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VOL.1071 サプリメントを考えることは食事を考えること

2024年01月07日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.1071            2024/1/7
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今週の内容__________________________________________________________

・編集長コラム:サプリメントを考えることは食事を考えること
・お知らせ:研究参加者募集:あなたの有機フッ素化合物(PFAS)汚染を調べませんか?
・編集後記


編集長コラム Jan. 2024_____________________________________________

 サプリメントを考えることは食事を考えること
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2024年がはじまりました。

いつもメールマガジンをご覧いただきましてありがとうございます。

新しい年のスタートにあたり、あらためて、私たちが考える、サプリメントの適切な使い方についてお話しさせていただきたいと思います。

はじめにはっきりとさせておくべきは、サプリメントが担うべき役割です。

役割が間違っていれば、選び方からボタンの掛け違いが起こってしまい、サプリメントにかけたお金や時間を無駄にしてしまいかねないからです。

サプリメントが担うべき役割とは、食事を補完すること。

すなわち、「食事だけでは摂り切れていないかもしれない栄養素を補い、食事の質を高めること」です。

そもそも、妊娠や出産に必要とされる栄養素は食事から摂るべきですが、厚労省の国民健康・栄養調査によれば、30代、40代の女性では、多くのビタミンやミネラルの最低限必要とされる量が食事から摂れていません。

このことが引き起こすかもしれない問題は、決して単純なものではありません。

この10年間のプレコンセプションケアに関わる研究の進展によって妊娠する前の両親の栄養状態の影響は、想像以上に広範、かつ長期間に渡ることがわかってきたからです。

妊娠前の栄養状態の不良は、妊娠しやすさや健康な妊娠、出産、さらには、妊娠後の胎児の発育だけでなく、出生児の成人後の心身の健康にまで、マイナスの影響を及ぼすというのです。

栄養不良の原因は、「食べ方」にあります。そのため、根本的な解決方法は、妊娠や出産に必要な栄養素が満遍なく摂れるような食べ方を知り、そのような食べ方になるように食生活を改善することです。

ただし、どんな食べ方が適切なのかを知ることはさほど難しいことではない一方、それを実行することは、言うほど簡単ではありません。

さらに、食べ方を改善しても、すぐに不足やアンバランスが解消されるとは限りません。

そこで、主要な微量栄養素の不足を効率的に解消するためにサプリメントが役に立ちます。

ここで大切なことは、サプリメントを使用しても、食生活改善の手を抜くのは得策ではないということです。

なぜなら、サプリメントを補充することで不足を解消できるのは、あくまで、主要な一部の栄養素にしか過ぎないからです。

また、サプリメントで補充可能な栄養素でも、食事から摂るほうが身体がうまく活用できることがわかっているということもあります。

そのため、まずは、普段の食べ方を振り返り、どんな食べ方になっているのかをベースにサプリメントを選択する必要があります。

もしも、なんとなくよさそうというような理由で選んでしまうと、不要な成分を摂取してしまったり、必要な成分が補充出来なかったりしてしまいかねません。

サプリメントを使用するにあたっては、普段の食べ方を振り返り、その上で、食べ方を見直し、適切なサプリメントを選択することがとても大切です。

サプリメントを考えることは食事を考えることなのです。


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↓編集長コラムバックナンバー
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/
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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


お知らせ__________________________________________________________

   研究参加者募集:あなたの有機フッ素化合物(PFAS)汚染を調べませんか?
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東京都調布市にあるウィメンズクリニック神野では、京都大学との共同研究「体内PFAS (有機フッ素化合物) 濃度と生殖補助医療成績との関連に関する研究」に参加いただける方を募集しています。

PFASとは有機フッ素化合物の総称で、撥水剤や消火剤、コーティング剤等に用いられていて、環境中で分解されにくく、蓄積性が高い物質であることから、水道水や井戸水などから体内に摂取されていると考えられています。

最近、PFASによる地下水汚染が日本全国で徐々に明らかとなってきており、東京都多摩地域もPFAS汚染が示され、 さらに多摩地域住民の血漿中PFAS濃度が高いことも示されました。

PFASの体内蓄積は、妊孕性低下との関連も示されています。

そこで、高度生殖補助医療を受けられる患者さんを対象に血液や卵胞液中のPFAS濃度を測定し、治療成績との関連を調査する研究がはじめられることになり、参加される方を募集します。

詳細は以下をご覧ください。
https://www.akanbou.com/PFAS_study.pdf


編集後記____________________________________________________________

本年はみなさんにとってよい年でありますように。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]     VOL.1071
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:https://partner-s.info/
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・自社配信: 1,517部
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・合計部数: 3,576部(1月7日現在)
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