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VOL.890 炭水化物と妊娠する力の関係

2020年07月12日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.890 2020/7/12
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今週の内容__________________________________________________________

・最新ニュース解説:炭水化物と妊娠する力の関係
・アンケートへのご協力のお願い
・当社製品&サービス
・編集後記


最新ニュース解説 Jul.2020__________________________________________

 炭水化物と妊娠する力の関係
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血糖値が上昇しやすい食べ方をするほど、また、炭水化物中の食物繊維の含有量が少ないほど、そして、砂糖の摂取量が多いほど、妊娠するまでに長くかかるという研究結果(1)がボストン大学の研究グループから発表されています。

◎どんな研究だったのか?
研究はデンマークと北米の妊娠を希望する女性を対象として実施された前向きコホート研究で、2013年から2018年の間に、デンマークでは2,709名、北米では4,268名の不妊症でない(不妊治療を受けていない)女性に食物摂取頻度調査票に回答してもらい、その後1年間、もしくは、妊娠するまで追跡しました。

そして、食物摂取頻度調査票の結果から毎日の平均のグリセミック負荷、炭水化物や食物繊維、添加糖の摂取量、そして、炭水化物と食物繊維の摂取量の割合を算出し、それぞれの量で4つのグループにわけ、妊娠する力(周期あたりの妊娠率)との関係を調査しました。

因みにグリセミック負荷というのは、グリセミック指数に炭水化物の重量をかけた値で、血糖値を上昇させる程度をあらわす指標のことで、グリセミック負荷が大きいほど血糖値が上昇しやすい食べ方になっているということになります。

◎どんな結果だったのか?
1日の食事の平均グリセミック負荷が141以上の女性は100以下の女性に比べて14%、炭水化物の摂取量に対して食物繊維の摂取量の割合が13以上の女性は8以下の女性に比べて15%、1日の添加糖摂取量が72g以上の女性は27g以下の女性に比べて17%、それぞれ、妊娠率が低いことがわかりました。

つまり、血糖値が上昇しやすい食事、炭水化物の摂取量に対して食物繊維の摂取量の割合が低い食事、そして、添加された砂糖の量が多い食事は、妊娠するまでに長くかかることが明らかになったというわけです。

その一方で、1日の食物繊維の摂取量が25g以上の女性は16g以下の女性に比べて周期あたりの妊娠率が13%高く、食物繊維の摂取は妊娠する力によい影響を及ぼすことがわかりました。

◎炭水化物とは?
炭水化物は、三大栄養素の1つで、食物として体内に取り入れられエネルギー源となる「糖質」と、体内の消化酵素では消化できない「食物繊維」からなります。

要するに「炭水化物 = 糖質 + 食物繊維」で、炭水化物には糖質と食物繊維が一緒になって存在するというわけです。

◎炭水化物の質が大事
今回の研究では、炭水化物の摂取量そのものは妊娠率と関連しませんでした。その一方で、炭水化物に対する食物繊維の量が少ないほど低妊娠率と関連し、食物繊維の摂取量が多いほど高い妊娠率に関連しました。

これはなにを意味しているのでしょうか?

それは、炭水化物中の食物繊維の量が少ない、すなわち、精製することで食物繊維を除去し、糖質の含有率が高く、食物繊維の含有率が低くなった、そんな質の低い炭水化物が多く食べることは妊娠には不利になるということです。

◎間違った糖質制限には要注意
糖質制限が流行していますが、糖質制限とは炭水化物を制限することであると、間違って理解されていることが少なくないように思います。

もしも、炭水化物を制限してしまうと、糖質摂取量も減りますが、同時に食物繊維も減ってしまうことになり、妊娠にはマイナスの影響を及ぼしてしまいます。

糖質制限とは、その名前の通り、炭水化物に含まれる糖質を制限することですが、炭水化物中の糖質だけを食べないというわけにはいきませんので、糖質の割合が高い、精製された加工食品や砂糖が添加されたスイーツや飲料を制限するべきです。

主食で食物繊維が豊富なご飯を減らし、スイーツやフラペチーノを止めないのは、本末転倒です。

また、炭水化物から摂取する食物繊維はヒトの消化器官では消化されず、栄養素として吸収されるわけではありませんが、大腸の善玉菌のエサになったり、お通じをよくしてくれ、私たちの健康維持にはなくてはならない役割を担っています。

◎加工度が低く、バランスのとれた食べ方がカギ
炭水化物の食べ方という観点から妊娠、出産にふさわしい食べ方を考えてみると、食材としては、精製度の低い穀物(玄米や胚芽米、全粒粉パン)や新鮮な野菜や果物、大豆食品やナッツを毎日食べ、食べる順番は野菜を最初に食べることがポイントになります。

また、欠食は、食事と食事の間隔が長くなり、食後の血糖値が上昇しやすくなりますので禁物です。

あと、砂糖入りの清涼飲料水は避けるべきです。


文献)
1)Am J Clin Nutr 2020; 112: 27

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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


アンケートへのご協力のお願い______________________________________

 withコロナ時代の妊活中の不安に関するアンケート
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NPO法人Fineより、「withコロナ時代の妊活中の不安に関するアンケート」へのご協力のお願いです。

コロナ禍における妊活中の不安な気持ちを聞かせてください。

◎withコロナアンケートはこちら↓
https://questant.jp/q/0SH3V9MY

私たちの生活にさまざまな影響を与えた「新型コロナウィルス感染症」。妊活や不妊治療についても例外ではありませんでした。緊急事態宣言や日本生殖医学会の声明(治療の延期の推奨など)がでて、妊活や不妊治療に影響が出た方も多いのではないでしょうか。

コロナの影響で通院に気を使うという悩みをよく耳にしました。コロナ感染が不妊治療や生まれてくる子供に影響があるのではと不安になる方もいました。中には「不妊治療は不要不急では」といわれて深く傷ついたという方もいました。治療をあきらめることを考え出したという話も耳にしました。

緊急事態宣言は解除になりましたが、感染拡大の第2波、第3波も心配されています。この状況の中、妊活に関して、どんな思いでいましたか?どんなサポートが必要だと感じたでしょうか。

Fineではこのアンケートを通じて、妊活中の不安な気持ちやクリニックの対応を把握し、どのようなサポートが必要かを探っていきます。

そして、患者一人ひとりが納得のいく治療を受けられるよう、皆さんの声を広く社会へ届け、治療環境向上へつなげていきます。

【アンケート対象者】
不妊治療・不育症治療を受けている(これから受ける)すべての方

【期間】
7月31日(金)まで

アンケート所要時間は10分程度です。

◎withコロナアンケートはこちら↓
https://questant.jp/q/0SH3V9MY

ご協力をよろしくお願いします。


当社製品&サービス________________________________________________

・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
 https://babyandme.jp/

・翻訳書:妊娠しやすい食生活
 http://www.akanbou.com/shoku/

・お勧めの本:妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
 http://www.akanbou.com/bookguide/


編集後記____________________________________________________________

炭水化物を「敵視」するかのような調子で、糖質制限が推奨されることがありますが、食べ物に敵も味方もありません。

健康(妊娠、出産)に有利な食べ方と不利な食べ方があるだけです。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.890
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://partner-s.info/
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・合計部数: 3,974部(7月12日現在)
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