ロワ佐奈子のセルフコントロール講座 妊娠しやすいココロをつくる

ロワ 佐奈子

第2回 日々を楽しく充実させるためのツール「感謝の日記」

アンガーマネジメントでは、「書く」という作業が重視されています。
感情という目に見えないものを「書く」ことにより具現化することで、理解しやすくなることが目的です。

たとえば、自分がどれくらい怒っているかを目に見えるようにするため、「怒り」に1から10の点数をつけて、自分を採点します。例えば「病院の待ち時間が2時間もかかった。5点。」などです。続けていると、最初高くつけられた点数も、いったん自分の怒りを客観視することで、どんどん低くなっていくのが特徴なのですが・・・

このようにネガティブな事柄を書き出していくのは、本来の「気持ちを静める」目的とはうらはらに、気持ちを「沈めて」しまうこともあるのです。そこで、今すでに「落ち込んでいる。」「ストレスをマックスに感じている。」という方にはまったく反対のことをやっていただきたいのです。それが 「感謝の日記」です。

夜寝る前に、どんなことでもよいので、日記に今日あった感謝すべきことを5つ書き出します。美味しいランチに連れて行ってくれた友人への感謝でも、ふるさとの味を小包で届けてくれた母親への感謝でも、何でも。小さなことでかまいません。どうしても見つからないと思う日もあるでしょう。そんな日は、自分と家族の健康や、素晴らしいお天気、庭の小さな花、ささやかなこと、あたりまえのことでもよいので思いついてみてください。毎日5つ欠かさず書いていきましょう。できれば、お気に入りの手帳を用意し、それを書く時間を楽しみにできるとなおよいでしょう。

それがどんな効果をもたらすか、それは数ヶ月後に各自で感じ取ってもらいたいのですが、半信半疑なみなさんへのメッセージをひとつご紹介しておきますね。

感謝は充実した人生の扉を開ける。
感謝することで、自分の持っているものが充分足りるものとなり、
さらにはあふれんばかりになる。
感謝は過去を意味あるものとし、今日に安心をもたらし、明日のビジョンを描いてくれる。
(メロディー ビーティ)

あかちゃん待ちのあいだの不安やストレスで、ちょっと忘れかけてしまいがちな日常のささやかな幸せに、感謝してみてください。これは思うだけでなく、書くことが大切です。ちなみにこの方法は、アンガーマネジメントの原型から少しアレンジした手法になります。でも実際、多方面で感謝の日記の効果やメリットを聞いていますし、私自身もこの日記はあかちゃん待ちの頃から実践していて、自分にとってよいことがほんとうに山のように起こってきました。一日2−3分もあればできてしまうこの習慣、是非今から身につけてみてくださいね。

MESSAGE CARD

私の感謝の日記帳の表紙。素敵な本屋さんで見つけました。この3つのことば、いろんなメッセージが込められているようで気に入っています。