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VOL.405 不安をみつめることからはじめたい

2011年03月20日

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妊娠しやすいカラダづくり 第405号 2011年03月20日発行

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お子さんを望まれるカップルを応援します。

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━[今週の内容]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼編集長コラム
不安をみつめることからはじめたい

▼妊カラ編集室から

▼編集後記


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 編 集 長 コ ラ ム
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 不安をみつめることからはじめたい
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たいへんな事がおこって、
しばらく思考停止状態に陥っていました。

余震で怖い思いをしていますが、
今のところは停電の計画だけで済んでいる、
ここ横浜では表面的には普段の生活に戻っています。

ただ、ガソリンスタンドやスーパーには、
長蛇の列が出来ていて、入手困難な商品もあります。

それにしてもこの一週間は、
本当にいろいろなことがありました。

まずは、
自分たちに出来る範囲の金額を、
出来るだけ長期間、寄付することにしました。

そして、
不安というものについて、
よくよく、考え、考えさせられました。

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何が何だか分からない、
当たり前につながっていた携帯が使えなくなる、
この先どうなるのかが見えず右往左往する、
そして、状況が、徐々に、明らかになってくる、
自分たちの力ではどうにもならない、
こんなことになろうとは夢にも思わなかった・・・。

思考停止、孤立感、先が見えない、無力感、想定外と、
この、なんとも言いようのない不安な気持ちって、
もしかしたら、不妊経験で感じることと似ているのかもしれない、
もちろん、その内容やレベルは比べようもありませんが、そう思いました。

もしも、そうであれば、
不妊を経験するということは、
それぞれのカップルにとっての非常事態と言えるのかもしれません。

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横浜に住む私にとって、
今回の地震や津波は、ある意味、他人事です。

ただ、その後の原子力発電所の事故については、
さまざまな情報や噂に、私も不安を煽られ、戸惑いました。

周囲では既に避難した人が少なくありませんし、
私にも関西や海外への避難を勧告してくれる人もいました。

また、さまざまな生活物資の買いだめに走り回っている人も大勢います。

いかんせん、放射線なんて、
リアルに想像できないものなので、
いくらでも不安が大きくなってしまいます。

現に、想定外のことが起こっているじゃないかと言われれば、
避難するに越したことはないでしょうし、
常に備えあれば憂いなし、でしょう。

正直、心が揺れました。

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そこで、この漠然とした不安は、
いったい何なのか、何がどう怖いのか、
それらを整理して、理解し、把握することに努めました。

最悪の事態という単語、
チェルノブイリ級という形容は、
無意味、かつ、無限に、不安を煽りますが、
専門家は、その内容とレベルを具体的に説明してくれています。

ふつうの生活でも被爆していることを知ると、
「被爆するかしないか」ではなく、
「被爆量のレベルの問題」だということを知りました。

さらに、どれくらい被爆したら、
健康にどんなダメージがあるのか、
これまでの研究で明らかになっていること、
報道されている被爆量を絶対値を比較するのではなく、
単位、すなわち、ミリシーベルトなのか、マイクロシーベルトなのか、
そして、それは時間あたりなのか、
年あたりなのかを揃え、
そして、比較しなければ無意味であることを知りました。

その結果、起こり得る危険の大きさを、
自分なりに把握することが出来るようになりました。

また、最悪の事態が起こった場合でも、
被爆量を低減する方法があることも知りました。

その結果、不安が"漠然としたもの"から"具体的なもの"になりました。

そして、私はどこへも避難せず、私に出来ることをすることにしました。

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今、買い占めに走ることが盛んに非難されていますが、
そんな人たちは、自分たちのことしか考えていないわけでも、
被災した人たちのことを考えていないわけでもないと思います。

不安から自分や家族を守ることは当然のことでしょう。

ただ、不安の見積もり方や対処の仕方が間違っているだけだと思うのです。

お子さんを切望されている人にとって、
このまま授かることが出来ないのではないかという、
漠然とした不安には、
到底、耐えられるものではないでしょう。

それまで予想だにしていなかった事態に対して、
まずは、自分たちの不安を出来るだけ具体的に把握することが、
まじは、大切なのではないでしょうか。

そして、それは、人任せにせず、
専門家の情報を参考にし、助言を受けて、
ふたりで考え、ふたりでリアルにとらえるべきでしょう。

そのうえで、ふたりで対処の方法を選択し、
自分たちを、そして、自分たちの選択を信じることだと思います。

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 編 集 後 記
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いろいろ考えると、結局、日常でも、非日常でも、大切なことは変わりない
のかもしれませんね。

さて、食べることと心の安定は密接です。

食べることでストレスを解消しましょう、というお話しではなくて、精神面
の安定は食べるものに影響されるところがあるということです。

セロトニンって聞いたことはあると思います。

これは脳内の神経伝達物質で、精神面の安定に深く関与しています。

ですから、このセロトニンの量が少なくなると、当然、イライラしがちにな
り、精神的な落ち込みからの立ち直りにも、とても時間がかかるようになり、
もっと少なくなると鬱を発症してしまいます。

このセロトニンは体内でつくられているのですが、たんぱく質が消化分解さ
れたトリプトファンというアミノ酸から、ビタミンB群や鉄によって代謝さ
れてつくられるのです。

ですから、ビタミンB群や鉄が不足すると、当然、うまくつくられなくなり
ます。

加工食品や精製食品が多くなると、ビタミンB群や鉄は不足しがちです。

また、カルシウムは、直接、精神面の安定に関わっています。

バランスよく食べることは、ココロの安定にもつながるというわけです。


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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.405
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編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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