曇り時々雨、のち晴れますように

小倉 智子

卵子提供、代理母についてどう思いますか?

2020年08月26日

こんにちは
 
すこ~しだけ、涼しくなったようですが、
まだまだ残暑は厳しいものですね。
それでも、スーパーの置かれているものが
スイカから梨、ブドウと
季節が変わっていくことを感じさせるような日々となりました。
 
さて、今回は卵子提供や代理母、という
日本で主に行われている不妊治療とは違う選択肢について。
 
卵子提供は、ドナーとなる自分以外の女性の卵子を提供していただき、夫の精子と体外受精させ、自分が出産をする、という選択肢。
 
これは精子提供もありますので、AIDと呼ばれますが、
それは夫以外のドナーとなる男性の精子と自分の卵子を人工授精させ(日本の場合)、自分が出産する、という選択肢。
 
代理母は、一般的には、自分の卵子と夫の精子を体外受精させ、自分以外の女性が妊娠、出産をする、という選択肢。
以前は、この方法を「借り腹」という表現しており、
代理母というのは夫の精子を人工授精?体外受精?で、妊娠する女性の卵子と受精させ、出産をすることを指していました。この場合、女性としては、遺伝的にもつながりはなく、自身の妊娠、出産体験もない、ということになります。ただし、今は代理母、といいますと、「借り腹」の定義になるかと思います。
 
どの選択肢にしても、実子ではない、自身が出産しない、などの複雑要素があり、また、当然ながら経済的な負担は、莫大なものですから、誰もが選べる選択肢ではないと思います。
 
ただ、実際、このような選択肢でお子さんを授かり、子供のいる家族をはぐくんでいらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。そのような方たちの、その選択肢を選ぶまでの葛藤、不安、迷いなどは想像を超えるだろうと思いますし、今現在、お子さんとの関係についても、悩む毎日かもしれません。
 
だからといって、不幸かといったらそうではないでしょう。悩むことが不幸、ということではないのです。悩むけど、幸せ、が本当の幸せだろうと思います。
 
今は生殖医療はたくさんの選択肢があります。本当に悩みます。迷います。でも、それは自分のことなので、十分、悩み、迷ってください。相談したり、調べたり、疲れたらぼーっとしたり。
 
でも、他の人がどのような選択肢を選んだとしても、それは尊重できればいいな、と思います。お金さえあれば、自分がその立場だったら、あと5年若ければ、などなど、思うのは自然なことだと思います、思ってもいいのです。ただ、自分が選べなかった選択肢を選んだ人や、その選択肢があることを、批判したり、拒絶したり、嫌悪感を抱くのは、心の方向が違うかな、と思うのです。
 
他人のこと、自分は選ぶことができない選択肢は、気になりますが、ほっときましょう(尊重することもありません、治療中は特に)
もし、周りにエネルギーを使いすぎているのなら、その分を自分の気持ち、考え、選択肢に向ければ、今よりも楽になると思います
 
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