メルマガ

VOL.941 妊娠に良いか否かではなく、楽しめるか楽しめないか

2021年07月04日

____________________________________________________________________

 妊娠しやすいカラダづくり No.941            2021/7/4
____________________________________________________________________


今週の内容__________________________________________________________

・編集長コラム:妊娠に良いか否かではなく、楽しめるか楽しめないか
・当社製品&サービス
・編集後記


編集長コラム Jul.2021_______________________________________________

 妊娠に良いか否かではなく、楽しめるか楽しめないか
-----------------------------------------------------------------------
運動、すなわち、身体を動かすことは、健康に長生きすることによいことは、間違いありませんが、妊娠する力にもよい影響を及ぼすことは、よく知られています。

ところが、ART治療(体外受精や顕微授精)を受ける女性にとっては、同じ運動でも、目的や強度によって治療成績に及ぼす影響が異なるという研究報告がなされています。

ハンガリーで、ART治療を受ける60名の女性を対象に行われた最新の研究なのですが、まずは、被験者女性に、普段の身体活動についての質問票に回答してもらうだけでなく、活動量計を装着してもらい、週単位の運動の種類や程度を調べました。

そして、抑うつの程度を測る質問票にも回答してもらい、不妊治療のメンタルへの影響も調べています。

その結果は大変興味深いもので、まずは、楽しみを得るための運動は不妊や不妊治療で受ける苦痛をやわらげる効果があることがわかりました。

そして、楽しみのための運動は、採卵時の採卵数や成熟卵数、その後の獲得胚数、そして、妊娠率によい影響を及ぼしていたというのです。

その反対に、仕事のような義務的な運動は妊娠にマイナスの影響を及ぼしていたとのこと。

要するに、不妊治療を受けている女性にとっては、義務的な運動ではなく、楽しみでやる運動が、精神面にも、治療成績にも、有利に働くことが示唆されたというわけです。

実際に筋力トレーニングにおいても、強制されたトレーニングでは、自発的な運動ほどの効果が得られないという研究報告もあるとのこと。

そこには、脳の働きが深く関わっていると。

ここに、妊活の落とし穴があるように思えてなりません。

妊娠したいというモチベーションによる運動は、ともすれば、強制された運動になりかねないからです。

大切なことは、妊娠のためではなく、楽しみのためにやるということになります。

ただし、やっぱり、妊活は妊娠のための活動であり、どう考えても、妊娠が目的にならざるを得ません。

ここが、あらゆる妊活の、大変、悩ましいところがあるわけです。

そう言われても困る、という。

そこでこう考えてみてはどうでしょうか。

それは、運動にしろ、食生活にしろ、あらゆる妊活をはじめるきっかけは、「楽しみ」ではなく、「妊娠」のためでよいと思うのです。

そこは、気にしないで、やりはじめて、いくらやっても気持ちが乗ってこない、要するに、楽しめなくて、苦痛なままなのであれば、すっぱり、やめてしまうのです。

もしも、たとえ、最初のきっかけが、半強制的であっても、やっていくうちに、楽しめるようになれば、こっちのものです。

そうすれば、日常生活に、新たな楽しみが増えて、かつ、妊娠にも近づけるということになります。

極論すれば、楽しいこと、楽しめることしかやらない!ということになります。

ここの見極めが大切なのではないでしょうか。

--------------------------------------------------------------------
↓編集長コラムバックナンバー
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/
--------------------------------------------------------------------
記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


当社製品&サービス________________________________________________

・BABY&ME~新しい命のための環境づくり
 https://babyandme.jp/

・翻訳書:妊娠しやすい食生活
 http://www.akanbou.com/shoku/

・お勧めの本:妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
 http://www.akanbou.com/bookguide/


編集後記____________________________________________________________

心と身体は、私たちが考えている以上に密接な関係にあるのでしょうね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]     VOL.941
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします。
--------------------------------------------------------------------
不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点でお届けしています。
--------------------------------------------------------------------
発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://partner-s.info/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎発行部数
・自社配信: 1,519部
・まぐまぐ: 2,376部
・合計部数: 3,895部(7月4日現在)
--------------------------------------------------------------------
◎免責事項について
当メールマガジンの提供する情報は医師の治療の代わりになるものでは決してありません。プログラムの実行は各人の責任の元で行って下さい。プログラムの実行に伴う結果に関しては、当社の責任の範囲外とさせて頂きます。
--------------------------------------------------------------------
◎注意事項
読者の皆さんから寄せられたメールは、事前の告知なく掲載させていただく場合がございます。匿名などのご希望があれば、明記してください。また、掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。メールに記載された内容の掲載によって生じる、いかる事態、また何人に対しても一切責任を負いませんのでご了承ください。
--------------------------------------------------------------------
◎著作権について
当メールマガジンの内容に関する著作権は株式会社パートナーズに帰属します。一切の無断転載はご遠慮下さい。