曇り時々雨、のち晴れますように

小倉 智子

不妊とのおつきあい

2017年10月13日

皆様、
こんにちは

暑い日もありましたが、
いよいよ秋が深まるようですね
体調管理に気を付けてくださいね。

さて、
先日不妊を経験され
お子さんを授かった方たちの会に
参加してきました。

まだ授かっていない方は
子供が授かれば
不妊の辛さから解放される、
忘れられる、
なかったことにできる、
と思われるかもしれません。

そういう方もいらっしゃるかもしれませんが、
多くの方はそうではないのです。

かわいいお子さんを授かっても
不妊を経験したことから
いろいろな思いがでてきます。

みんな心の底から妊娠、出産、育児を楽しんでいるのに、
私は不妊の友達を知っているから
心から楽しむのは申し訳ない気がして
楽しめない。
でも本当は楽しみたいのに・・・

とか、

二人目が欲しいけど、
経済的にも体力的にも厳しい。
親族に二人目はまだ?
とか、
子供にうちにはどうして赤ちゃんが来ないの?
と言われると
本当に辛い。
せっかく子供が授かったのに、
もやもやな毎日を過ごしていて
思っていた日々と違った・・・

とか、

治療で流産を繰り返し、
表面的には息子は第一子ではあるけれど、
この子の前に二人いる。
流産で亡くした子供達への思いが今も心にあるが、
それは主人さえもわかってもらえない、

など、

不妊を経験された方特有の気持ちが
お子さんを授かっても
あります。

でも、上記のように思うことは
とても自然なことで、
子供が授かったのに
素直に喜べない自分はおかしい、
と感じる必要はありません。

不妊は自分のことだけではなく、
パートナーとの関係でもあるし、
お子さんが生まれればお子さんとの関係でもあるので、
とても複雑なのです。

だから、
子供が授かったからといって
不妊の経験から
解放されることはなく、
むしろ、
おそらく一生つきあっていく
テーマとなります。

ただ、不妊がずっとネガティブだったり、
負担だったりするとは限りません。

不妊の経験を自分の中の
「汚点」
「欠点」
とするか、
辛い思いもしたけれど、
その経験も今の自分を作っている、

不妊の経験を受け入れられれば
今後の人生は変わりますよね。

自身の不妊の経験と
どのようにうまくつきあえるか、
それぞれで違いますが、
少なくとも
上記したように
不妊の経験を自分の一部として受け入れることができれば
自分の生き方に自信が持てると思いますし、
これから起こる様々な生殖にまつわる出来事にも
うまく対応できるのではないかと思います。