初回の体外受精の治療成績年齢別推移

不妊改善・生殖医療関連

2008年06月05日

Human Reproduction

初回の体外受精で出産まで至る確率は20.4%(22歳から36歳)で、30歳を超えると、1歳年齢が高くなるにしたがって、妊娠率で11%。、出産率で13%低くなり、35歳以上になると、1歳ごとに、低下する割合が15%高くなることが、オーストラリアで実施された体外受精成績調査から明らかになりました。

調査は、2002年~2005年の間にオーストラリアで初めて体外受精を受けた(自己胚)、36,412周期を対象に実施されました。

その結果、35歳を超えてからは、妊娠率の低下が一層顕著になることが分かりました。

また、不妊原因からは、男性不妊の場合の初回の体外受精の出産率(22~36歳)が22.0%と、女性側に原因がある場合(19.2%)よりも高いことが分かりました。

コメント

最も妊娠する力に影響を及ぼす要因は母親になる女性の年齢です。

オーストラリアの調査結果から、35歳が1つの目安になるということ、また、たとえ、高度な生殖医療でも、年齢による妊孕性の低下を治療することは困難であることが分かります。

もしも、卵管の通過性や男性の精液に問題がなければ、体外受精の有効性はそれほど高くないと言えるのかもしれません。