排卵誘発剤の将来的な副作用が心配

気になるキーワード

Questionご質問・ご相談内容

排卵誘発剤の将来的な副作用が心配

結婚して1年、妻(26歳)とともに不妊治療に取り組んでまいりました。
お聞きしたいことというのは、排卵誘発剤の投与による卵巣への影響についてです。

ある不妊治療の本を読み、排卵誘発剤の投与を受けた経験のある人は、将来的に卵巣の機能が衰え、良い卵子を作れなくなると書かれておりました。その本は原因不明の不妊症に対して書かれており、排卵障害のある人の考慮はされていなかったかと思うのですが、この本を読むことで排卵誘発剤(特にHMG, HCG)の投与に対して、多少の抵抗を感じるようになってしまいました。

将来的にもしステップアップして高度な治療をしようとしたときに、昔打った排卵誘発剤の影響で、よい卵子がとれない、という状況に陥ってしまうのではないかと不安を感じております。
現状ですと、クロミッドだけでは排卵を起こすことはできず、HMG, HCGを打たなければ排卵することができません。
これらの排卵誘発剤を投与することで、本当に将来的に良い卵子が取れなくなることがあるのでしょうか?

また、いくらかHCG, HMGの投与休止期間を設ければ、また問題なく良い卵子を作ることができるようになるのでしょうか?

どうかよろしくお願いいたします。

お名前:ゆたくん  性別:男性  年齢:30
結婚歴:1年  不妊期間:1年*ヶ月  不妊治療期間:1年*ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/子宮卵管造影  これまでに受けた治療:タイミング指導/ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)/ホルモン療法(HMG・HCG等の注射)

Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)

排卵誘発剤に限らず、どんな薬にも作用と副作用があるものです。

排卵誘発剤の副作用としては、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)や多胎妊娠だけでなく、継続した使用によって卵巣の機能が低下してしまうことも 起こり得ます。

ただし、排卵誘発剤を使えば、必ず、このような副作用が起こるとは限りません。

卵巣の状態や年齢、不妊原因等の要因、さらには、お薬に対する感受性等、遺伝的な体質によって、同じお薬を使っても、副作用がおこらない人もいれば、起こってしまう人もいるわけです。

また、お薬そのものが原因で起こる副作用だけでなく、お薬の使い方(どんなお薬をどれくらいの容量をどれくらいの期間服用するか)によっても起こりえます。

ですから、お薬の作用を得ながら、副作用のリスクを最小限に抑えることが大切です。

妊娠するためには排卵があることが絶対条件です。

現在、無排卵とのことですが、その程度によっては、年齢的にもお若いですから、セルフケアで、自力の排卵が起こることを待つという方法もあるかと思います。

もしも、早く、確実な排卵を目指すというお考えなのであれば、排卵誘発剤を使うのが現実的です。

不妊原因別の妊娠率を調査した研究データによりますと、排卵障害による不妊は最も妊娠率が高いようです。

お薬も状況に応じた適切な使い方をすればそのメリットは計り知れないといっても過言ではありません。

副作用は、正しい情報を得て、適切な認識をもっておくことは大切ですが、過剰に心配しすぎるのも得策ではないように思います。

以上のような観点で、主治医の先生と今後の治療方針をご相談されればいかがでしょうか?

Q&A

これまでの相談一覧

カテゴリーメニュー

年齢別

症状、検査・治療

気になるキーワード

予め知っておいてほしいこと

回答について
専門家による回答ではありますが、限られた情報に対しての一つの見解であることをご理解ください。
また、すべての回答にお答えできないこと、回答に時間を要する場合があること、急を要するご質問・ご相談への対応や医療機関の紹介は行っておりませんのでご了承ください。

免責について
掲載された情報は、ご自身の判断と責任の元でご利用になられるもので、もし、掲載された情報をご利用になられた結果、不都合等が発生した場合でも、回答者や当サイトの運営者には一切の責任が発生しないことをご了承ください。