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VOL.035 正しい知識と情報があなたを強くする

2004年04月03日

                         
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□■□       ◆妊娠しやすいカラダづくり◆
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◇           《毎週土曜日配信》        VOL.035

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http://www.nature-g.com
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》》》》》》》「自然療法による不妊改善」が、テーマです《《《《《《《
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妊娠の成立には、排卵→受精→分割→着床という4つの過程をクリアしなけ
ればなりません。ところが、このプロセスのどこかがうまくいかなくなると、
なかなか妊娠出来ません。不妊症になるおそれがあります。

まずはこの状態を病気と捉えるのではなしに、たまたま、うまくいかないと
ころをセルフケアによる、自然な方法によって、本来、私たちに備わってい
る生殖能力を取り戻すことにチャレンジしませんか?

そんなチャレンジを私たちは応援させて頂きます。

このメルマガの内容に関してのご感想、ご意見、
または不妊改善に関するご相談や体験談等をお寄せ下さい。
下記メールアドレス宛にお送り下さい。
◆メールアドレス:info@nature-g.com

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皆さん、こんにちは。
いつもご購読ありがとうございます。
また、この号から購読を始められた方、
数あるメールマガジンの中から
当マガジンを選んで頂いてありがとうございます。
よろしくお願いいたします。

◆新たな"始まり"の季節に考えてみました

新年度がスタートしました。
桜は満開で、
気持ちもリフレッシュし、
まさに新しい生命の息吹きを感じることが出来る季節です。

この季節は、動物にとっても新しい生命を育む時です。
ほとんどの動物が、
草木が繁り、エサが豊富な春という季節に子供を産むのは、
生まれ来る子供たちを育むのに最も適した季節だからで、
生き物が、自然界で生き延びていくための適応であると言えます。

そして、このタイミングにちゃんと発情するのは、
日照時間の変化を動物のカラダが敏感に感じ取り、
1年の内のある特定の時期に交尾活動を起こさせるように、
生殖ホルモンの分泌がコントロールされるというメカニズムによるもの、
だそうです。

「生命をあやつるホルモン」という日本比較内分泌学会編集の
講談社のブルーバックスから出版されている本に
詳しく書かれていました。

新しい生命の誕生のこと、
妊娠のことをあれこれ考えていると、
いろいろな生き物が新しい命を育むメカニズムに
ついつい興味を持ってしまいます。
そして、生き物のカラダのメカニズムは、
自然界の環境の変化に強く影響を受けるものだと
つくづく、驚かされます。

◆IVF(体外受精)の成功率は夏が高い

そして、やっぱり、というべきでしょうか、
不妊治療における体外受精の成功率は、
日照時間の長い季節のほうが高い、という調査結果が発表されました。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/3585943.stm

イギリスのBritish Fertility Society Conference(英国生殖学会)の
年次総会で、
リバプールとチェスターの研究チームが、
1997年から2001年の間に実施された3000周期の体外受精について
調査した結果を発表したものです。

それによると、夜間よりも昼間の時間が長い、
日照時間の長い季節のほうが、
より少ない量の排卵誘発剤で排卵を起こすことが出来、
この季節のほうが、妊娠の成功率が高かったとのこと。

具体的には、5月から9月のIVFの成功率が20%だったのに対して、
日照時間が短い、11月から2月のそれは、16%だったようです。
もちろん、採卵された卵子の質や受精卵の移植に
問題の見られなかったケースにおいてです。

この調査結果に関して、研究チームは、
他の哺乳動物が春に出産することと
生物学的に同じ理由によるものではないかとしています。

研究チームの医師であるチェスター病院のサイモンウッド氏は、
メラトニンというホルモンが関係しているのではないか、
と指摘しています。
メラトニンは、夜に分泌されることから、
日照時間の長さを生殖システムに伝える役割を果たす
と考えられています。
人間のカラダは季節によって変化しないものですが、
生殖システムは、全ての哺乳類に共通な原始的なメカニズムの
影響を受けているのかも知れない、ということです。
それは、とりもなおさず、
この季節に子供を産んだほうが得策である、
という生物学的理由からだそうです。

