曇り時々雨、のち晴れますように

小倉 智子

男性不妊

2015年03月27日

みなさま、

こんにちは。

今回は男性不妊にまつわる気持ちについて述べたいと思います。

男性不妊といいましても具体的な内容はたくさんありますので、
今回はひとまず、女性側に特に問題はないが、
男性側に不妊の原因になるなんらかの症状、状態がある場合とします。

このような場合、
不妊治療をすることでお子さんを授かるこもとありますし、
現代の医学でも授かることができないこともあります。

いずれにしても、
男性不妊、という状態にいることを認識している御夫婦・カップルにとっては
とても繊細な問題となります。

よく聞かれるのは、男性に問題があるのに、
不妊治療をするのは女性だけで、心身ともに苦痛があるのに、
この不公平感のやり場がない、というものです。

女性としては決して男性を責めているわけではないけれど、
あまりにも心身共に苦痛を強いられるので、
その思いを誰かに聞いてもらいたい、理解してもらいたい、
でも夫に言うと、夫を責めているのように聞こえるかもしれないから言えない、
つまり誰にも言えない、ということがよくあります。

そのような女性は一人、この悩みを抱え込み、
また夫婦の関係もぎくしゃくし、何のために子どもを授かろうとしているのか
わからなくなります。

一方、男性のほうは思いがけず、自分のほうに問題があり、
プライドが傷つけられたり、
自分は何もすることができない、という無力感を感じたり、
かと言って、妻に治療を続けてもらいたいと思っていても、
これ以上無理を強いることもできず、やはり夫婦間のコミュニケーションの
難しさを感じることが多いようです。

このように男性不妊にまつわる心理は、不妊の心理の中でも、女性側に問題がある、
あるいは双方に問題がある場合と比べると、女性が子供を産む、
という仕組みがあるために複雑になっています。

このような気持ちを話す場は少なく、
また、話しても理解してもらえるところは少ないようです。

私たちは男性不妊について話しあうグループカウンセリングを行っています。
女性のみの参加となりますが、興味のある方は是非お気軽にお問い合わせください。

他の方と話すことで、今の気持ちの負担を軽減するヒントが得られることを願っています。