海外で受ける不妊治療に不安を感じる

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海外で受ける不妊治療に不安を感じる

若い頃から生理不順で毎月来ることはほとんどなく、半年以上こないことも。
ルトラールを飲んで人工的に生理を越させたり、(未婚なのに)クロミッドを処方されたり、注射も何回か打ちました。

何度も産婦人科を変えて結果、PCOSの可能性が高いというやっと納得のいく答えがもらえました。

現在、結婚も控え子供を授かる為にまた産婦人科に行きました。
現在はクロミフィンを生理2日目から2錠飲んでいます。
1錠では排卵しなかった。

今回でいい結果がでなければ次のステップに行くそうです。

海外在住で、日本のように毎回内診もなく、薬を飲んで血液検査で排卵の有無を確認するのみです。
基礎体温はつけなくていいとも言われました。考え方が違うのか、、 、。
基礎体温表を見る感じでは黄体ホルモンが不十分なような気も、、。

一時帰国して日本で母国語で納得の行く説明を受けた方がいいのかとも思ってます。

お名前:みみ  性別:女性  年齢:35
結婚歴:1年  不妊期間:1年3ヶ月  不妊治療期間: 年 ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/精液検査(ご主人)  これまでに受けた治療:ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)/ホルモン療法(HMG・HCG等の注射)

Answer【回 答】

不妊の期間を経験するのは、ただでさえ、いろいろな悩みや不安が尽きないものですが、そのうえで、海外で現地の方と結婚されて、なれない環境で不妊治療を受けられているみみさんのご苦労は、いかばかりかとお察しします。

PCOSによる排卵障害が不妊の原因である可能性が高いとのことですね。

ご承知にように、PCOSは排卵が起こりにくくなったり、無排卵になるために、妊娠しづらくなってしまう場合が多いというものです。

妊娠のためには、排卵が起こることが絶対条件です。
当然、治療の目的も、排卵を起こすことにあります。
一般的には、PCOSによる無排卵や排卵障害の治療は排卵誘発剤を使います。

ただ、メールを拝見すると、これまでの医師の治療や見とおしについての説明は、どうも、みみさんの納得の行くものではなかったようですね。

それは、排卵誘発剤で排卵を起こし妊娠を期待するという、一見、単純な治療のように思えますが、PCOSの場合は、なかなか一筋縄ではいかないところがあるからではないでしょうか。

クロミッドを飲めばすぐに排卵が起こり、妊娠する方ももちろんおられますが、なかなか上手くいかないこともまた多いようで、PCOSの治療は専門医でさえ、苦労されるようなケースが多いと聞きます。要するに、薬の使い方が難しいところがあるということです。

みみさんも経験されたように、クロミッドのような作用の比較的緩やかな排卵誘発剤では、だんだん効かなくなることがあるのですが、かと言って、hMG等の注射は過敏に効きすぎて、卵巣過剰刺激症候群(ОHSS)という副作用を起こしやすいというリスクがあるのです。

ですから、みみさんがもどかしい思いをされているのは、なにも、"産婦人科"の医師の技量や言葉の問題のせいばかりでもないのかもしれません。

アドバイスとしては、ニュージーランドの不妊治療の事情がよく分かりませんが、まずは、経験豊かな"不妊専門医"に診てもらうべきです。

もしも、日本に一時帰国される場合でも、不妊治療に関する技量の確かな医師を選ぶこと、また、検査だけでも、ある程度の期間を要することから、腰をすえて取り組まれることを検討される必要があると思われます。

いずれにしても、不妊治療、特にその初期段階においては、なかなか、"納得"を求めても叶わないことが往々にしてあります。
不妊の原因はこれで、こうすれば、妊娠する!、というような明確に説明の出来る状況の方が珍しいからです。

言葉は悪いかもしれませんが、ある程度、手探り状態で、比較的、体に負担の少ない方法から、徐々に、試していくというような感じが圧倒的に多いのです。

要するに、みみさんの"不妊治療に対するもやもや感"は、そう感じて当然であるといえるかもしれないということです。この辺りの不妊治療に共通する特性みたいなものを正しく認識されませんと、不安や悩みを、不必要に大きくしてしまうことになります。

また、最近は、PCOSは、糖尿病、または糖尿病予備軍の方が、かかりやすいということが、よく言われています。
それは、インスリンという血糖値を下げるホルモンの効き目が悪い(インシュリン抵抗性が高い)ため、インスリンの分泌が過剰になることから、ホルモンのバランスが悪くなってしまうということのようです。

ですから、血糖検査やインスリン検査を受けて、インスリン抵抗性が高い場合には糖尿病の薬を併用するという方法もありますので、一度、医師にご相談されればいかがでしょうか?

日常生活のことを言えば、もしも、糖尿の心配があるとか、肥満気味であるのであれば、正しいダイエットに取り組むことも大切ですし、生活でストレスを強く感じることがあれば、気分転換や運動等でストレスと上手く付き合う術も必要でしょう。
このように、時間をかけてカラダや心の状態を整えることで、月経や排卵も順調になることもよくあることです。

また、バランスのとれた食事や規則正しい生活を心がけることは言うまでもありません。

あとは、海外でのなれない環境であればこそ、ご主人の協力が大切かと思います。

いかがでしょうか?
多少は、お考えが整理できましたでしょうか。

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