体外受精をすべきか、また体外受精をする時期について悩んでいます

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体外受精をすべきか、また体外受精をする時期について悩んでいます

体外受精をすべきか、また体外受精をする時期で悩んでいます。
不妊検査の結果、片側の卵管が詰まっているのと高プロラクチン血症であることがわかりました。
今まで受けた治療は、クロミテッドを服用してタイミング指導を6回、フェルチノーム75単位を注射して人工授精を5回です。また、テルロン錠0.5を毎晩1錠服用していました。
昨年の7月、1回目の人工授精の際、妊娠反応が確認できるところまでいきましたが、結局胎嚢が確認できないまま早期流産になりました。
今年の2月、「次は体外受精を」と言われましたが、体外受精に踏み切る決心がつかなかったことと、仕事と治療の両立で悩み、ストレスをためこんでしまっていたため、一旦治療をお休みすることにしました。(鍼治療は続けています。)
当初、8月から治療を再開するつもりでしたが、 踏ん切りがつかず、夫と話し合った結果、来年から治療再開することにしました。
もう体外受精をするしか方法はないのだからやらなけらば、という思いの一方で、少しでもその時期を延期できてほっとする思いがありました。
ただ、今までずっと生理は順調だったのですが、この2~3周期は、以前より経血量が減ったように感じたこと、今週期は低温期がいままでになく長かったことから、体が老化しているのではと思い、悠長なことを言っていないで、数ヶ月でも早く体外受精をするべきなのではないかと悩んでいます。
私の場合、体外受精しかもう方法はないのか、体外受精をするならばその時期はいつがいいのか、アドバイスいただけると助かります。

お名前:R.M  性別:女性  年齢:38
結婚歴:5年  不妊期間:3年6ヶ月  不妊治療期間:2年0ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/精液検査(ご主人)/子宮卵管造影/フーナーテスト  これまでに受けた治療:タイミング指導/ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)/ホルモン療法(HMG・HCG等の注射)/AIH(人工授精)

Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)

不妊治療を受けていて最も悩ましいことは、自分たちは、どんな治療を受ければ、授かることが出来るのか、予め、知る方法がないということかもしれません。

どんな治療をどこまで受ければよいものか、戸惑ってしまうのも当然ですね。

特に、人工授精から体外受精へのステップアップは、いろいろな負担が大きくなることからも、そうそう、簡単には決められるものではありません。負担の軽い方法で授かることが出来るのであれば、それに越したことはありませんからね。

さて、ご相談についてですが、まずは、昨年、一度、妊娠反応が確認できたとのことですし、片側の卵管は通っていて、他に問題がなければ、自然妊娠や人工授精による妊娠の可能性は、決して、ゼロではないと思います。

ただし、体外受精でしか妊娠できないということではありませんが、人工授精による累積妊娠率は5、6回目以降は頭打ちになるとされていること、また、片側の卵管が詰っていることで、自然妊娠や人工授精による妊娠率は理屈のうえでは半分くらいになってしまうと考えられることから、妊娠の確率という観点から言えば、卵管の問題を完全にクリアできる体外受精が最も有効な治療法になります。

また、年齢的にも、加齢による妊娠力の低下の度合いが一段と大きくなってくる頃ですので、早く受けるに越したことはないと思います。

ただし、ここまでは、"効率的な治療法を選択するとすれば"、というお話しです。

もうひとつ、"気持ちの問題"も大切なことと思います。

何事も、頭で理解できていても、気持ちがブレーキをかけてしまうことはよくあります。

ご相談内容を拝見していますと、多少は、そんなお気持ちもあるのかもしれません。

体外受精しか妊娠のチャンスがないとなると、もしかしたら、気持ち的に割り切りやすいのかもしれませんが、自然妊娠や人工授精でも、確率は低いものの、可能性がゼロではないとなると、余計に逡巡してしまうのかもしれませんね。

どんな方法を選択するにしても、ご自身のお気持ちを整理しておくことは大切なことだと思います。

例えば、どんなところに抵抗を感じているのか、不安に思うのかを明らかにしてみることです。
そうすれば、もう少し、情報を収集する必要があるかもしれませんし、クリニックの説明会に出てみたり、医師やスタッフの方に確認しておくべきことが出てくるかもしれません。

経済的な算段をつけるのも大切です。

また、このタイミングで、お二人で、もう少し広い視野でもって、考えておくということも大事だと思います。

不妊治療は命にかかわる病気を治すというわけではありませんので、どんな方法を選択するのかは、決まったルールがあるわけではありません。

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、治療法を選択するということは、私たちの手でコントロールできないこととどのように付き合うのかという問題であり、何を大切にして、何を優先するのか、要は、お二人にとっての価値観を確かめることでもあると思います。

さらには、言いにくいことですが、たとえ、体外受精を受けても、必ずしも、それで、授かることが出来るとは限りません。

データをみてみると、だいたい5~6回くらい迄で、7割弱の方が妊娠されていますが、それでは、自分たちは、何回まで、頑張るのか、頑張れるのか、もっと言えば、体外受精でも授かることが出来なかったらどうするのか、などです。

あわてて、自分の気持ちを押し殺して臨むのも、ストレスが増大してしまって、かえって、治療にマイナスの影響を及ぼしかねません。

いずれにしても、"後々、後悔しないこと"が、一番大切なように思います。

ご参考になれば幸いです。

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