ただし、研究チームは、夏のIVFの成功率は高いのは確かであるが、
だからと言って、冬には妊娠しないと言う訳ではないので、
冬にはIVFを行うな、というほどのこともない、と語っています。

季節による不妊治療の結果に差があることは、
以前から言われていたようですが、
それは、単に暖かい気温のためではないかと考えられていたようです。

◆統計からの季節別出生数も夏に多い傾向が

不妊治療の成功率が季節によって変動するのであれば、
自然な妊娠も季節による影響を受けるはずです。
そこで、月別の出生数を調べてみました。
厚生労働省の人口動態統計特種報告の中の「出生に関する統計」の概況の
平成元年以降の月別にみた出生というデータを見てみると、
やはり!ありました。
「出生月による差はほとんどない」としながらも、
「7〜9月に高く、3月が低い傾向がみられた」としています。

◆人間も自然の一部

考えてみれば、「人間が妊娠する」ということを考える場合、
脳と卵巣や子宮などの生殖器官との間で生殖ホルモンのやりとりがあって、
排卵、受精、着床、分割が進むというカラダの中のプロセスのみを
とらえて、考えてしまいがちです。
そして、なかなか妊娠しない、となった時にも、
どのプロセスが働いていないのかを心配します。

ところが、実際にはカラダの外側の環境の変化に
少なからず影響を受けていることが分かりました。
そんなことは普段の生活ではなかなか感じる機会がありません。

物事は極端なところを見てみると分かりやすいものです。
例えば、太陽が登って、沈むというサイクルから全く遮断されたら、
どうなるのでしょう。
ある女性が洞くつで4ヶ月過ごし、
その女性がどうなるかを観察した実験があります。
35時間起き続けた後、睡眠を10時間とるというパターンを繰り返し、
その結果、体重は7.7kgも減り、月経は止まったそうです。
さらに、地下で4ヶ月も過ごしたのに、彼女自身は2ヶ月しか
経っていないと思い込んでいたそうです。

酷い実験ですが、
朝、昼、夜というサイクルが生殖システムを機能させていることが
よく分かります。

まさに人間のカラダは自然の一部というか、
自然そのもの、であると言えます。

◆読者からのメール

読者の方からとても気になるメールをもらいました。
以下のような内容です。

(メール途中から)

不妊って、そんなに悩まなければならないことでしょうか??
ストレスをかかえていても、
不規則な生活をしていても、
妊娠する人は妊娠するし、
不妊は病気ではないですよね?
病院に行く必要があるのでしょうか。
授かるものであって、頑張るものではない。

妊娠する人は妊娠するし、
出来ない人は、何をやっても出来ないのではないでしょうか。
なにかもう決められていることのような気がして、
何をやってもあきらめモードです。

妊娠のほかに、打ち込めること、楽しいことが欲しいです。

(以下略)

「なにかもう決められていることのような気がして、」
というのは、とても良く分かりますし、
そう思うことってよくあります。
こんな気持ちになるのは、不妊に限らないものです。
なにかを目指している時、
ふとこつこつ努力することに疲れるとそんな気持ちになります、
よくなります。
おそらく、誰だってそうなんじゃないでしょうか。
もう、今の状態から逃げてしまいたいという感じも
少しあるかも知れません。

ちょっと冷静に考えてみましょう。

「ストレスをかかえていても、
不規則な生活をしていても、
妊娠する人は妊娠するし、
不妊は病気ではないですよね?
病院に行く必要があるのでしょうか。
授かるものであって、頑張るものではない。
妊娠する人は妊娠するし、
出来ない人は、何をやっても出来ないのではないでしょうか。」

これって、その通りです。
妊娠しやすいカラダづくり、なんて見てきたかのように、
毎回偉そうに書いていますが、
現実を見てみますと、
健康的な生活を送っている人しか妊娠しない、
なんてことは断じてありません。

ヘビスモーカーで不規則な生活をしている人でも、
もちろん、妊娠されるわけです。
こう書くと実も蓋もないように聞こえるかも知れませんが、
それだけ、個人差があるとも言えますし、
生殖システムというのは、人間の力でコントロール出来ない、
とも言えるかと思います。
なにが、どうなっているか、
まだまだ人間には未知な領域が膨大に拡がっています。
機能性不妊なんて言いますが、
結局は人間の力では見つけることが出来ないだけで、
必ず、原因は存在しているはずです。
妊娠する人は妊娠するし、
出来ない人は何をやっても出来ない、
というのは結果論でとして、真実です。

