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VOL.1166 朝食を大切にすることからはじめよう

2025年11月02日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.1166                2025/11/2
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今週の内容__________________________________________________________

・編集長コラム:朝食を大切にすることからはじめよう
・編集後記


編集長コラム Nov. 2025_____________________________________________

 朝食を大切にすることからはじめよう
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妊娠を望むカップルにとって、まず見直したい生活習慣のひとつが「朝食」です。

朝食は、単に空腹を満たし、栄養素を補給するためだけの食事ではありません。

体のスイッチを入れ、1日のリズムを整え、さらには心の安定にまで関わる、大切な「生活の基本」であるからです。

東京大学の研究グループが厚生労働省の国民健康・栄養調査のデータを解析した結果、習慣的に朝食を食べる人は食べない人に比べて、食事全体の質が高いことがわかりました。

特に、ビタミンやミネラル、食物繊維の摂取量が多く、栄養バランスの取れた食事をしている傾向があるというのです。

さらに、朝食を食べている人は野菜や果物、卵、乳製品の摂取量が多く、逆に菓子類や清涼飲料水の摂取量が少ないことも示されています。

つまり、朝食を食べるかどうかは、食生活全体の質と密接にリンクしているというわけです。

一方、朝食を抜く人は、たんぱく質や鉄、カルシウム、ビタミンなどの重要な栄養素が不足する傾向にあります。

特に妊娠前や妊娠の可能性のある女性にとって、葉酸やオメガ3脂肪酸、鉄といった栄養素は、妊娠の成立や胎児の発育に深く関わっています。

また、東京大学が行った妊婦を対象とする研究では、約2割の妊婦が朝食を欠食しており、朝食を食べる妊婦に比べてこれらの栄養素の摂取量が有意に少ないことが報告されています。

さらに、朝食を抜く妊婦では「眠気」、「不安定感」、「不快感」を訴える割合が高く、メンタル面にも悪影響が及んでいました。

このような妊娠期の母体の精神状態は、胎児や出生後の子どもの心身の健康にまで影響するとされており、朝食の習慣が持つ意味は、決して小さくありません。

当社が妊娠を希望するカップル284名を対象に行った調査でも、朝食の内容が食生活全体のバランスと密接に関係していることが明らかになりました。

朝食にたんぱく質を含むおかずを食べている人や、大豆製品・魚をよく食べる人ほど、昼食や夕食でも栄養バランスが整っていました。

特に大豆や魚に多く含まれる良質なたんぱく質や脂質はホルモンの材料にもなるため、妊娠を考える女性にとってとても重要な栄養素で、習慣的に朝食を食べることが、自然と健康的な1日につながっているのです。

ところが、現実には、忙しさや時間的な余裕のなさから朝食を抜いてしまう人が少なくありません。

実際、最新の国民健康・栄養調査によると、30〜40代の女性の約6人に1人が朝食を抜いています。

なにかと慌ただしい朝、「朝食を食べることが出来なくても仕方ない」と思ってしまうかもしれません。

ところが、朝食を抜くことは、栄養摂取の問題だけでなく、生活リズムの乱れや心の余裕のなさにもつながることを強調したいと思います。

朝食を見直すことは、生活全般を見直すことに繋がるようです。

栄養学的に朝食を食べるべきかどうかという議論もありますが、これまでの研究を見ていると、それは単なる「栄養の話」ではありません。朝食を大切にする人は、自分の健康や生活に対する意識が高いようです。

新しい命を迎えようとしているカップルこそ、朝の時間を少しだけ自分たちのために使い、朝食を食べることから生活全体を整えてみてはいかがでしょうか。

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編集後記____________________________________________________________

1日のスタートを大切にすることは、生活全般に影響するはずです。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]     VOL.1166
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