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VOL.446 2012年を迎えて

2012年01月01日

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 妊娠しやすいカラダづくり 第446号  2012年1月1日発行

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お子さんを望まれるカップルを応援します。

なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、
悩みを克服するために、"二人で話し合い、考えを整理"して、
"自分たちにふさわしい答えを出す"上でのヒントになるような情報を、
出来る限り客観的な視点で、毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。


━[今週の内容]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼2012年を迎えて


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 2012年を迎えて
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2012年がスタートしました。今年も毎週末に配信してまいります。どう
ぞよろしくお願いいたします。

去年はとってもよい年だったという方も、散々な年だったなあという方も、
今年も、今年こそは、よい年にしたいですね。

でも、考えてみれば、どんな人にでも、その人にとってよいこともおこれば、
悪いこともおこるのが人生です。

なので、今年をよい年にするためには、よいことがおこったときには、それ
はもう喜びましょうよ!ということですが、問題は、悪いこと、嬉しくない
ことがおこったときの対処というか、おこったことをどう受け止めるのかが、
とても大切になってくるように思うのです。

最近、レジリアンスという言葉を知りました。

「回復力」と訳されていますが、『もともとは、環境変化によって影響を受
けた生き物が元に戻る力』という、エコロジーの分野の言葉だったそうで、
言ってみれば、"逆境から立ち直る能力"です。

この言葉にとても惹かれています。

この先、何がおこるのか、何が待っているのかについて、私たちは予め知る
ことができませんし、コントロールすることもできません。

でも、何がおころうとも、そこから立ち直る力、レジリアンスは、自分たち
で高めることができるはずです。

おこったことに翻弄されて、自分や周囲を責めてみても、そこからは何も生
まれません。

今日からはじまった年を、よい年に"する"ように、レジリアンスを強くし
たい、そして、よい年に"なる"ように、祈りたい、そう思います。

そのレジリアンス、それも強いレジリアンスを身につけるにはどうすればい
いのか、私たちなりに考えてみたいと思います。

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レジリアンスって、逆境に挫けない根性を身につけるというような、単純な
精神論でも、おこったことを、これは、実はいいことなんだと強引に思い込
もうとする、表面的なプラス思考でもないと思います。

そうではなくて、なんていうか、"強さ"というよりも、"しなやかさ"と
いう感じでしょうか。

"強さ"は、自分よりもっと強い力には負けてしまいますし、予期せぬ方向
からの力にはもろかったりします。

でも、"しなやかさ"には、どんなに強い力やどんなところからの力にも、
うまく対処できる粘りがあります。

そんな、しなやかなココロを手に入れたいと思うのです。

でも、これまで疑いもせず正しいものと思っていたことや世間の常識とされ
ていること、先入観、自分の都合などは、時として、ココロのしなやかさを
奪い、硬直させてしまいがちです。

レジリアンスって、それらとの闘いであると言えるのかもしれません。

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「今月も生理がきてしまった・・・」

生理がきたということは、お子さんを切望している人にとっては、悲しい便
り以外のなにものでもないのかもしれません。

不妊治療を受けるようになると、当然、期待感も高まりますから、その落差
から、「がっかり度」も大きくなることでしょう。

ところが、生理がきたということは、妊娠しなかったことを意味するだけで
はありません。

いや、もっと大きな意味があるのです。

それは、次のサイクルのスタートを意味します。

なぜなら、いったんつくられた子宮内膜がはがれ落ちないことには、新たな
内膜は育たないからです。

もっと言うと、最終的に1個の卵子が排卵されるまでに、卵巣内で同時に眠
りから目覚めた何千個という、大変な数の卵が、それぞれのプロセスで消滅
していったという、本人でも自覚されていない事実があるのです。

それらの卵の消滅なしには、私たちは、決して、成熟卵を得ることが叶いま
せん。

子宮内膜がはがれ落ちるのも、何千という卵が消滅するのも、すべては、次
の新しい命の誕生のスタートであり、そこには準備という意味があるのです。

アポトーシスという、私たちのような、たくさんの細胞が身体を構成してい
る生き物に共通するメカニズムがあります。

専門的には、「管理、調節された細胞の自殺、すなわち、プログラムされた
細胞死のこと」と説明されていますが、60兆からなるヒトの細胞の内、毎
日、おおよそ3000億個もの細胞が死んでいると言われています。