ですから、厳しいかも知れませんが、
大前提として、この先、子供が出来ない可能性もある、
という現実を受け入れる必要があります。

問題は、この"不確実性"ではないでしょうか。
努力しても、"妊娠"という結果で報われない場合の怖さに
耐えられないのかも知れません。
元来が、不確実な結果にこだわると、
半分の確率で不幸が待っているわけです。

考えてみれば、生きていく上で、
先々のことは不確実なことだらけです。
ですから、物事の結果だけを求め、それにこだわれば、
50%は不幸になるわけです。
結果にこだわると裏切られることもあります。

大切なのは、幸福の尺度を、
どれだけのものを得たか、ではなくて、
どのように得ようとしたか、
として考えることではないかと思うのです。
でないと、打ち込めること、
楽しいことに出合うのも難しいような気がします。

そんな観点にたてれば、
ご主人と力を合わせて、"不妊という状態"を
二人で超えるべき試練として、
前向きに考えられるのではないでしょうか。
結果だけに捕らわれていると、
ご主人があなたが悩むのを心配しながら見守っていることも
眼に入らないかも知れません。

その上で、現在の状況を冷静にみつめ、
どのような方法で不妊改善を目指すのか、
お二人で何を優先されるか、
どのような価値感で手段を選択されるか、
ご主人とじっくりと相談されて決められれば良いと思います。

私たちは、この"不確実さ"からのストレスを出来るだけ
取り除くようなお手伝いをさせて頂きたいと思っています。
それは、"正しい知識や情報"を得ることでしか、
不安や疑問を少なくすることが出来ないと考えるからです。
あいまいな励ましやアドバイスでお茶を濁せるほど甘くはないことを
私たちは知っています。
正しい知識や情報こそが暗闇を照らす明かりになり、
あなたを強くすると確信しています。


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        妊娠報告の掲載についてのお知らせ

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これまで、皆さんから頂いた「妊娠報告」をご紹介してきましたが、どうし
ても他人の妊娠報告を読むのは辛い、とのご意見を予想以上に多く頂きまし
た。そこで、今後は、妊娠報告は独立した号を配信させて頂くことにしまし
た。ご了承頂きますようお願いいたします。

----Congratulation!-------------------------------------------------
 
      読者の皆さんからの妊娠報告をお待ちしています!

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冒頭でもお伝えした通り、
改めて、アンケート形式で皆さんからの"妊娠報告"を募集します。
以下のアンケートをコピー&貼付けてメール下さい。
お待ちしています。

■プロフィール
・年齢
・結婚年数
・不妊治療歴

■不妊治療について
・治療内容
・それに要した費用

■妊娠にいたった治療内容

■妊娠にいたった経緯

■妊娠しやすいカラダづくりのために実行したこと

■現在、不妊改善中の方へ一言

以上です。
よろしくお願いします。

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        ★誌上カウンセリングに応募下さい★
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妊娠しやすいカラダづくりVOL.011にアンケートが掲載されています。
それをコピー、貼付けてご利用下さい。バックナンバーは下記URLから。
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000116311

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■編集後記 
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4月のスタートにあたって、
最も大切なことをお伝えしたつもりなのですが、
取り留めのないお話になってしまい、
上手くお伝え出来たかどうか、
とても不安に思っています。

今月から、「妊娠しやすいカラダづくり」サイトのオープンを
予定しています。
また、メールマガジンの誌面も連動させたものとして、
充実させていきたいと考えています。

ご意見、ご要望をどしどしお寄せ下さい。

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★「妊娠しやすいカラダづくり」のバックナンバーはこちらから
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000116311
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妊娠しやすいカラダづくり No.035
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てありません。プログラムの実行は各人の責任の元で行って下さい。プログ
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【発行】 株式会社ライフケアマネージメント
【編集】 細川忠宏
【監修】   荻田浩司(内科医・医学博士)
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