編集長コラム

細川 忠宏

夏こそ、冷えにご用心

2025年07月07日

意外に思われるかもしれませんが、夏は冬とは違った理由でカラダが冷えやすい季節です。

屋外と室内や乗り物などの公共スペースとの温度差から、冷えやすいカラダになってしまいやすいからです。

子宮や卵巣は臓器の末端に位置し、ここから冷え始めることから、妊娠、出産を意識されている女性にとっては、夏の過ごし方がとても大切になります。

暑い夏にカラダが冷えやすいのはどのような理由からなのでしょうか。

まず、暑くなると、カラダは、体温調節機能が働いて、汗をかいてカラダを冷やそうとします。

そこに、薄着で、冷房の効いた部屋で過ごし、冷たい飲み物や食べ物をとって、自分自身でカラダを冷やそうとするのが、現代の夏の過ごし方です。

もう1つ、建物の中と外では大変な温度差があるので、体温調節機能が混乱し、自律神経のバランスが悪くなります。

その結果、益々、カラダが冷え、ホルモンのバランスにも影響を及ぼします。

これが、暑い夏だからこそ、カラダが冷えやすくなってしまうメカニズムです。

◎自覚することから始めましょう
知らず、知らずにカラダを冷やすことは、極力、避けることから意識しましょう。

たとえば、飲み物。夏の定番のように、冷たいジュースやアイスコーヒーやビールなどは出来るさけ避けて、夏だからこそ、温かい飲み物を意識して飲みましょう。

また、薄着や素足にサンダル。湯船に浸からずシャワーで済ましてしまう。これらは全てカラダを冷やしてしまいますが、そういう自覚がありません。

◎一日を始めるルーチン
朝、目覚めた時は、体温は一日の内で最も低い状態です。

そのため、朝起きたらすぐに、太陽に光を浴びること、そして、タンパク質を含む朝食を食べること。

これらの朝のルーチンが、体内時計を確実にリセットし、自律神経を整え、スムーズに体温が上昇し、心身が一日のスタートにふさわしい状態になります。

◎呼吸法
自律神経は私たちの意志とは無関係に働く神経なので、間接的に働きかけることしかできません。呼吸法はその1つです。

1)椅子にすわって、背筋を伸ばし、脱力して、顔をゆるめます。
2)鼻から息を吸います。
3)吸いおわったら、2~3秒、息を止めます。
4)力を入れないで、少しずつ鼻から吐いていきます。
5)出しきったら、少し息を止めます。
6)15回ほど繰り返します。

◎一日を終えるルーチン
夏でも、シャワーで済ませず、湯船に浸かり、身体が温まり、リラックス効果が大きい半身浴がお勧めです。

ぬるめのお湯(37~38℃)に、胸やみぞおちあたりまで、20~30分、ゆっくりとつかります。

最後に、就寝時の呼吸法。
1)枕をしないで、仰向けになり、両手をおへその下に軽くあてます。
2)両膝を立てて、軽く合わせ、足先を内側に向けます。
3)息をゆっくり吐きながら、下腹を徐々にへこませていきます。
4)鼻から自然に吸い込みます。
5)2、3秒息を止めて、再び、吐いていきます。1分間に2、3回のペースで10回程度繰り返します。

夏こそ、冷えにご用心です。