それは、ただ一つの目的、すなわち、全体を生かすために、です。

ただ、一部、例外的に死なない細胞があります。

それは、全体を衰弱させることになる"がん細胞"です。

生きているということは、一定の状態を保っているのではなく、常に、入れ
替わりながら、変化しているのです。

私たちの身体に起こっている、すべての終わりは始まりであり、それによっ
て、全体の生が成り立っています。

そんな観点で言うと、生理がくることは、悲しいことである反面、感謝すべ
きことでもあるわけです。

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「なかなか卵が育たない・・・」

生殖医療の進歩によって、ほとんどの不妊の原因は治せるようになりました
が、卵子の質、そのものを高めることだけは、現代の生殖医療をもってして
も困難です。

卵子の質が低下すれば、当然、妊娠しにくくなりますし、妊娠しても、流産
する可能性が高くなってしまいます。

そして、卵子の質が低下してしまう最大の原因は、卵子が古くなること、す
なわち、女性が年をとることです。

つまりは、老化を逆転させることはできないという、悩ましい現実があるわ
けです。

ところが、卵巣内に備わっている卵子は、年齢とともに、すべてが一律に質
が低下していくわけではありません。

年齢とともに、徐々に、質の低下した卵の数が増えていくというイメージで
す。

言い換えれば、卵巣内にある質の低下した卵の割合が高くなっていくという
だけで、妊娠するだけの力が備わった卵がなくなってしまうわけでは、決し
て、ないのです。

そして、妊娠できるかどうかは、ほとんど、そんな生命力のある卵に巡り合
えるかどうかで、それは、"たまたま"、すなわち、"偶然"によるもので
す。

高度な治療に期待すべきは、自然にまかせていれば、出会えなかったかもし
れない卵子と精子を確実に出会わせること(体外受精)、また、自然にまか
せていれば、受精が成立しなかったかもしれないところを確実に受精させる
こと(顕微授精)、そして、普通は周期に1個しか巡り合えないところを、
複数個と巡り合えるようにして、力のある卵に出会う確率を高めてくれるこ
とであり、決して、卵の質そのものを高めることではないのです。

では、女性が年齢を重ねることに伴って、妊娠できるチャンスが、次第に少
なくなっていくことは、嘆き、悲しむことでしかないのでしょうか?

いや、そこには、とてもなく大きな意味があります。

それは、そのことによって女性の身体を守っているということです。

もしも、女性の年齢が高くなっているにもかかわらず、依然として、変わら
ない妊娠しやすさを維持されようものならどうでしょう?

女性の身体は到底耐え切れません。

また、流産しやすくなるのも、ある意味、自然淘汰という大きなメカニズム
が働いているわけで、これも、女性やその女性の未だ見ぬわが子を守ってく
れているわけです。

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いかがでしょうか?

生理がはじまって、次のサイクルがスタートするのも、年齢とともに、卵が
少なくなっていき、妊娠のチャンスが少なくなっていくのも、すべては、私
たちにプラスに作用する、大きな、大きなメカニズムが働いている結果なの
です。

そう思うと、不妊という、一見、不条理極まりない経験も、また、別の受け
止め方ができるようになるように思えてきます。

間違いなく言えることは、そんな大きな力を信じていいんだということでは
ないでしょうか。

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私たちは、今春をめどに、サイトをリニューアルする予定で、現在、その作
業を進めています。

"私たちの発信する情報を、是非とも、あなたの味方にして欲しい"という
思いを込めています。

言い換えれば、そんな情報をこそ発信していきたいということです。

そして、一人でも多くの方々が、レジリアンスという強力な武器を身につけ
てもらえますように、そう願っています。

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そのために、今年からこのメルマガの編集に、新たなスタッフが加わっても
らえることになりました。

以下、本人からのメッセージです。

「妊娠しやすいカラダづくり」を購読されている皆様、はじめまして。

新しく「妊カラ」スタッフとして仲間入りさせていただきました「ほっこり」
担当の"ヤング"(ペン ネーム)です。

実年齢は42歳ですが、気持ちはいつまでも若い"ヤング"です。(死語かも
しれませんが、敢えてのヤングです苦笑)

私も皆様と同じ願いを心に抱き、現在不妊治療中で体外受精にチャレンジし
ています。

年齢という高いハードルを前に、なかなか思い通りに結果が出ず凹んだり、
「あきらめ」という文字が頭をかすめたり悩む日々ではありますが、「どん
な状況でも楽しむ!!」事を目下のテーマとして、日々の生活習慣や食習慣を
見直したり、漢方も取入れ、治療に励んでいます。

こんな私ですが、「妊カラ」を通じて皆さんのお役に立てられるコンテンツ
を提供できればと思ってい ます。

また、なかなか人に言えず一人で抱え込んでいるお悩みや、日々感じている
事等何でも結構ですので皆さんの生の声をお聞かせください。

一緒に「妊娠しやすいカラダ」を目指して、願いをかなえましょうね!!

これからどうぞ宜しくお願いします。


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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.446
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編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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