肥満と男性不妊との関係

男性の妊娠させる力に影響を及ぼすもの

2006年09月02日

NIH(National Institute of Health)News

肥満度を表わす指数であるBMI(ボディマス指数)が高い男性ほど、標準体重の男性に比べて、妊孕性(妊娠させる力)が低下することが、NIH(米国国立衛生研究所)の下部組織であるNIEHS(米国国立環境健康科学研究所)が、実施した調査によって明らかになりました。

調査は、1993年にスタートした大規模な調査、Agricultural Health Study(農業健康調査)に登録していた、1,468名の農家の夫婦を対象として実施されました。

被験者の妻には夫婦の妊娠や出産に関する状況を尋ねて、夫には自分の体重と身長を申告させました。

分析は、この4年間で妊娠の希望のある、女性が40歳以下の夫婦に限定しました。

そして、妊娠を希望してから1年以内に妊娠できた夫婦と、妊娠できなかった夫婦の2つのグループに分けました。

その結果、1年以内に妊娠できなかった夫婦は全体の28%で、男性のBMI以外の妊孕性に影響を及ぼす要因、例えば、妻の年齢やBMI、喫煙、飲酒、有毒物質の暴露状況等の影響を排除するための調整後、BMIが高い男性ほど、妊娠するまでに時間がかかっていることが判明しました。

ただし、セックスの回に関しては調査項目としていなかったため、BMIの高い男性ほど、セックスの回数が少ないために、今回の結果になったことも可能性としては考えられるとしています。

コメント

男性の妊孕性(妻を妊娠させる力)は、生活習慣の影響を大きく受けることは、これまでのさまざまな研究報告で明らかです。

例えば、肥満は勃起不全を招きやすいこと、また、太りすぎや痩せすぎは男性不妊を招きやすいこと、等です。

今回の調査では、BMIと精液の状態を調べたわけではなく、その直接的な影響は不明ではありますが、全体の傾向として、肥満度が高くなるほど、妊娠までに時間がかかることを明らかにしました。

いずれにしても、適正な体重を維持することは、健康全体にとっても大切なことです。

キーワード