ロワ佐奈子のセルフコントロール講座 妊娠しやすいココロをつくる

ロワ 佐奈子

第3回 4つの箱~不安の整理

前回ご紹介した「感謝の日記」は続けてくださっていますか?
できるだけ今すぐ解決したいのに、なかなか解決しないものがあると、人はどうしてもそこに集中しがちです。もちろん、そのために努力をしたり祈ったりすることも必要ですし、大切なことではあるのですが、そこからストレスや悲しみが生まれているとすれば、少しその事柄との距離の取り方を考えたほうがよさそうですね。みなさまの中には「頭ではわかっている。」「わかってはいるけれど、むずかしい。」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。感謝の日記で、今すでにご自分が持っていらっしゃるものに感謝することを忘れず、今回は、ご自分の不安と上手につきあうテクニックのご紹介です。

ここからは書いていただくとよりわかりやすいのですが、とりあえず頭に描いてみるだけでもよいのでやってみてください。

まず、縦横に2つずつ、4つの箱を描いてください。
左側の2箱には「コントロール可」、右側2箱には「コントロール不可」とふっておきます。そして上段2箱には、それぞれ「重大」、下団2箱は「重大ではない」としておきます。

さぁ、今不安に思っておられることは何でしょうか?
治療のこと、それにかかわる経済的なこと、パートナーとの関係、ご自身の体調、仕事のこと・・・いろいろ出てくると思います。それらを、上の4つの箱へどんどんと振り分けていきましょう。

ここで気にかける点は、「重大、かつコントロール不可」に入った不安です。重大でないものは、受け入れる(これは、これ以上気にかけない/忘れる、としてもよいでしょう。)、重大だけれどコントロールできるものは、どうやればよいか対処を考えて決めておきます。

「こどもを授かりたいけれど、思うようにいかないこと」は、多くの方にとって「重大、かつコントロール不可」の不安に振り分けられるでしょう。残念ながら、コントロール不可なものに対するコントロール法は存在しません。が、ここで重要なのは、ご自分の不安を整理できたことです。例えば、「治療の方針で先生と合わない」ことは、「重大かつコントロール可能」な不安として、先生と話し合う、病院を変わる、などの対応が可能です。これらの不安と、根本的な「あかちゃんがなかなか来てくれない。」という不安を一緒くたにしてしまって、余計な不安やストレスを自ら生み出すことはたいへん損なことです。

今日は、ご自分の持つ不安を客観的に見ることで、なくせる不安はなくし、漠然としたものをきちんと整理し、それによって気分を落ち込ませるものを減らすことを実現させてみましょう。と同時に、コントロールできない不安は「受け入れる。」できないコントロールをしようとすれば、不安やストレスは増えるだけです。これを機会に、ご自分の人生で何がほんとうに重要か、何を優先させたいかということも考えてみるよい機会になるといいですね。

MESSAGE CARD

こんなかんじで、心配事や辛い気持ちを4つの入れ物に入れ込む癖をつけておくと、すっきりするうえに、心配も不安も減ってゆきます。