈裟なタイトルをつけてしまいました。

きっかけは、妊娠報告に投稿して頂いた「かほひめ」さんから、
「不妊」という言葉の誤った使い方が、
不必要な不安や心配を増幅しているとの鋭い指摘を頂いたことです。
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2006091901.html

考えてみれば、
不妊の悩みというのは、
思い通りに妊娠しないということです。

ですから、夫婦の"子供を望む思いの強さ"によって、
悩みの大きさや深さは、随分、変わってしまうことになりますし、
子供を望まれる思いが同じレベルでも、
"いつまでに欲しい"というような事情によっても変わってくるわけです。

ところが、妊娠し、出産することは、
生殖器官という内臓の働きによるものであって、
私たちが、自分で、心臓を止めたり、胃を動かしたり出来ないのと同様に、
意識的に排卵したり、卵子や精子を運んだりできない、
要するに、私たちには、何にもコントロ−ル出来ないものです。

ですから、「絶対に、この頃迄には子供を産んでおきたい!」
なんていう希望は、往々にして、
"無いものねだり"なことが少なくありません。

であれば、自分たちの希望や事情をベースにするのではなく、
ヒトのカラダの営みとして、
妊娠することということを正しく認識することが、
実は、不妊の悩みを克服するうえで、まずは、不可欠なことなのです。

★ヒトは、そう簡単に妊娠しない生き物である

神様の仕業なのか、環境がそうさせたのか、
生き物の子孫を残す戦略は、大きく異なるようです。

大量に卵を産むものの、歩留まりが低い動物も多いようですが、
ヒトの場合は、ほとんどは、一人産んで、大切に、手をかけて、育てます。

そして、ヒトは、私たちが、
なんなく、ぼんやりと、思っていた以上に妊娠しにくいようです。

不妊治療のスタートは、大概、タイミング法です。
医師からセックスのタイミングを指導されるのですが、
こうなると、ついつい、今迄、授からなかったのは、
排卵の予測が間違っていて、タイミングがあっていなかったからだ!
なんて、思ってしまいがちです。

ところが、セックスのタイミングをあわせれば、
必ず、妊娠するわけではありません。

そこに、確率の問題があるからです。

若い健康なカップルが、ドンピシャのタイミングでセックスしても、
その周期に妊娠する確率は、30%もないと言われています。

200組の夫婦がいて、
ベストなタイミングで、毎周期、セックスしても、
1年間に、妊娠に至るのは160組ですから、
40組は、妊娠しない計算になります。

この200組の夫婦には、
不妊の原因になるものは何もなくても、です。

現段階で言えるのは、単に、確率の問題であるとしか言えません。

★本当に最後まで妊娠できない確率はとても低いものである

ところが、そうは言っても、授からない期間が長くなってくると、
"自分たちは、妊娠出来ないのではないか"
そんな不安が、頭をよぎるようになるものです。

それでは、最後の最後まで、
授かることが出来ない夫婦の割合はどれくらいなのでしょうか?

日本では、自らの意志で子供をつくらない夫婦もいるでしょうから、
子供がいない夫婦が、
必ずしも、授かることが出来なかったわけではありません。

カナダに宗教上の理由で避妊や中絶をしない人々が、
コロニーを築いて生活しているところがあるそうなのですが、
そのような環境下では、生涯不妊の女性は、2.4%だそうです(※1)。

ただ、そこでは、体外受精等の不妊治療も行われていないでしょうから、
高度な不妊治療を受けるという条件下では、
生涯不妊の割合は、もっと、低下する可能性大です。

ということは、本当の「不妊症」というのは、かなり少ない割合で、
ほとんどのケースは、
"おそかれ、はやかれ"ということが言えるわけです。

「いったい、いつになったら、妊娠出来るの?」について、
ヒトは、そう簡単には妊娠しない生き物であることが、
理解頂けたかと思います。

★なかなか授からない原因はよく判らないことがほとんどである

次に、「なんで、なかなか授からないの?」について、
みてみることにしましょう。

なぜ、妊娠しないのか、
不妊の原因が明確なケースは、
意外にも、それほど多くありません。

それは、女性側では、「全く排卵していない」場合と、
「両側の卵管が完全に塞がっている」場合、
男性側では、「精液中に精子が全くいない」場合で、
860組の夫婦(女性の平均年齢が32.2歳、平均不妊期間が43.0ヶ月)の、
たった、10%ちょっとなのです(※2)。

そして、原因不明とされるケースは、約20%で、
残りの約7割の夫婦は、単に、妊娠しにくくなっているだけのケースです。

その要因としては、例えば、排卵障害や卵管の通過性の問題、子宮内膜症、
或いは、精子の数や運動率の低下などで、
いずれも、自然妊娠は十分に可能なのだけれども、
妊娠しづらくなっているというケースです。

ただし、あくまで、それらの要因が妊娠しづらくさせていることが、
推測されるということであって、
例えば、排卵障害を薬によって治療したり、
卵管の通過性を確保したり、
内膜症を治療したりしても、依然として、妊娠に至らないことも多く、
それらが、必ずしも、不妊の原因であったかどうか、
定かではないことも少なくありません。

ですから、検査後に、上記のような診断を下されたとしても、
なぜ、それ迄、妊娠に至らなかったのか、
本当のところは、よく判らないことがほとんどなのです。

★自分たちは、異常で、不妊であると思うのは早計である

いかがでしょうか?

たいていの場合、思い通りに妊娠しないこと、
不妊の原因と診断された原因を治療したにもかかわらず妊娠しないこと、
そんなことから、自分たちは異常であり、
ひょっとしたら、この先、妊娠出来ないのではないかと悩んでおられる方、
或いは、悩んでおられた方が多いと思いますが、
実は、それは、異常なことでも、不妊でも、なんでもなく、
ヒトとしては、普通であることが理解頂けましたでしょうか?

ですから、自分たちは異常であると思うのは早計ですし、
不妊の烙印を押されることも、また、相当に、早計なわけです。

次回は、不妊検査について特集する予定です。

■以下の文献から引用させて頂きました。

※1)荒木重雄先生の「不妊治療ガイダンス」P10から
※2)佐藤孝道先生の「女性の医学」不妊治療にチャレンジから

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》》》妊娠しやすいカラダづくり編集室より

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【回答者】

・梅ヶ丘産婦人科 院長 辰巳賢一 先生
・神谷レディースクリニック 院長 神谷博文 先生
・セルフサポートグループNPO法人FINE(ファイン)代表 松本亜樹子さん
・日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー 細川忠宏

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▼皆さんからの妊娠報告をお待ちしています。

とにかく、不妊を克服された方々の体験は本当に励みになります。

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■編集後記 
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暑さ寒さも彼岸まで、ということで、すっかり涼しくなりました。
皆さんにとっては、○○の秋なのでしょうか?
私は、サイトのリニューアルに忙殺されています。

また、前号でお知らせしました通り、今週の木曜日に、
KDDI公認のサイト、
携帯版「妊娠しやすいカラダづくり」がオープンします。

臨時増刊号にてサイトへのアクセス方法をご案合する予定です。

携帯サイトでは、メルマガは、平日の毎日配信で、
独自のコンテンツもアップされる予定です。

当分、落ち着きそうにありませんが、
携帯サイトも、是非とも、ご覧下さい。

きっと、お役にたてると思います。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]   No.174
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【責任者】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
荻田浩司(医師・医学博士)  
【WEB】 http://www.akanbou.com
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