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VOL.824 卵子や精子を守る野菜の食べ方

2019年03月31日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.824 2019/3/31
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今週の内容__________________________________________________________

・トピックス:卵子や精子を守る野菜の食べ方
・お知らせ
・当社製品&サービス
・編集後記


トピックス_________________________________________________________

 卵子や精子を守る野菜の食べ方
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活性酸素は、卵子や精子の細胞のたんぱく質や脂質、そして、大切な遺伝情報が含まれるDNAを酸化し(サビつかせ)、老化を進める犯人だと考えられています。

そのため、卵子や精子の若さを維持するためには、活性酸素によるダメージから卵子や精子を守ることがカギになります。

サプリメントメーカーとしては、抗酸化サプリメントを!ということになるわけですが、これまでの臨床データや論文をみてみると、サプリメントだけで戦えます!と、自信をもって言えません。

サプリメントは、あくまで、一つの武器であり、どのように使用するかによって、得られる効果が大きくもなり、小さくもなるからです。

要するに、卵子や精子の若さを維持するのに大切なのは「戦略」で、その柱は、活性酸素の発生を抑制し、抗酸化力を高めるという考え方です。

活性酸素の害、言い換えれば、酸化ストレスは、活性酸素の害が抗酸化力を上回った時に生じるもので、その程度はそれらの差です。

忘れてはならないのは、活性酸素は悪い働きだけでなく、よい働きもしていることです。

そのため、とにかく、活性酸素を失くしてしまえばよいというような単純なものではなく、活性酸素と抗酸化作用のバランスがとれた状態を維持することで、酸化ストレスを生じさせないことを目指すべきなのです。

活性酸素をゼロにすることは出来ませんし、やってはいけないことです。

ポイントは過剰な発生を避けることです。具体的には、喫煙や大量の飲酒、食べ過ぎ、ストレス、睡眠不足、紫外線、肥満などです。

そして、抗酸化力を低下させないことです。具体的には適度な運動と野菜をしっかり食べること、その上で抗酸化サプリメントを組み込むことです。

この中の「野菜の食べ方」が今回のテーマです。

野菜にはビタミンAやビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンだけでなく、これまで発見されたものだけでも数百種類にもなるファイトケミカルと呼ばれている植物性化合物が含まれています。代表的なファイトケミカルにはポリフェノール類や有機硫黄化合物、テルペノイドなどがあります。

そのため、卵子や精子を守るセルフケアの中心は野菜の食べ方になります。

1)食べる野菜の種類を増やす
野菜によって、どんな抗酸化物質が、どんな組み合わせで、どれくらい含まれているか、全く異なります。

そして、抗酸化物質によって、どんな活性酸素を、どのように無毒化するのか、すなわち、抗酸化作用の発揮の仕方は、全くことなります。

数多くの種類の抗酸化物質を揃えることで、多彩な抗酸化作用が備わることになります。

そのためには、毎日、同じ野菜を食べ続けるのではなく、できるだけ多くの種類を食べる必要があります。

2)色々な色の野菜を揃える
野菜の種類を増やす場合、同じような色ではなく、さまざまな色の野菜を組み合わせます。

ファイトケミカルは野菜の色の素で、色が異なると働きも異なります。そのため、さまざまな色を組み合わせることで、多彩な抗酸化作用が備わることになります。

野菜を選ぶ際には、赤、オレンジ、黄色、紫、緑など、異なる色を組み合わせることを意識します。

3)旬の野菜を中心にする
野菜の多くは品種改良され、一年中いろいろな野菜が買えるようになりましたが、野菜に含まれる栄養素の量は一年中同じではありません。

野菜の種類や栄養素による違いはありますが、見た目は変わらなくても、旬の時期に最も多く含まれます。

そのため、旬の野菜を中心にすることで摂取できる栄養素も変わってくるはずです。

4)生鮮野菜を選び、調理加工済み野菜は避ける
冷凍野菜と生鮮野菜に含まれる栄養素の量を比較すると冷凍野菜は生鮮野菜に比べて栄養素の量が70%から50%以下だったという研究報告がなされています。

冷凍の工程そのもの、また、冷凍の際の洗浄や切断により栄養素が損なわれるのかもしれません。

また、同様に惣菜の野菜も生鮮野菜に比べて含まれる栄養素が少ないという報告もなされています。

同じ量の野菜を食べても、調理加工済み野菜よりも生鮮野菜を食べるほうが抗酸化物質を有効に摂取できると言えます。

5)カットしたらすぐに食べる
野菜をカットすると酸化酵素が作用し、栄養素を酸化することが知られています。

ブロッコリーで酸化酵素の抗酸化作用への影響を調べる実験を行なったところ、1分後に76%、15分後には60%に減少したことを確かめた研究報告がなされています。

そのため、野菜を調理(カット)した後は、できるだけ早く食べ、レモン汁などで和えることが大切です。

そういう意味ではカット野菜として販売されている野菜も避けるのが無難かもしれません。

6)ゆで過ぎない、ゆで汁を再利用する
栄養素によっては加熱すると壊れる性質のものがあり、ゆでると減ってしまいます。

そのため、必要以上にゆでることは避けたいものです。

また、水溶性の栄養素はゆで汁に溶出するので、下ごしらえのために使ったゆで汁を汁物などに再利用するとよいかもしれません。

ただし、その場合でもゆで時間が長くなれば、ゆで汁中の栄養素も分解してしまいましので、ゆで過ぎは禁物です。

以上です。

とにかく、野菜には自然の恵みとしか言えないほど、多種多様なファイトケミカルが存在します。

普段の少しのことで、この恵みをいただけるか否かが決まるようです。

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編集後記____________________________________________________________

オフィスの前の桜並木が、ほぼ、満開で、たくさんの人がお花見を楽しんでいます。それにしても一年に一度、条件が揃うことで開花し、そして、散るという自然のメカニズムには驚嘆しかありません。

普段は目に見えず、意識することのない、自然のエネルギーをいただくような生活を心がけたいものです。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]    VOL.824
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編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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