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VOL.1027 科学的根拠に基づく「健康に良い食事」について

2023年02月26日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.1027            2023/2/26
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今週の内容__________________________________________________________

・トピックス:科学的根拠に基づく「健康に良い食事」について
・お知らせ:不妊相談会
・編集後記


トピックス Feb.2023________________________________________________

  科学的根拠に基づく「健康に良い食事」について
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妊娠、出産を希望するカップルにとって、妊娠前からの栄養管理は、あらゆる意味で極めて重要です。

そして、適切な栄養管理のためには、質の高い情報に接することが必須です。

ところが、食や栄養については、誰にとっても毎日のことで、自分でコントロール出来ることなので、情報の量は多いですが、質は低いです。

そのため、まずは、情報源を見極め、活用する方法を身につけるしかありません。簡単ではないと思いますが、自分や家族の生活を守るためには、これしかありません。

そこで、今週は食事について信頼できる情報源をご紹介します。

日本人にとって、どんな栄養素をどれくらい摂取すべきかについては、厚生労働省の食事摂取基準がバイブル的存在です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

一方、サプリメントとして補充する栄養成分についての科学的根拠について、信頼できる情報源は、国立健康・栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報です。
https://hfnet.nibiohn.go.jp/

国立健康・栄養研究所が、サイトの研究情報ページに、『科学的根拠に基づく「健康に良い食事」について』という記事が掲載されています。
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/healthydiet/index.html

どんな食事が「健康に良い食事」なのか、これまで信頼できる研究結果に基づいてまとめられています。

具体的には以下の通りです。
1)食塩の摂取は最小限(※1)に。
2)野菜、果物の摂取は適切に、食物繊維は多く摂取する。
3)大豆製品を多く摂取する。
4)魚を多く摂取する。
5)赤肉(※2)・加工肉などの多量摂取を控える。
6)甘味飲料(※3)は控えめに。
7)年齢に応じて脂質や乳製品、たんぱく質摂取を工夫する。
8)多様な食品の摂取を心がける。

※1)男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満(厚生労働省日本人の食事摂取基準2020年版)
※2)赤肉:牛・豚・羊の肉(鶏肉は含まない)
※3)砂糖や人工甘味料が添加された飲料

これをご覧になって気づかれた方も多いと思いますが、自然妊娠でも、体外受精や顕微授精を受けていても、高い妊娠率や出産率、低い流産率に関連する食事パターンと同じです。

要するに、不妊治療の治療成績に良好な影響を及ぼす食べ方は、すなわち、生活習慣病の発症リスクが低く、健康で長生きする食べ方になるということです。

もちろん、食事内容だけで健康状態が決まるわけではありません。

因みに国立がん研究センター・がん対策研究所が、これまでの研究に基づいて提言されているのは以下の通りです。

1)喫煙:たばこは吸わない、他人のたばこの煙を避ける。

2)飲酒:節酒する。飲むなら節度のある飲酒を心がける。飲まない人や飲めない人にお酒を強要しない。

3)食事:年齢に応じて、多すぎない、少なすぎない、偏りすぎないバランスの良い食事を心がける。
・食塩の摂取は最小限に。
・野菜、果物の摂取は適切に、食物繊維は多く摂取する。
・大豆製品を多く摂取する。
・魚を多く摂取する。
・赤肉・加工肉などの多量摂取を控える。
・甘味飲料は控えめに。
・年齢に応じて脂質や乳製品、たんぱく質摂取を工夫する。
・多様な食品の摂取を心がける。

4)体格:やせすぎない、太りすぎない。ライフステージに応じた適正体重を維持する。

5)身体活動:日頃から活発な身体活動を心がける。

6)心理社会的要因:心理社会的ストレスを回避する。社会関係を保つ。睡眠時間を確保し睡眠の質を向上させる。

7)感染症:肝炎ウイルスやピロリ菌の感染検査を受ける。インフルエンザ、肺炎球菌、帯状疱疹を予防する。

8)健診・検診の受診と口腔ケア:定期的に健診を・適切に検診を受診する。口腔内を健康に保つ。

いかがでしょうか。

これらを見てみると、何が正解で、大切か、もはや、答えは出ているようです。

あとは、これをどのように実行すればよいか、ここに最も労力とお金、関心を向けるべきではないかと思います。

「なにを」については明らかですが、「どのようにすべきか」を自分にあった方法を考え、実行することが出来るかどうか、ここが鍵であり、工夫のしどころです。

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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


お知らせ____________________________________________________________

東京都調布市のウイメンズクリニック神野主催の第30回不妊相談会が2023年3月12日の日曜日に開催されます。

院長の神野正雄先生は、情熱をもって不妊治療、特に、高度生殖医療に取り組まれ、高齢による卵巣機能低下が原因の不妊症に対して、独自の考え方と方法で、高い実績を挙げておられる先生です。

当サイトのドクターに訊くでも、「質のよい卵を育むための生活習慣~高齢不妊との正しい戦い方」というテーマでインタビューさせていただき、記事にしています。

神野先生は、現代における不妊の主な原因は、晩婚化によって、お子さん望むようになったときには、女性は、既に、妊娠しづらい年齢に差し掛かっていることが多くなったこと。

また、現代に特有の不健康な生活習慣、すなわち、夜更かし、ストレス、歩かない生活、質の悪い食生活などが、インスリン抵抗性を招き、卵子や精子の質を低下させていることを指摘されています。

抗糖化機能性食品「ヒシエキス」が、ART反復不成功の高齢不妊患者さんの妊娠率を改善することを臨床試験により見出され、国内や海外の学会で発表され、論文にもなっています。

これまでの不妊相談会では、なぜ不妊になるのか、カップルで取り組むべきことはどんなことなのか、高度不妊治療とはどんなものなのかを解説しています。

個別相談も可能です。
※先着5組まで。

◎第30回不妊相談会
日程:2023年3月12日(日)
時間:13:30~15:30
場所:調布市文化会館たづくり 10階 1001学習室
定員:50名
費用:無料

参加希望の方は下記あてお電話でお申込みください。
042-480-3105

・詳細はこちらから
https://www.akanbou.com/seminar/d14bb28433ec699ad7c01a8f04e39262f09af9b9.pdf

・ウイメンズクリニック神野サイト
http://home.j07.itscom.net/ivfjinno/index.html


編集後記____________________________________________________________

春の訪れを感じられるようになりました。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]     VOL.1027
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点でお届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:https://partner-s.info/
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