超加工食品って、耳慣れない言葉かもしれませんが、ウルトラ加工食品とも呼ばれ、その名前の通り、加工の程度が非常に高い食品で、ソーセージや菓子パン、清涼飲料などが代表的なものです。
超加工食品は脂質や塩分、炭水化物を多く含む一方、たんぱく質や食物繊維、ビタミン・ミネラル類があまり含まれないため、多く食べることで食事の質が低下してしまいます。
これまで、超加工食品を多く食べることで、肥満や心血管疾患だけでなく、うつなどの気分障害や認知機能の低下を招くことが報告されていますし、妊娠しやすさだけでなく、出生児の健康にもマイナスの影響を及ぼすという研究報告がなされています。
ただし、そもそも、「超加工食品」なんて言われなくても、加工食品って、健康によくないことは誰だってわかっていますし、あらゆる健康的な食事に関するガイドラインには、加工食品の摂取は控えるように書かれています。
加工食品はたいていカロリーが高く、脂肪や糖類が多い一方、微量栄養素や食物繊維、ポリフェノール類などの栄養素が乏しいからでしょう。
ただ、その一方で、全ての加工食品が悪いわけではないことも、また、知っています。例えば、お豆腐や納豆は加工食品ですし、チーズやヨーグルトだって加工食品です。それらが健康によいことも、誰でも知っています。
要するに、加工食品には健康によい加工食品もあるということ、そして、意識して避けたほうがよい、出来れば避けるべき加工食品もあるということでしょう。
ゆえに、「超」加工食品こそが、意識して避けるべき加工食品だということになります。
実際、超加工食品が、いかに私たちの健康を損なうおそれがあるかについては、数多くの科学的根拠が示され、大規模な研究で、そのことが検証されていることは前述の通りです。
悩ましかったのはその線引きですが、「NOVA分類」がとても参考になります。
NOVA分類は工業的な加工の程度で食品を4つのグループに分類していますが、最後のグループ4が、避けたほうがよい、いや、避けるべき食品ということになります。
超加工食品は、食べる者を病みつきにさせるために味や食感をよくする目的で、高度に加工されています。
うがった見方をすれば、顧客の健康よりも、食品メーカーの利益を優先してつくられている工業製品と言えるかもしれません。
嗜好品的なものなので、ご自身がそのリスクを承知の上で、楽しむことにはとやかく言うつもりはありまんが、タバコと同様、依存性があるため、病みつきになることで健康を害するリスクがあります。
ここで、注意したいのは、一部の超加工食品は、「健康的」とか、「有機」、「低脂肪」として販売されていることです。
つまり、「超加工食品」であるにもかかわらず、「健康的な印象」で栄養価が高いかのように見せかけているというわけです。
たとえば、フルーツヨーグルト。
脂肪を取り除き、代わりに糖類や人工甘味料、フルーツの香りのする香料を添加し、「低脂肪」として販売されていますが、れっきとした、超加工食品です。
東京大学の研究で、日本人成人では超加工食品からのカロリー摂取量は、1日の総エネルギー摂取量の3~4割程度を占めているということが明らかになっています。
超加工食品、意外にも食べているのですね。
それは、メーカーの巧妙なマーケティングが功を奏しているからかもしれませんし、価格が手頃だし、ついつい、手が伸びてしまい、口にしているのかもしれません。
超加工食品、これからも益々広まる勢いですが、消費者にとってはなんの益もありません。
栄養バランスの問題だけでなく、人工甘味料や一部の食品添加物は、腸内細菌叢の多様性を低下させ、悪玉菌を増殖させるなど、腸内環境に悪影響を与える可能性があるという研究報告も多数なされています。
超加工食品には、タバコのパッケージに書かれているような警告文は記載されていません。NOVA分類を参考にして、自分の健康は自分で守りましょう。












